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【関西医科大学医学部】大学の基本情報や特徴、入試科目・対策を徹底解説!

【関西医科大学医学部】大学の基本情報や特徴、入試科目・対策を徹底解説!

 

独創性に富んだ知性を醸成し、積極的な社会貢献を実践できる医療人の育成を目指している関西医科大学。

こちらの医学部では「慈仁心鏡」、つまり誰かを慈しむこと、恵みをわけ与えること、愛を分かつことを建学の精神として活動しています。

今回は、そんな関西医科大学医学部の受験を希望している人に向けて、同大学の基本情報や特徴、試験の傾向などを解説していきましょう。

関西医科大学の基本情報

関西医科大学医学部では、学生の自由と自立を尊重する学風のもと、学問的な探求心や国際的な視野を持つ人材を育成するとともに、地域に根差した人間味あふれる医療人の輩出を目指しています。

キャンパスの場所

関西医科大学は、大阪府枚方市に位置する大学です。

キャンパスには枚方キャンパスと牧野キャンパスの2種類がありますが、医学部への訪問の際は、枚方キャンパスの方へお越しください。

枚方キャンパスへの交通手段は複数ありますが、新幹線新大阪駅から向かう場合は、同駅から大阪メトロ御堂筋線を利用し、淀屋橋駅で一旦降車しましょう。

その後、京阪電車に乗り枚方市駅で降りてください。

枚方市駅からは、キャンパスまで徒歩5分ほどで到着します。

淀川沿いに大きく広がる、「淀川河川公園」がよい目印になるでしょう。

京都方面から向かう場合は、新幹線京都駅から近鉄京都線を利用し、丹波橋駅で降車。

その後は、大阪からのルートと同じように京阪電車に乗り、枚方市駅で降りてください。

入試定員

関西医科大学医学部の入試定員についても見ていきましょう。

2023年度における同医学部の定員は、前年度と同様の127名となっています。

内訳は、一般選抜試験の前期が55名で後期が5名、大学入学共通テスト・一般選抜試験併用試験が13名です。

さらに、併用試験とは別に、大学入学共通テスト利用選抜試験では、前期12名、後期5名の募集枠が確保されています。

加えて、推薦入試は地域枠や一般枠など各種合わせて、42名となっています。

なお、関西医科大学医学部は、文部科学省の決定により令和3年に地域枠が増員されました。

2024年度以降も定員の増減があるかも知れませんので、受験生の方はこまめにチェックしておきましょう。

学費

関西医科大学医学部において、必要な学納金は6年間で21,000,000円です。

2023年度の学納金は、前年度から、なんと総額6,700,000円も減額されています。

学費面が控え目な医学部としては、国際医療福祉大学や順天堂大学が、どちらも6年間総額20,000,000円前後で有名でしたが、今回の改定により関西医科大学医学部も、その一角に数えられるようになりました。

初年度 次年度以降(毎年)
入学金 1,000,000円
授業料 800,000円 1,600,000円
実験実習費 50,000円  420,000円
施設設備費 50,000円 1,100,000円
教育充実費 50,000円 500,000円
納期別計 1,950,000円
年度別納入金 2,900,000円 3,620,000円
6年間総計 21,000,000円

また、関西医科大学医学部は、奨学金制度も整備しています。

入学試験で優秀な成績を修めた人が対象となる、関西医科大学特待生制度や経済的に困窮している学生が対象となる関西医科大学学生奨学金など色々な制度がありますので、興味のある人は問い合わせてみてください。

関西医科大学の特徴

関西医科大学 医学部

関西医科大学の基本情報に加えて、特徴についても押さえておきましょう。

ここでは、関西医科大学の特徴の中でも主だったものを3点ピックアップして解説していきます。

THE世界大学ランキングで関西では3位に

みなさんは「THE世界大学ランキング」をご存知でしょうか。

THE世界大学ランキングとは、イギリスの教育専門誌である「タイムズ・ハイアー・エデュケーション」が実施している大学ランキングです。

こちらのランキングでは、日本やアメリカ、イギリス、中国など世界中の大学の教育研究活動を、さまざまな視点から評価し順位をつけています。

入試時における偏差値のランキングと異なるところは、大学が独自に実施している研究の結果や国際性の豊かさなどが基準になっているところです。

そして、こちらのランキングにおいて、関西医科大学は関西地方で第3位に輝いています。

日本国内では第14位へのランクインですから、大変な実力が伺い知れます。

建学の精神に則り、研究力や教育力に特段注力してきた成果と言えるでしょう。

スーパードクター制度

関西医科大学医学部では、スーパードクター制度の充実にも力を入れています。

スーパードクター制度は、高度医療人育成制度とも呼ばれるもので、こちらの制度のもとでは、世界レベルの医師の育成を目指して臨床留学支援が行われます。

対象者は関西医科大学医学部の卒業生で、下記3つの要件を満たしていることが応募条件です。

✓関西医科大学医学部の臨床系講座・診療科に所属する専任教員(助教授以上)であること

✓医師免取得後10年以上経過していること

✓専門医を取得している者

応募条件をクリアするまでのハードルは高いものの、さらなる成長が望めるとあって医学部生の中でも早い段階から、こちらの制度の利用を目指す人がいます。

受験生のみなさんにとっては、まだ気が早いかも知れませんが、ご自身の将来プランの一つとして覚えていて損はないはずです。

女性医師の支援

関西医科大学医学部では、女性医師のキャリア支援にも積極的に取り組んでいます。

その象徴となるのが、2020年4月に開設された「オール女性医師キャリアセンター」です。

こちらの組織では、女性医師のライフステージを包括するための支援を行っています。

たとえば、妊娠や出産、育児にまつわる悩みに対する相談サポート、支援イベントが好例です。

医師の道へ進みたいと願っているものの、女性であることからキャリア形成に不安がある人には、打ってつけの医学部と言えるでしょう。

関西医科大学医学部の難易度

次に、関西医科大学医学部の難易度についても解説していきましょう。

こちらの項では、偏差値と倍率の両面からアプローチして難易度を解説していきます。

偏差値

まずは、偏差値の解説から入りましょう。

関西医科大学医学部の偏差値は65.0となっており、私立大学の医学部の中では中堅クラスに位置しています。

同じ偏差値の医学部としては、藤田医科大学や久留米大学、福岡大学などがあげられます。

上位クラスの医学部に目を向けるのであれば、偏差値67.5の昭和大学や日本大学などが該当しますので、併願受験を考えている人はこちらも合わせてチェックしておいてください。

倍率

さらに、倍率についても見ていきましょう。

過去3年間にさかのぼって、入試倍率をデータ化しました。

▼関西医科大学医学部の入試データ
・2020年度

入試方式 倍率 募集人員 志願者数 受験者数 合格者数
一般前期・地域枠前期 12.1 84 1796 1710 149
一般後期・地域枠後期 43.2 8 691 602 16
共通テ前期 33.3 10 833 827 25
共通テ併用 12.8 10 562 543 44
共通テ後期 24.5 5 49 49 2

・2021年度

入試方式 倍率 募集人員 志願者数 受験者数 合格者数
一般前期 16.0 55 1764 1612 110
一般後期 73.6 5 589 513 8
共通テ前期 11,7 10 561 557 48
共通テ併用 7.0 10 469 433 67
共通テ後期 29.5 5 59 59 2

・2022年度

入試方式 倍率 募集人員 志願者数 受験者数 合格者数
一般前期 16.0 55 1755 1616 110
一般後期 97.2 2 486 393 5
共通テ前期 7.0 13 485 457 84
共通テ併用 6.1 13 485 457 6.1
共通テ後期 3 77 77 0

2020年度から2022年度における関西医科大学の一般選抜入試(前期)の倍率は、約12倍から16倍の間で推移しています。

こちらの倍率は、他の医学部と比較しても際立って高いというわけでもなく、あえて評価するのであれば、平均よりもやや上といったところです。

ただし、同後期試験の方に目を向けると、状況は一変。

2022年度に130倍を記録した久留米大学には及ばないものの、関西医科大学も100倍近い数値を叩き出しています。

一方で、共通テストを用いた試験の倍率の方は、ほかの医学部と同程度に落ち着いている模様です。

同一偏差値の愛知医科大学の前期10.1倍、後期7.1倍、藤田医科大学の前期10.6倍、後期5.6倍と比べても、そこまでの大きな差はありません。

なお、前述のとおり、関西医科大学医学部では、2023年度より学納金の大幅な値下げに踏み切っています。

6,700,000円の下げ幅が受験にどんな影響を与えるのかは現段階では未知数ですが、志望者数の増加、すなわち高倍率化につながることも十分に考えられます。

そのため、関西医科大学医学部の入学を希望している方にあっては、これまで以上の徹底した対策が必要となるでしょう。

関西医科大学医学部の入試対策

関西医科大学 医学部

最後に、関西医科大学医学部の入試対策についても解説していきます。

医学部試験で課される科目を広い範囲にわたり解説していますから、ぜひ参考にしてください。

英語

英語の大問は3題前後が定番ですが、年度によって大きく変化することがあるため、幅広い対応力が必要です。

また、長文問題は、他校の問題よりも長めになっていることがあるほか、問題文に一切の日本語が用いられていない場合もあるため注意してください。

過去問を徹底的にあたり、類題演習を数多くこなしていきましょう。

余裕があれば、空所補充や文法要素、語句整序などにも力を割いておくと、試験に役立つはずです。

時間は80分間と短いので、模擬テストなどを利用してペース配分もしっかり身につけてください。

数学

数学では大問が4題出されます。

以前は易しい問題が多く見られましたが、2015年を境に上位医学部レベルの問題が目立つようになってきました。

計算ミスが命取りとなりやすいため、日ごろから実力をよく伸ばしていく必要があるでしょう。

頻出の分野は、微分・積分と極限で、グラフを書く問題が毎年のように出題されます。

試験時間は90分間しかありませんので、素早く正確に問題を解ける力を養っていきましょう。

物理

理科2科目の試験時間は、120分間です。

物理では大問が4題ほど出されます。

日常的に発生する現象に関する問題や、医学と工学を意識した問題は出題頻度が高いので、必ずマスターしておきましょう。

難易度としては標準~やや難しいといったところですが、解き方に慣れていないと時間がかかってしまうことも考えられるため、日ごろからの反復練習が大切です。

焦らず、基本に徹して地道に勉強していきましょう。

化学

化学も物理と同様に、例年4題ほど出題されます。

生命科学や生活の科学、そして環境科学の分野から問題が課されやすいので、集中的に学習をしておいてください。

また、メタンハイドレートなど、新エネルギーとして注目されているものは出題テーマとなりやすいため、忘れずにチェックしておきましょう。

過去問を通じて計算や構造決定に時間をかけて学習するのが、試験勉強のコツです。

生物

生物は大問4題が課されます。

生物は年度によって難易度が大きく変化するため、理科の中でもとりわけ油断できません。

正確な知識を学び取る努力はもちろんのこと、実験問題に関する知識やグラフの読解力も身につけておきましょう。

計算問題の難易度は標準レベルのものが多く見られますが、1問に手間をかけていると時間があっという間に無くなります。

演習問題を通じて、計算力も養いましょう

小論文・面接

小論文では、500字で出題テーマをまとめるよう求められます。

時間は45分と非常に短いため、読解力はもちろん、論理的思考力も日ごろから鍛えておく必要があるでしょう。

また、過去問やニュースを通じて医療系の話題にも、常に触れておくことが大切です。

医療費問題は頻出ですから、必ず押さえておいてください。

また、面接に関しては約12分の個人面接が、1~2回行われます。

オーソドックスな質問が多いため、しっかり練習しておけば回答につまる可能性は低いはずです。

なお、特別枠併願者の人は、試験の特性上、僻地医療に関して聞かれることが多いので、そちらの回答も合わせて用意しておきましょう。

まとめ

関西医科大学 医学部

大きな社会貢献を実践できる医療人の育成を目指している、関西医科大学医学部。

こちらの医学部は「慈仁心鏡」という建学の精神のもとで学習し、国内、国外問わず数々の実績を残してきました。

また、近年においては、学生教育に加えて医療研究と国際化に力を入れていることが評価され、イギリスの教育専門誌が主催する「THE世界大学ランキング」では、関西勢として第3位にランクインしています。

そんな関西医科大学医学部には、より高度な教育を求めて、毎年たくさんの学生が狭き門の突破を夢見て受験に挑みます。

しかし、医学部の試験では高い正答率が必要とされますから、学習面で不安を抱える人も多いのではないでしょうか。

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