医学部入試の数学は大学ごとに難易度や出題傾向が大きく異なり、偏差値が同レベルでも同じくらいの難易度とは限りません。
「数学が苦手だから難易度の低い大学を選びたい」
「数学が得意なのでほかの受験生と差が付くような難易度の高い大学に挑戦したい」
このような自分の得意・不得意に合わせた志望校選定の参考になるように、今回の記事では偏差値ランキングとともに各大学の数学の難易度について紹介します。
目次
医学部偏差値ランキング×数学の難易度一覧【国公立大学】

早速、2024年度入試(前期・二次試験)における各大学の数学の難易度について、偏差値順に一覧で見てみましょう。
まずは国公立大学から紹介します。
大学名 | 難易度 | 量 | 解答形式 | 配点割合(二次) |
東京大学 | 高 | 多 | 記述式 | 27.3% |
京都大学 | 高 | 多 | 記述式 | 25.0% |
東京科学大学 | 普通 | 多 | マーク式 | 33.3% |
大阪大学 | 高 | 多 | 記述式 | 33.3% |
奈良県立医科大学 | – | – | – | – |
東北大学 | 高 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
千葉大学 | 高 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
山梨大学 | 高 | 多 | 記述式 | 27.3% |
名古屋大学 | 高 | 多 | 記述式 | 33.3% |
神戸大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
岡山大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 36.4% |
九州大学 | 高 | 多 | 記述式 | 35.7% |
横浜市立大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 28.6% |
京都府立医科大学 | 高 | 多 | 記述式 | 33.3% |
大阪公立大学 | 高 | 多 | 記述式 | 33.3% |
北海道大学 | 高 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
筑波大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
新潟大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
金沢大学 | 高 | 多 | 記述式 | 33.3% |
信州大学 | 低 | 多 | 記述式 | 33.3% |
岐阜大学 | 低 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
浜松医科大学 | 高 | 多 | 記述式 | 33.3% |
三重大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
滋賀医科大学 | 高 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
島根大学 | 普通 | 少 | 記述式 | 50.0% |
広島大学 | 普通 | 少 | 記述式 | 33.3% |
山口大学 | 普通 | 少 | 記述式 | 33.3% |
愛媛大学 | 低 | 少 | 記述式 | 33.3% |
長崎大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 35.7% |
名古屋市立大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 30.0% |
旭川医科大学 | 高 | 多 | 記述式 | 50.0% |
弘前大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 50.0% |
秋田大学 | 高 | 普通 | 記述式 | 50.0% |
山形大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
群馬大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 50.0% |
富山大学 | 普通 | 少 | 記述式 | 33.3% |
福井大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
鳥取大学 | 普通 | 少 | 記述式 | 33.3% |
徳島大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 50.0% |
香川大学 | 低 | 多 | 記述式 | 33.3% |
高知大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
佐賀大学 | 普通 | 少 | 記述式 | 33.3% |
熊本大学 | 高 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
大分大学 | 低 | 少 | 記述式 | 50.0% |
宮崎大学 | 低 | 多 | 記述式 | 33.3% |
鹿児島大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 25.0% |
琉球大学 | 低 | 少 | 記述式 | 33.3% |
札幌医科大学 | 低 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
福島県立医科大学 | 普通 | 多 | 記述式 | 33.3% |
和歌山県立医科大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 35.7% |
※「解答形式」の記述式は一部マーク式を含む
医学部偏差値ランキング×数学の難易度一覧【私立大学】

続いて、同様に私立大学についても2024年度入試(前期・二次試験)における各大学の数学の難易度について偏差値順に一覧で見てみましょう。
大学名 | 難易度 | 量 | 解答形式 | 配点割合(二次) |
慶應義塾大学 | 普通 | 多 | 記述式 | 30.0% |
順天堂大学 | 普通 | 多 | 記述式(マーク式多め) | 20.0% |
関西医科大学 | 普通 | 多 | 記述式 | 30.0% |
日本医科大学 | 高 | 多 | 記述式 | 30.0% |
東京慈恵会医科大学 | 高 | 多 | 記述式 | 25.0% |
自治医科大学 | 低 | 多 | マーク式 | 25.0% |
昭和医科大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 25.0% |
東邦大学 | 低 | 多 | マーク式 | 25.0% |
大阪医科薬科大学 | 高 | 普通 | 記述式 | 25.0% |
東京医科大学 | 普通 | 多 | マーク式 | 25.0% |
産業医科大学 | 普通 | 多 | マーク式 | 33.3% |
国際医療福祉大学 | 低 | 多 | マーク式 | 33.3% |
藤田医科大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
日本大学 | 普通 | 多 | マーク式 | 25.0% |
東北医科薬科大学 | 高 | 普通 | マーク式 | 25.0% |
東海大学 | 高 | 普通 | 記述式 | 33.3% |
近畿大学 | 普通 | 普通 | マーク式 | 25.0% |
杏林大学 | 普通 | 多 | マーク式 | 28.6% |
帝京大学 | 低 | 多 | 記述式 | 33.3% |
岩手医科大学 | 普通 | 普通 | マーク式 | 28.6% |
愛知医科大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 30.0% |
聖マリアンナ医科大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 25.0% |
久留米大学 | 普通 | 多 | マーク式 | 25.0% |
獨協医科大学 | 普通 | 普通 | マーク式 | 25.0% |
埼玉医科大学 | 普通 | 多 | マーク式 | 25.0% |
兵庫医科大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 30.0% |
福岡大学 | 低 | 普通 | 記述式 | 32.1% |
北里大学 | 普通 | 普通 | 記述式 | 30.0% |
金沢医科大学 | 普通 | 普通 | マーク式 | 28.6% |
川崎医科大学 | 低 | 多 | マーク式 | 28.6% |
東京女子医科大学 | 普通 | 多 | 記述式 | 25.0% |
※「解答形式」の記述式は一部マーク式を含む
医学部受験で数学の難易度はどのように違う?
「難易度は大学ごとにさまざま」と一言でいっても、問題のレベルや量をはじめとして「難易度」を決定づける要素はいくつかあります。
次に、数学の難易度が高い・低いとされる国公立大学を各3校ピックアップしながら難易度の違いについて具体的に解説します。
数学の難易度が高い医学部3選
東京大学
東京大学医学部の数学では典型問題がほぼ出題されず、複数分野の融合や独創的な設定、解法の糸口が見えにくい問題など「思考力・論証力重視」の難問が中心です。
また、試験時間は150分と長めですがそれ以上にボリュームが多く「難問を効率良く解く力」が求められます。
名古屋大学
名古屋大学医学部の数学も、東京大学同様に斬新な設定や複数分野の融合問題が中心で、問題の意図を的確に読み取り論証する高度な思考力が求められます。
また、それぞれ作業量の多い大問4題を150分で解く必要があるため、効率的な時間配分と記述力が合否を左右します。
京都府立医科大学
京都府立医科大学医学部の数学は、特に計算量の多さと論理的な記述力が問われる点が難しさの特徴です。
また、時間に対して問題の分量・作業量が多いため、解く順番や捨てる問題を素早く見極める力も必要です。
数学の難易度が低い医学部3選
琉球大学
琉球大学医学部の数学は、基本から標準レベルの平易な典型問題が中心で、計算ミスや論理的な誤りに注意すれば、比較的得点が取りやすい易しめの試験です。
また、問題のボリュームに対して試験時間も十分あり、見直しも余裕をもって行えます。
大分大学
大分大学医学部の数学は、易しめ~標準的な典型問題が中心で変わった問題の出題もありません。
そのため、基礎力があれば十分に対応できる試験内容です。
試験時間はほかの大学より短めですが、それ以上に問題数・分量ともに少なめなため、落ち着いて解答・見直しが可能です。
香川大学
香川大学医学部の数学は、やや思考力を要する設問も含まれますが標準的な問題が中心です。
試験時間に対する問題数が少ないわけではありませんが、計算量や作業量が多くないため標準的な問題に対応できる基礎力があればそこまで時間が厳しくなることはないでしょう。
また、香川大学医学部の数学は一次・二次全体の得点に対する配点比率が14.3%とかなり低いため、数学が苦手な受験生に向いています。
医学部受験で数学の難易度が全体的に高い理由
医学部受験の数学が全体的に高い難易度を示す主な理由は、複数分野の融合問題や応用力が求められる出題傾向にあります。
高校履修範囲を超えた発展的内容や、解答テクニックを要する出題も含まれるため単元を横断した思考力とひらめきが必要とされ、標準的な解法の暗記だけでは対応できません。
それに加えて、全体的に試験時間に対して計算量や問題数が多いため高い計算力・スピード・正確性が求められている点も難易度を押し上げています。
さらに、数学が数Ⅲを含む広範な領域を基礎から応用までまんべんなく理解するために対策に長期の時間を要する点も挙げられます。
数学で必要な知識や計算力、論理的思考力は医学の学習において欠かせないものです。
将来の医師の仕事に直結する数学能力が重視されていることが、数学の難易度の高さの背景にあると考えられます。
医学部受験での数学の傾向と対策

国公立大学医学部の数学では幅広い分野からの出題や複数分野を組み合わせた問題、証明問題などが多く、記述式中心で論理的な説明や答案作成力が重視されます。
一方、私立大学医学部の数学ではマーク式や穴埋め式が多くなっています。
また、国公立大学と比較すると論理性を問う問題はそれほど多くなく、計算スピードと正確性が重要視される傾向です。
そのため、国公立大学では論理の流れを意識した記述練習、私立大学ではパターン問題の反復演習や計算をショートカットできる解法の習得が有効です。
国公立大学と私立大学、また各大学で出題傾向や難易度は異なりますが、基礎が重要であることは変わりません。
基礎をしっかり固めた上で、志望校の頻出分野を重点的に学習することが最終的に合格に近付きます。
志望校の過去問を活用して出題傾向や時間配分に慣れておくのも重要なポイントです。
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医学部入試では、志望校によって出題傾向もレベルも大きく異なり、単純な学力だけでは対応しきれない部分があります。
特に数学は配点も高く、難易度も大学ごとにバラつきがあるため、自分にとって最適な対策を見極め、戦略的に学習を進めていく必要があります。
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まとめ

医学部入試における数学の難易度は、志望校によって大きく異なり、単なる偏差値だけでは測れない側面があります。
そのため、自分の実力と志望校の出題傾向を正しく把握し、的確な対策を行うことが重要です。
とはいえ、独学では正しい判断をするのは難しいものです。
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