みなさんは医学部の入試方法の一つ、「学士編入」という制度をご存知でしょうか。
学士編入とは、すでに大学を卒業して社会で活躍中の人たちでも受験可能な試験制度のことで、幅広く門戸が開かれているという特徴を持っています。
今回の記事では、そんな学士編入について関心を持っている方々へ向けて、制度の概要や実施している医学部などの情報をまとめました。
医学部を目指す社会人が増えている
近年、医学部を目指す社会人の数は増加傾向を見せています。
理由にはいくつかありますが、大きなものとしては2018年に発覚した不正入試問題があげられます。
この問題は、一部の医学部の入学試験において行われていた、性別や年齢による差別が明るみに出たものですが、国から是正するよう強い指導が与えられました。
そのことにより、年齢的な要因で落第してしまうといったことがなくなり、社会人でも本人の努力次第では、確実に医師への道が開かれるようになったのです。
また、詳細は後述しますが、文部科学省の基本方針の中に、より人間的な成長を遂げた人物を選抜するよう促す動きもあることから、各大学でも積極的に社会人を受け入れるよう変化しています。
このような世情の変化が影響し、以前にも増して、社会人でも医学部に進学しようとする人が増加しているというわけです。
医学部を目指す社会人には学士編入がおすすめ
さて、社会人が医学部に進学するといっても、現役生や浪人生のように自由に学習時間がとれるとは限りません。
仕事と勉強を両立させながら、与えられえた時間の中で医学部合格のための活動をしていく必要があります。
そこで、おすすめなのが、冒頭でも触れた学士編入です。
学士編入は通常の一般選抜などとは違い、社会人でもチャレンジしやすい入試方法として、熱い注目を集めている受験方式です。
こちらの項では、この学士編入に関する基礎知識とメリットについて解説していきましょう。
医学部の学士編入とは?
まずは、学士編入の基礎知識の解説から入ります。
医学部における学士編入とは、学士号を保有している人、すなわち4年制以上の大学を卒業している人を対象とした入試制度です。
「編入」という形を取りますので、1年生からカリキュラムがスタートするのではなく、2年生以降からカリキュラムがスタートとなる点にも特徴があります。
医学部の場合は一般的に2年生から学習が始まり、医学生としての知識や技術を習得していきます。
社会人が医学部の学士編入を利用するメリット
続いて、社会人が医学部の学士編入を利用するメリットについても見ていきましょう。
文科省が社会人登用の後押しをしている
上でも少しお伝えしましたが、文部科学省では医学部の入学者選抜者方法の改善案として、社会人の門戸をより拡大することも打ち出しています。
人間的に成熟した人物、社会に出て幅広い教養を得た人物を積極的に医師に登用し、医療問題の改善につなげるというわけです。
前述の不正問題発覚から端を発する改革と相まって、今こそ社会人が医師として活躍するチャンスが到来していると言えるでしょう。
試験科目が少ない
社会人が学士編入を利用するメリットには、試験科目の少なさもあげられます。
共通テストを受けて合格を狙う場合は、5教科7科目という広大な範囲の学習内容をカバーしなければなりませんが、学士編入を利用する際は生命科学や英語など、狭い範囲に教科が限定されます。
もちろん、数学などほかの科目が課されることもありますが、共通テストに臨むときと比較すると、非常に少ない学習量での合格が可能です。
学士編入を実施している医学部リスト
次に、学士編入制度を導入している大学をチェックしていきましょう。
こちらの項では、2023年度の試験において学士編入を導入している大学を、国公立大学医学部と私立大学医学部にわけて表でまとめました。
ただし、岡山大学医学部に関しては、すでに2024年度のものが公開されていましたので、最新のデータを掲載してあります。
【国公立大学医学部】学士編入制度を導入している医学部
✓北海道
大学名 | 募集人員 | 一次試験 | 二次試験 | 編入対象年次 | 備考 |
旭川医科大学 | 10名(国際医療人枠5名、地域枠5名) | ・生命科学・英語 | 面接試験 | 2年次編入 | 面接試験では、国際医療人枠と地域枠とで合否の基準が異なるので注意。 |
北海道大学 | 5名 | ・生命科学総合問題 | ・課題論文・面接試験 | 2年次編入 | – |
✓東北
大学名 | 募集人員 | 一次試験 | 二次試験 | 編入対象年次 | 備考 |
弘前大学 | 20名 | ・基礎自然科学・数学 | ・個人面接 | 2年次編入 | 入学料、並びに授業料の減免措置が設けられているが、予算状況では実施されない可能性もあり。 |
秋田大学 | 5名 | ・書類選考を実施 | ・小論文・生命科学 | 2年次編入 | – |
✓関東
大学名 | 募集人員 | 一次試験 | 二次試験 | 編入対象年次 | 備考 |
筑波大学 | 5名 | ・学力試験(英語・数学・理科)・適性試験 | ・適性試験 | 2年次編入 | – |
群馬大学 | 15名 | ・小論文1・小論文2 | ・面接試験等 | 2年次編入 | ・募集人員は、すべて一般枠とする。(地域枠の募集は実施しない)・一次試験は、小論文2回分の成績を考慮し合否を判定する。 |
東京医科歯科大学 | 5名 | ・自然科学総合問題 | ・面接試験 | 2年次編入 | ・募集人員に欠員が生じた場合、追加合格の措置が取られる。追加合格の対象者には大学から連絡が入るため、必ず本人へ連絡が取れる手段を講じておくこと。 |
✓中部
大学名 | 募集人員 | 一次試験 | 二次試験 | 編入対象年次 | 備考 |
富山大学 | 5名 | ・課題作文・総合試験 | ・口頭発表・面接試験 | 2年次編入 | ・一次試験では、英和辞書の持ち込みが可能。ただし、電子辞書や医学辞書の持ち込みは不可。 |
金沢大学 | 5名 | ・生命科学 | ・口述試験 | 2年次編入 | ・募集人員の内訳は、一般枠が1名、基礎研究枠が1名、地域枠が3名。 |
福井大学 | 5名 | ・自然科学総合(生命科学) | ・面接試験 | 2年次編入 | ・一次試験では、募集人員の約3倍の人数を合格者とする。 |
浜松医科大学 | 5名 | ・生命科学・英語 | ・小論文・面接試験 | 2年次編入 | ・面接試験は、15分程度の個人面接を実施。 |
名古屋大学 | 4名 | ・英語・生命科学を中心とする自然科学 | ・小論文・面接試験 | 2年次編入 | – |
✓近畿
大学名 | 募集人員 | 一次試験 | 二次試験 | 編入対象年次 | 備考 |
滋賀医科大学 | 15名 | ・総合問題・外国語(英語) | ・小論文Ⅰ・小論文Ⅱ・面接試験 | 2年次編入 | – |
大阪大学 | 10名 | ・物理・化学・生命科学・英語 | ・小論文・面接試験 | 2年次編入 | ・応募者の成績が基準を満たさない場合、募集人員にかかわらず不合格とする。 |
神戸大学 | 5名 | ・生命科学と英語の総合問題 | ・口述試験 | 2年次編入 | ・一次試験は筆記形式。 |
奈良県立医科大学 | 2名 | ・英語・数学・理科 | ・面接試験 | 2年次編入 | ・在学生の状況により、変更になる可能性もあり。 |
✓中国・四国
大学名 | 募集人員 | 一次試験 | 二次試験 | 編入対象年次 | 備考 |
鳥取大学 | 5名 | ・基礎科学・英語・面接試験 | なし | 2年次編入 | – |
島根大学 | 2年次、3年次ともに5名 | ・英語・自然科学総合問題(2年次、3年次編入共通) | ・面接試験(2年次、3年次編入共通) | ・2年次編入・3年次編入 | – |
岡山大学 | 5名 | ・書類選考 | ・生物・面接試験 | 2年次編入 | – |
山口大学 | 10名 | ・自然科学 | ・面接試験 | 2年次編入 | ・募集人員のうち、3名以内を地域枠とする。 |
愛媛大学 | 5名 | ・自然科学総合問題 | ・面接試験 | 2年次編入 | ・面接試験は、個人面接形式で実施される。 |
高知大学 | 5名 | ・総合問題 | ・面接試験・グループワーク | 2年次編入 | – |
✓九州・沖縄
大学名 | 募集人員 | 一次試験 | 二次試験 | 編入対象年次 | 備考 |
長崎大学 | 5名 | ・生命科学系科目・英語 | ・小論文・面接試験 | 2年次編入 | – |
大分大学 | 10名 | 【二次試験】・生命科学・英語 | 【三次試験】・面接試験・発表及び、グループディスカッション | 2年次編入 | ・大分大学医学部の一次試験では、書類選考が実施される。二次試験以降は、左記のとおり。 |
鹿児島大学 | 10名 | ・英語・国語・理科 | ・面接試験 | 2年次編入 | – |
琉球大学 | 5名 | ・小論文Ⅰ・Ⅱ・自然科学総合Ⅰ・Ⅱ | ・面接試験 | 2年次編入 | ・面接試験は、個人面接形式で実施。 |
【私立大学医学部】学士編入制度を導入している医学部
大学名 | 募集人員 | 一次試験 | 二次試験 | 編入対象年次 | 備考 |
北里大学 | 若干名 | ・数学・理科・外国語 | ・論文・面接試験・出身大学の学業成績証明書 | 2年次編入 | ・一般選抜試験との併願は不可。 |
本気で医学部合格を目指すなら京都医塾
社会人の方々でも積極的に試験を受けられるとあって話題となっているのが、医学部における学士編入です。
この学士編入を利用することで、少ない負担で医学部進学をはたすことができますから、仕事に忙しい社会人としては願ったり叶ったりといったところでしょう。
しかし、そんな学士編入ですが、応募者が増えれば増えた分だけ、必然的に難易度は上昇していきます。
そのため、楽観的な態度で学習に臨んでいては、受かるはずの試験も受かりません。
このことから、社会人の方々が学士編入での合格をより確実なものにするためには、優れた指導者や教育環境が必須であると言えます。
そこで、おすすめなのが医学部専門予備校の「京都医塾」です。
京都医塾は、優秀な講師陣やカリキュラムを武器に、毎年数多くの医学部合格者を輩出している、医学部受験に特化した予備校です。
入塾に際する年齢制限も一切ありませんので、大勢の社会人の方々からも人気を集めています。
ここから先は、そんな京都医塾の魅力について紹介していきましょう。
年齢関係なく入塾可能!30歳以上の合格者も輩出
当塾でよくいただくご質問の中には、年齢制限にまつわるものが多くあります。
しかし、上でもお伝えしたとおり、京都医塾では年齢関係なく、どなたの入塾でも受け付けておりますので心配無用です。
そして、一度入塾していただければ、その人に見合った学習方法で授業を進めていきますので、お年を召している方であっても学力の確実な伸長が望めます。
その証拠に、当塾では社会人で、かつ30歳以上の方でも医学部合格へと導いた実績も多数残しています。
現在、社会人の方で医学部受験を検討中の人は、実績豊富な京都医塾をぜひお選びください。
個人専用の学習ブースで快適な予習・復習
授業内容を頭の中にきちんと定着させるためには、予習と復習が欠かせません。
とくに、入念に取り組んでおきたいのが授業直後に行う復習です。
なぜなら、ドイツの心理学者であるエビングハウス氏が提唱した「忘却曲線」という概念によると、人間は学習したことの約50%を、たったの1時間で忘れてしまうことが明らかになっているからです。
これは、どんなに良質な授業を受けたとしても確実な復習をしないと、大事なことが次から次へと脳内から抜け落ちてしまうということを意味しています。
こういった事態を避ける手段として京都医塾では、受験生の方々に専用のブースを用意して、予習・復習に存分に生かしていただいております。
この学習ブースは、個人の都合で好きなときに好きなだけ使用することができますので、授業が終わった後、すぐに復習に取り掛かることが可能です。
また、同ブースはスペースも十分に確保してありますから、個人授業で指摘された課題などを壁に貼り付けて今後の学習に生かしたり、軽いストレッチなどで心身をリフレッシュしたりできるなど、多彩な使い方もできます。
起床・就寝時間をコントロールして生活リズムを徹底改善
社会人の受験生の方々の中には、規則正しい生活リズムの仕事に就いている人もおられる一方で、不規則勤務の方も多数おられるはずです。
たとえば、夜勤のある長距離ドライバーや介護職、客室乗務員などが、そういった仕事の典型例と言えるでしょう。
そういった方々は、必然的に生活リズムの安定化を図るのが難しく、引いては学習効率の低下を招いてしまいます。
なぜなら、人間は睡眠中に記憶の整理と定着をする作業を行いますが、不規則な勤務形態の方々のケースでは、良質な睡眠がいつも取れるとは限らないからです。
そこで当塾では、これまで不規則な勤務に就いていた方でも最高の学習パフォーマンスを発揮していただけるよう、原則として朝6時起床、0時就寝の生活リズムで過ごしていただいております。
睡眠と記憶の関係性は上記のとおりですが、当塾のもとでしっかりとした生活リズムで勉学に励んでいただければ良質な睡眠が確保でき、医学部合格へもグッと近づくことが可能です。
まとめ
社会人の方々から熱い支持を受け近年、受験者が増加中の受験方法が、学士編入です。
この学士編入は、共通テストを受ける場合よりも少ない負担で医学部進学をはたすことができますから、多忙をきわめる社会人にとっては非常に助かる制度です。
しかし、そんな学士編入ですが受験希望者が増加すれば、それにともない必然的に難易度は上昇していきます。
そのため、楽観的な姿勢で受験勉強を進めていては、受かるはずの試験も受かりません。
このことから、社会人の受験生の方々としても合格をより確実なものにするため、優れた指導者や教育環境を必要としているのではないでしょうか。
そういった方々におすすめなのが、医学部専門予備校の「京都医塾」です。
京都医塾は、優秀な講師陣やカリキュラムを武器に、毎年数多くの医学部合格者を輩出している、医学部受験に特化した予備校です。
社会人の方々の合格実績も豊富で、30歳以上の方でも多数の人が医学部への進学をはたしています。
本気で医学部合格を目指す人には、年齢関係なく誰もが医学部合格を目指せる、京都医塾がうってつけです。
資料請求や電話でのご相談は年中無休で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。