「医学部は以前より入りやすくなっている」「医学部の倍率は高くなっている」などさまざまな話を聞き、「一体どっちなのか」と気になっている受験生も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、医学部の志願者数や定員数などの推移のデータをもとに、医学部の人気について見てみましょう。
記事を読んで、自分が受験するときの入試状況を予測する参考にしてみてください。
※本記事では志願者数(=受験者数)とし、以後の表記は志願者数で統一しています。
目次
医学部志願者数の推移から見る近年の志願者数の傾向

まずは、ここ数年の医学部志願者数の傾向について、国公立大学・私立大学それぞれ見てみましょう。
医学部志願者数の公的なデータは公開されていないため、ここでは2023年度〜2025年度の3年間での各大学の志願者数の推移をもとに解説します。
医学部志願者数の3年間の推移【国公立大学】
【国立大学志願者数(人)】
大学名 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 |
北海道大学 | 288 | 289 | 298 |
旭川医科大学 | 349 | 488 | 379 |
弘前大学 | 499 | 548 | 620 |
東北大学 | 409 | 458 | 231 |
秋田大学 | 398 | 442 | 1,002 |
山形大学 | 605 | 490 | 561 |
筑波大学 | 473 | 528 | 198 |
群馬大学 | 290 | 276 | 374 |
千葉大学 | 349 | 377 | 674 |
東京大学 | 300 | 295 | 388 |
東京科学大学¹ | 359 | 360 | 464 |
新潟大学 | 460 | 493 | 319 |
富山大学 | 350 | 234 | 562 |
金沢大学 | 254 | 243 | 238 |
福井大学 | 310 | 361 | 651 |
山梨大学 | 394 | 347 | 1,345 |
信州大学 | 375 | 398 | 276 |
岐阜大学 | 540 | 231 | 156 |
浜松医科大学 | 399 | 372 | 576 |
名古屋大学 | 265 | 298 | 348 |
三重大学 | 425 | 439 | 453 |
滋賀医科大学 | 317 | 362 | 426 |
京都大学 | 264 | 284 | 301 |
大阪大学 | 244 | 266 | 269 |
神戸大学 | 272 | 288 | 299 |
鳥取大学 | 445 | 262 | 383 |
島根大学 | 545 | 529 | 344 |
岡山大学 | 326 | 335 | 335 |
広島大学 | 463 | 442 | 487 |
山口大学 | 453 | 397 | 649 |
徳島大学 | 245 | 215 | 224 |
香川大学 | 357 | 371 | 323 |
愛媛大学 | 370 | 434 | 516 |
高知大学 | 596 | 756 | 360 |
九州大学 | 247 | 241 | 252 |
佐賀大学 | 360 | 308 | 408 |
長崎大学 | 343 | 430 | 446 |
熊本大学 | 409 | 452 | 467 |
大分大学 | 236 | 239 | 285 |
宮崎大学 | 377 | 387 | 620 |
鹿児島大学 | 379 | 350 | 833 |
琉球大学 | 427 | 393 | 841 |
【公立大学志願者数(人)】
大学名 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 |
札幌医科大学 | 387 | 336 | 299 |
福島県立医科大学 | 411 | 428 | 192 |
横浜市立大学 | 228 | 239 | 284 |
名古屋市立大学 | 280 | 206 | 207 |
京都府立医科大学 | 310 | 292 | 267 |
大阪公立大学 | 297 | 342 | 196 |
奈良県立医科大学 | 650 | 820 | 1,029 |
和歌山県立医科大学 | 188 | 255 | 278 |
医学部志願者数の3年間の推移【私立大学】
【私立大学志願者数(人)】
大学名 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 |
岩手医科大学 | 2,363 | 2,553 | 2,375 |
東北医科薬科大学 | 1,752 | 2,093 | 1,882 |
自治医科大学 | 1,829 | 1,944 | 1,903 |
獨協医科大学 | 2,667 | 4,330 | 4,712 |
埼玉医科大学 | 3,394 | 3,421 | 5,111 |
国際医療福祉大学 | 3,999 | 4,223 | 3,814 |
杏林大学 | 3,766 | 3,856 | 3,254 |
慶應義塾大学 | 1,277 | 1,327 | 1,410 |
順天堂大学 | 3,972 | 4,538 | 4,783 |
昭和大学 | 3,555 | 3,139 | 4,437 |
帝京大学 | 7,325 | 8,922 | 9,455 |
東京医科大学 | 3,199 | 3,549 | 3,564 |
東京慈恵会医科大学 | 1,740 | 1,644 | 1,895 |
東京女子医科大学 | 947 | 971 | 1,068 |
東邦大学 | 2,896 | 2,956 | 2,444 |
日本大学 | 2,550 | 3,291 | 3,625 |
日本医科大学 | 3,320 | 3,604 | 3,669 |
北里大学 | 2,011 | 1,979 | 1,891 |
聖マリアンナ医科大学 | 3,316 | 4,273 | 5,229 |
東海大学 | 4,459 | 4,391 | 5,053 |
金沢医科大学 | 4,443 | 5,186 | 不明 |
愛知医科大学 | 2,385 | 3,241 | 3,167 |
藤田医科大学 | 3,157 | 3,222 | 2,226 |
大阪医科薬科大学 | 3,062 | 3,042 | 3,095 |
関西医科大学 | 5,127 | 5,055 | 5,004 |
近畿大学 | 3,830 | 4,194 | 4,123 |
兵庫医科大学 | 1,947 | 2,460 | 2,318 |
川崎医科大学 | 1,506 | 1,489 | 1,432 |
久留米大学 | 1,909 | 2,122 | 2,232 |
産業医科大学 | 1,194 | 1,919 | 1,577 |
福岡大学 | 2,532 | 2,542 | 2,596 |
医学部の志願者数の長期的な推移と背景
ここ数年の傾向に続いて、もう少し長期的な志願者数の推移についても見てみましょう。
ここでは、2006年以降の医学部志願者数の傾向と、その背景について解説します。
医学部全体の志願者数の長期的な推移
以下の図の棒グラフの部分は、毎年実施される難関大志望者対象の駿台全国模試において、医学部を第1志望とした志望者数を「2006年を100とした指数」で表したものです。
出典:日本内科学会雑誌(2015年12月号) 医学部入試の変遷と今後の方向(石原 賢一)
2006年度〜2015年度の10年間では国公立大学の志望者が大きく増加→微減傾向なのに対し、私立大学の志望者は1.5倍と急激に増加しそのまま高い水準を維持しています。
また、2016年度〜2024年度において、国立大学の志願者は2020年度に一度大きく下がったものの、ここ数年は微増〜横ばい傾向です。
医学部の志願者数が増減する要因
このように、全体で見ると医学部志願者数は国公立大学・私立大学ともに高い水準を保っており、特に私立大学では大幅に増加しています。
とはいえ、あくまで「大まかな傾向」であり、医学部の志願者数は以下のようなさまざまな要因でその年ごとに変動します。
- 景気の動向と就職状況
- 社会状況の変化(例:コロナ禍)
- 入試制度の改定(例:地域枠の拡大)
- 学費の引き下げ・補助制度の新設
医学部の志願者数と定員の推移からみる合格率の変化

ここまで志願者数について見てきましたが、志願者数だけを見ても人気具合や難易度は測れません。
次に、医学部の定員の傾向と倍率についても見てみましょう。
医学部定員数の長期的な推移と合格率との関係
下のグラフは、医学部の定員数の長期的な推移を示したグラフです。
平成以降、医学部の定員数は数年のスパンで大きく変動することはなく安定しています。
2008年度に大きく上がっているのは、国公立大学の「地域枠」の新設によるものと考えられます。
医学部は今も人気が高い?
ここまでのデータでも裏付けられているように、医学部は今も高い人気を維持しています。
医師という職業の安定性や社会的評価の高さはもちろん、近年は私立大学の学費値下げや地域枠・推薦枠の拡大など、進学へのハードルが下がったことも志願者増加の要因です。
関西医科大学では2023年度の学費引き下げにより、その後2年で約1,500人も志願者が増加しています。
その年ごとに志願者数・定員数の変化はあるものの、依然として医学部は狭き門となっています。
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まとめ

志願者数の推移を振り返ると、国公立大学医学部・私立大学医学部ともに依然として高倍率が続き、学部全体の人気が衰えていないことがわかります。
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