東京医科大学医学部は、2018年に発覚した不正入試問題を受けて入試制度の抜本的な改革を行いました。
第三者委員会の設置や入試委員会の独立化、外部監査体制の導入など、選抜の公正性を確保するための取り組みが進んでいます。
この記事では、東京医科大学医学部の再受験を検討している方に向けて、入試改革後の現在の入試制度、一般選抜と学士選抜の違い、偏差値や倍率の推移、2026年度の出題形式変更を踏まえた科目別対策、6年間の学費と新宿での生活設計まで、最新の情報をもとに解説します。
目次
東京医科大学医学部の不正入試問題後の入試改革と現在
東京医科大学は2018年に発覚した不正入試問題を受け、入試制度と大学運営の双方において大規模な改革を実施しました。
再受験者がこの大学を検討する際には、改革後の入試がどのように運営されているかを正確に把握することが重要です。
不正入試問題の概要と大学の対応
2018年、東京医科大学医学部の入学試験において、女子受験者や多浪の男子受験者に対する得点操作が行われていたことが発覚しました。
大学が設置した第三者委員会の調査によると、2013年度から2018年度までの6年間で計178人が不正に不合格となった可能性があると報告されています。
内訳は男子57人、女子121人にのぼります。
この問題を受けて大学は、当時の学長の指示による不正であったことを認め、平成29〜30年度入試の合否を再判定し、追加合格を実施しました。
元理事長と元学長は刑事事件として起訴され、2022年に第一審判決が言い渡されています。
大学は新理事長と新学長を2018年9〜10月に選任し、寄附行為を改正したうえで新評議員会および新理事会を同年12月に発足させました。(出典:東京医科大学「今般事案に関する本学の対応について」)
入試改革後の公正性に関する情報
不正入試問題後、東京医科大学は入試の透明性を確保するための制度改革を行いました。
入試委員会のメンバーを教授会の選挙で選出する形に改め、大学執行部から独立した組織として機能するようにしています。
さらに、合否判定のプロセスに外部の監査委員や弁護士が参加し、第三者によるチェック体制を導入しました。
こうした制度的な取り組みに加え、一般選抜の合格最低点も公開されるようになりました。
一次試験・二次試験それぞれの合格ラインが具体的な数値で公表されており、選抜結果の透明性は改革前と比較して向上しています。
募集要項に基づく出願資格と年齢に関する情報
東京医科大学医学部の一般選抜および共通テスト利用選抜の募集要項には、出願資格に年齢上限の記載はありません。制度上は再受験者も出願可能です。
2025年度の入学者の現浪比を見ると、現役が53.7%、1浪が25.2%、2浪が9.8%、3浪以上が11.4%となっています。
3浪以上の入学者が約11%を占めている点は、不正入試問題以前と比較すると改善が見られます。
ただし、金沢医科大学(40.7%)や久留米大学(27.1%)といった再受験に実績のある大学と比較すると、割合としては低い水準です。
学力試験で確実に合格ラインを超える得点力が、東京医科大学の再受験では特に求められます。
東京医科大学医学部の一般選抜と学士選抜の入試制度

東京医科大学医学部には一般選抜と共通テスト利用選抜に加え、大学卒業者を対象とした学士選抜があります。
再受験者が利用できる入試区分とその特徴を整理します。
一般選抜の試験科目と配点
一般選抜は募集人員70名で、一次試験と二次試験の合計500点満点で合否が判定されます。
一次試験は理科(物理・化学・生物から2科目選択)200点、数学100点、英語100点の計400点です。
理科が一次試験の50%を占める配点構造は、理科の完成度が合否に直結することを意味します。
| 試験 | 科目 | 配点 | 割合 |
| 一次試験 | 理科(2科目選択) | 200点 | 40.0% |
| 数学 | 100点 | 20.0% | |
| 英語 | 100点 | 20.0% | |
| 二次試験 | 小論文 | 60点 | 12.0% |
| 面接 | 40点 | 8.0% | |
| 合計 | 500点 | 100% |
※2026年度一般選抜の配点(東京医科大学受験生サイトより)
2026年度からは英語が「マーク式+一部記述式」から「全問マーク式」に、数学が「全問マーク式」から「マーク式+一部記述式」に変更されます。
また、小論文は一次試験日に実施されますが、評価は二次試験で行われ、一次試験の合計点には含まれません。(出典:東京医科大学受験生サイト「医学科 入学試験概要」)
学士選抜の出願条件と再受験者の該当可否
東京医科大学には、大学を卒業した方(卒業見込み含む)を対象とする学士選抜が設けられています。
募集人員は2名以下と少数ですが、再受験者が大学の学位を持っている場合に利用できる入試区分です。
学士選抜の特徴は、二次試験でMMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)形式の面接が実施される点です。
MMIは複数のステーションを回り、それぞれ異なる課題に回答する面接形式で、受験者のコミュニケーション能力や倫理的判断力を多角的に評価します。
なお、学士選抜の入学者は初年度の授業料290万円が免除される対象に含まれます。
面接の形式と入試改革後の変化
一般選抜の面接は、面接官2名に対して受験者1名の個人面接形式で、所要時間は約10分、配点は40点です。
面接の雰囲気は穏やかで、志望理由や本学のアドミッションポリシーに関する質問、医師の社会的役割について問われることが報告されています。
入試改革後は、合否判定に外部の監査委員や弁護士が関与する仕組みが導入されています。
面接の配点40点は500点満点中の8%にあたり、配点比率としては低めです。
一次試験の学力で合格ラインを確保したうえで、面接では志望動機と医師としての適性を的確に伝えることが求められます。
東京医科大学医学部の偏差値・倍率と入試改革後の変化

東京医科大学医学部の難易度を、偏差値と志願倍率の両面から確認します。
入試改革後の推移を踏まえて、現在の競争環境を把握しておくことが戦略を立てるうえで必要です。
偏差値データと入試改革後の推移から見る難易度
2026年度の偏差値で、東京医科大学医学部の一般選抜は67.5に位置づけられています。
これは私立大学医学部の中では上位に該当する水準です。
共通テスト利用選抜は9名以内の募集で、英語・数学・理科・国語・地歴公民の5教科に加えて小論文60点と面接40点を含む1000点満点です。
教科の幅が広い分、全科目を一定水準に仕上げる必要があります。
志願倍率と合格者の推移
2025年度の一般選抜は志願者2,686名に対し、正規合格124名、補欠10名、繰上合格79名で、実質倍率は38.4倍です。
共通テスト利用選抜は志願者818名に対し正規合格30名、繰上49名で、倍率は90.9倍にのぼります。
一般選抜の合格最低点は、一次試験が261点(400点満点、得点率65.3%)、二次試験が326点(500点満点、得点率65.2%)です。
一次試験で6割5分を超える得点が合格ラインの目安となります。
二次試験の小論文60点と面接40点を加えた最終合格ラインも公表されているため、逆算して科目ごとの目標点を設定しやすい大学です。(出典:東京医科大学受験生サイト「入学者選抜実施結果」)
東京医科大学の出題形式に対応した科目別対策
東京医科大学の一次試験は理科200点、数学100点、英語100点の計400点です。
2026年度には英語と数学の出題形式が変更されるため、科目ごとの対策方針を整理します。
英語と数学:2026年度の形式変更に対応する
2026年度の一般選抜では、英語の出題形式が「マーク式+一部記述式」から「全問マーク式」に変更されます。
記述式の英作文対策が不要になる一方、マーク式の読解問題を制限時間内に正確に処理する力がより重要になります。
長文読解の速度と正確さを高める演習に注力するのが効果的です。
数学は反対に「全問マーク式」から「マーク式+一部記述式」に変更されます。
記述式では途中過程を含む答案を書く力が求められるため、過去のマーク式演習だけでは対応が難しくなります。
答案の論理展開を意識した記述演習を早い段階から取り入れることが必要です。
形式変更の初年度は過去問がそのまま通用しにくいため、他大学の類似形式の問題も活用して演習量を確保してください。
理科2科目:一次試験の半分を占める理科で合格ラインを突破する
理科は一次試験400点中200点を占め、最大配点の科目です。
物理・化学・生物から2科目を選択しますが、合格最低点261点から逆算すると、理科で安定して7割以上を確保できれば、英語と数学にかかる負担を大幅に軽減できます。
東京医科大学の理科は標準的な難易度の出題が中心とされていますが、試験時間に対する問題量が多い傾向があります。
基礎から標準レベルの問題を確実に得点する力に加え、時間配分を意識した実戦的な演習が重要です。
特に再受験者でブランクのある方は、高校範囲の基礎知識の復習から始め、段階的に演習レベルを上げていく学習計画を組む必要があります。
小論文と面接:性格面を深掘りする面接への入念な準備
小論文の字数は400〜600字、配点は60点です。
2026年度からは一次試験日に実施されますが、採点は二次試験の段階で行われます。
面接は個人面接で配点40点、所要時間は約10分です。
再受験者の場合は、なぜ医師を志したのか、前職での経験をどう医療に活かすのかを、具体的なエピソードを交えて簡潔に説明できるよう準備しておくことが大切です。
東京医科大学医学部の学費と新宿での通学・生活設計

6年間の学費総額と利用可能な授業料免除制度、そして新宿キャンパスの立地を活かした生活設計を確認します。
6年間の学費総額と奨学金制度
| 項目 | 金額 |
| 入学金(1年次のみ) | 100万円 |
| 授業料(年額) | 290万円 |
| 教育・施設設備充実費(1年次) | 90万円 |
| 教育・施設設備充実費(2年次以降) | 202万円 |
| 1年次納付金合計 | 480万円 |
| 6年間総額 | 2,940万円 |
※2024年度以降入学者の納付金(東京医科大学受験生サイトより)
6年間の学費総額は2,940万円で、私立大学医学部の中では中程度の水準です。
授業料免除制度として、学士選抜の入学者、一般選抜の成績上位40名、共通テスト利用選抜の成績上位9名を対象に、初年度の授業料290万円が全額免除されます。
対象人数が合計49名と多い点は、東京医科大学の学費面での大きな特徴です。(出典:東京医科大学受験生サイト「学費」)
新宿キャンパスの立地メリット
東京医科大学の新宿キャンパスは東京都新宿区新宿6-1-1に所在し、東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」駅から徒歩約7分、都営新宿線「新宿三丁目」駅から徒歩約10分の位置にあります。
JR新宿駅からも徒歩圏内で、複数の路線を利用できるアクセスの良さは都内通学を考える受験者にとって利点です。
一方で、新宿区周辺の家賃相場は都内でも高い部類に入ります。
大学では男子専用の学生寮も用意されているほか、提携の学生マンション確認されています。
6年間の生活費を含めた資金計画を事前に立てておくことが大切です。
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東京医科大学医学部の再受験では、一次試験の学力試験で合格ラインを超える得点力に加え、2026年度の出題形式変更への対応や面接対策まで、多方面の準備が必要です。
医学部専門予備校 京都医塾は、医学部受験に特化した専門予備校として、再受験者一人ひとりの状況に合わせた指導を行っています。
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東京医科大学の理科200点の高配点や、2026年度の英語・数学の形式変更に対しても、科目ごとの専門講師が最適な対策を提案します。
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再受験者の場合は、ブランク期間や前職の経歴を考慮したうえで、限られた時間の中で合格に必要な学力を最短で身につけるプランを組み立てます。
面接で再受験の動機を説得力ある形に仕上げる個別対策
東京医科大学の面接は配点40点の個人面接形式ですが、不正入試問題後の改革を経て公正な評価体制が整備されています。
医学部専門予備校 京都医塾では、再受験者が面接で問われる志望動機やキャリアの転換理由について、具体的なエピソードを交えて説得力のある回答を組み立てる個別対策を行います。
まとめ

この記事では、東京医科大学医学部の再受験について、不正入試問題後の入試改革の内容、一般選抜と学士選抜の入試制度、偏差値・倍率の推移、2026年度の出題形式変更を踏まえた科目別対策、6年間の学費と新宿での生活設計まで解説しました。
東京医科大学は2018年の不正入試問題を契機に、入試委員会の独立化や外部監査体制の導入など、選抜の公正性を確保するための改革を進めてきました。
2026年度は英語の全問マーク化と数学の記述式導入という出題形式の転換があるため、対策の方向性を早い段階で見定めることが求められます。
再受験で医学部合格を目指す方にとって、限られた準備期間の中で効率よく合格ラインに到達するには、志望校に合わせた戦略的な学習計画が欠かせません。
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