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予備校の時間割を徹底解説!現役生・浪人生・社会人ごとにカリキュラムを解説

予備校の時間割を徹底解説!現役生・浪人生・社会人ごとにカリキュラムを解説

予備校選びの重要な基準の一つが時間割です。

いくら有能な講師がいても、どれほど学習環境が整っていたとしても、時間割が自分のライフスタイルに反していると学習が捗らず本末転倒となってしまいます。

そのため、効率よく学習し志望校に合格するためには、自分の状況に見合った予備校を選択する必要があります。

そこで今回の記事では、予備校の時間割を現役生と浪人生、社会人ごとに分けて大学受験を考えている人全般に向けて解説していきましょう。

予備校・予備校生の状況によってスケジュールはさまざま

予備校の時間割は学部全般の受験を目指す大手予備校や、特定の学部に特化した専門予備校が提供しているカリキュラムによって変わってきます。

加えて、予備校生の学力や彼らが置かれている状況によっても変化してきます。

例えば、現役生であれば学校生活もあるため、受けられる授業時間や科目数に制限があるでしょう。

一方、浪人生であれば時間がたっぷりありますから、フルコースの時間割を選択しても十分な勉強時間が確保できるはずです。

そして、社会人の場合は会社の就業時間との兼ね合いもありますので、現役生と同様受けられる授業時間や科目数に限界があり、より効率的な学習が求められます。

自分のライフスタイルに合致した時間割を組んでくれる予備校を選択して、効率的に受験勉強に励みましょう。

現役生向け予備校の時間割

現役生向け予備校の時間割には、いったいどのようなものがあるのでしょうか。

この項では、現役生向け予備校の時間割について解説していきましょう。

時間割の特徴(勉強時間・科目・自由度)

現役生向け予備校では学校が終わる時間になってから授業をスタートさせるため、18時以降から授業が始まる時間割となっています。

多くの予備校では18時30分から50分くらいの間に授業が始められ、22時頃まで講義が続けられます。

もっとも、これはフルコースの生徒の時間割の例であり、単科コースを受講している現役生の場合は、帰宅時間が早まるでしょう。

科目数については、基本的に予備校では大学入学共通テストの対策に必要な科目がしっかり網羅されています。

自由度に関しては、受験生の学校行事や部活動などに配慮してくれる場合が多く、万が一授業に出られない場合は授業を収録したDVDをレンタルするなどしてフォローしてくれるところもありますので、こちらについても心配ないでしょう。

このように現役生向けの予備校では、予備校生の都合に合わせて自由度の高い時間割学習のフォローが用意されていますので安心です。

そして、参考までに時間割例を掲載しておきますので、参考にしてください。

こちらは、大学入学共通テストを控えた受験生に向けた時間割となっています。

▼現役生向け予備校の時間割例

時間割
14時10分~15時40分 歴史 英語
15時50分~17時20分 歴史 英語
17時20分~18時50分
18時50分~20時20分 数学 化学 歴史 物理 地理 物理 数学
20時30分~22時00分 英語 英語 国語 歴史 数学 数学 化学

その予備校自体の特徴、方針

上で取り上げた予備校の時間割では土曜日と日曜日にも授業を実施し、受験対策を効率よく行っているという特徴が見て取れます。

予備校によっては休校日を設けている場合もありますから、志望校の難易度が高いときはこのようにしっかりと対策してくれる予備校を選ぶとよいでしょう。

また予備校の方針としては、個々人の習熟度にもよりますが高校一年生向けの講座の場合は、中学レベルの学習の復習を兼ねた時間割が組まれることもあります。

高校二年生になると難関大学を受験する生徒には、数学Ⅲなどの難しい教科を勉強するための時間割が組まれることもありますので、覚えておいてください。

なお、一コマあたりの授業時間には予備校ごとにバラつきが見られ、50分授業を採用しているところもあれば90分授業を採用しているところもあります。

自分のペースに見合った授業時間を採用しているところを選びましょう。

浪人生向け予備校の時間割

続いて浪人生向け予備校の時間割について見ていきます。

こちらの項でも、時間割の特徴などを掘り下げて解説していますので参考にしてください。

時間割の特徴

浪人生は高校生や社会人と違い勉強に充てられる時間がたっぷりとありますから、フルコースの場合は長時間にわたって授業をします。

次の項では一例として、浪人生向けの予備校で組まれる時間割を紹介しましょう。

一日分の授業スケジュールが組まれている

先ほどもお話ししたとおり、浪人生向け予備校の時間割は一日中、勉強を行うものが組まれます。

下に参考例を掲載しますのでご覧ください。

▼浪人生向け予備校の時間割例(空白箇所は休憩時間)

時間
9時30分~10時15分 歴史 化学 地理 国語 英語
10時20分~11時05分 倫理 国語 政経 地理 物理
11時15分~12時00分 数学 数学 英語 生物 数学
12時05分~12時50分 化学 化学 数学 英語 物理
13時45分~13時55分
13時55分~14時40分 数学 英語 生物 英語 政経
14時45分~15時30分 英語 数学 生物 数学 英語
15時40分~16時25分 英語 小論文 数学 数学
16時30分~17時15分 面談 添削 面談 添削 面談
18時00分~18時45分 国語 英語 数学
18時50分~19時35分 国語 英語 数学

その予備校自体の特徴、方針

こちらの予備校の場合、基本的に午前9時半から19時35分までの12時間にわたる時間割が組まれています。

土曜日、日曜日に授業が入っていないことが特徴的ですが、これは予備校生の自習時間をしっかり確保する狙いがあるためです。

実を言うと、予備校の授業時間は単に多ければよいというものではなく、多すぎると受験の弊害となる場合があります。

なぜなら、授業時間が多すぎると復習に充てる時間が確保できず、せっかく覚えた内容をすぐに忘れてしまうからです。

まれに授業時間の多さをウリにしている予備校がありますが、あまりに授業が多いとインプットが追い付かなくなってしまうので注意しましょう。

さらに、英語と数学の授業を二コマ続けて行うなど、こちらの時間割では両科目を重視した方針がとられていることが伺えます。

大学入学共通テストの学習にあたっては英語と数学の学習範囲が広く勉強時間を特に割く必要がありますので、このような方針をとる予備校であれば十分な受験対策が期待できるはずです。

面談と添削を通じて学習進度のフィードバックを与えている点も、評価できるポイントでしょう。

社会人向け予備校の時間割

受験生の中には社会人になってもなお自分を成長させたいと願い、大学受験にチャレンジする人もいます。

アメリカでは社会人のみならず、会社を定年になった人でも大学に通うケースが多くみられますが、日本では一般的とは言えません。

予備校の中には、そんな学習意欲が旺盛な社会人向けにカリキュラムを用意しているところもあるのです。

社会人向けの予備校の時間割を2つ取り上げましたので、まずはそちらをご覧ください。

▼社会人向けの予備校の時間割例①

時間
12時00分~14時20分 英語 英語
14時10分~16時00分 英語 小論文 英語 英語
17時30分~19時10分 英語 英語 英語 法学 小論文 小論文
19時20分~21時00分 小論文 英語 英語 経営学 小論文 英語
18時20分~21時00分 政経 国語 英語 小論文 英語 英語

▼社会人向けの予備校の時間割例②

時間
8時45分~10時15分 化学
10時30分~12時00分 国語
13時15分~14時45分 小論文
15時00分~16時30分
17時00分~18時30分
19時00分~20分30分 英語 国語 英語 化学 英語 英語
20時45分~22時15分 数学 政経 数学 物理 数学 歴史

こちらの時間割例の解説に関しては次の項でしていきます。

時間割の特徴

社会人向けの予備校では、受験生それぞれのライフスタイルに合わせて柔軟な時間割を作成してくれます。

時間割例①では、時間に余裕がある社会人を対象として時間割を組んでいるのがわかるはずです。

そのため毎日の授業を通じて、知識を積み上げていく方針が取られています。

一方、時間割例②では、月曜日から金曜日にかけては少ない授業時間ですが、土曜日にはまとまった時間を割いて学習に取り組める時間割を作成しています。

一般的な社会人であれば、こちらのような時間割が組まれるでしょう。

このように、社会人向けの予備校の時間割には、受験生一人ひとりの就業時間との兼ね合いに合わせたカリキュラムが組まれるという特徴があるのです。

その予備校自体の特徴、方針

時間割例①では、英語を徹底的に時間割に組み込んでいるという特徴があります。

志望大学によっては英語の知識が特に問われる場合がありますので、英語学習に力を入れるといった方針が取られています。

加えて、時間割をよく見ていただければ分かりますが、こちらの予備校では経営学や法学など高校の学習では馴染みの薄い科目も取り扱っています。

社会人向けの予備校では、経済学や法学など専門的な分野もサポートしてくれるという特徴もあるのです。

時間割例②の予備校は、一般的な社会人向けの時間割で学習を進めるといった特徴を持っています。

日曜日が自由時間として空けられていますが、このような時間割を作成する予備校は日曜日に十分な自習時間を確保するといった方針の他、全国模試を日曜日に実施して予備校生の実力を推しはかるといった方針を取っています。

医学部専門予備校の時間割

みなさんは「医学部専門予備校」という言葉をご存知ですか?

予備校には学部問わず色々な大学に対応している予備校と、特定の学部にのみ特化している予備校がありますが、医学部専門予備校は読んで字のごとく、医学部受験に特化した予備校を指します。

医学部の受験難易度は非常に高いことで有名ですが、ハイレベルな入試競争を勝ち抜くためにこちらの予備校を選ぶ人も数多くいるのです。

こちらの項では、医学分専門予備校の時間割について詳しく見ていきましょう。

下の時間割表は、数ある医学部専門予備校の中でも指折りの予備校と知られる「京都医塾」が公開している時間割です。

下記時間割例の解説については、次の項でします。

▼京都医塾、私立大学医学部コースAタイプの時間割例(太字は「1対1個人授業」を表す)

時間
8時15分~9時15分 数学 英語 英語 英語 英語 英語 達成度テスト対策
9時15分~10時45分 英語 数学 英語 化学 英語 英語 達成度テスト
英・化・生
10時55分~12時55分 数学 化学 数学 化学 生物 英語 同上
昼休み
13時20分~14時50分 数学 英語 英語 生物 生物 数学 個人英語復習
個人化学復習
15時00分~16時30分 化学 数学 化学 英語 英語 小論文・面接 数学課題演習
化学課題演習
夕方休み
17時20分~18時50分 生物 生物 生物 数学 数学 化学 帰宅
19時00分~20時30分 生物 数学 数学 数学 化学 英語 家族と食事
20時40分~22時10分 化学 生物 化学 生物 英語 生物 就寝

時間割の特徴

京都医塾に限ったことではありませんが、医学部専門予備校の時間割では英語と数学が特に重要視されています。

なぜなら、私立大学医学部の受験では共通テストと同じく英語と数学の学習範囲が広いため、早い段階から集中して取り組む必要があるからです。

上記時間割においても、英語の授業数が五コマ、数学の授業数が六コマとなっており、授業数四コマの化学や生物よりも重視されています。

個別のカリキュラムが組まれることが多い

大手予備校では基本的に集団で授業を受けます。

予備校側が定めたカリキュラムに沿って、授業を進行させていくのです。

一方、医学部専門予備校は個人の実力に合わせてカリキュラムが組まれます

先ほども引き合いに出した京都医塾を例にとりますが、同校では生徒一人ひとりの実力を判断したうえで「フルオーダーカリキュラム」を作成します。
フルオーダーカリキュラムとは、京都医塾が独自に実施している個別カリキュラムの名称です。

同校ではこちらのカリキュラムをもとに一週間の時間割を作成し、個々人に最適な学習スケジュールを提供しています。

予備校自体の特徴、方針

医学部専門予備校には個別カリキュラムに加えて、マンツーマンの個人授業が時間割に組み込まれているという特徴があります。

上記時間割例のうち、太字の部分が個人授業です。

週に複数回マンツーマンで授業が受けられますので、効率的に弱点を克服できるはずです。

また、私立大学の医学部は出題傾向が大学ごとに異なるため、医学部専門予備校では予備校生の志望校に特化した時間割が組まれることがあります。

医学部専門予備校の基本方針としては、予備校生一人ひとりに向き合い徹底的にサポートするといったものがあげられます。

すなわち、医学部専門予備校は少人数制の授業や個別カリキュラムの作成、個人授業を通じて予備校生を全力で支援しているのです。

まとめ

予備校の時間割は、予備校生が置かれている状況や予備校の特徴、方針に応じて変化してきます。

例えば現役生であれば、学校行事や部活動との両立が可能な時間割を組む必要があります。

加えて、部活動などで授業に出られないときのフォローも、重要視していかなければなりません。

また、浪人生であれば時間が十分に確保できますから、昼夜問わず勉学に励める予備校に通えます。

ただし、授業量が多すぎる予備校もありますので、入学前に必ず時間割をチェックしておいてください。

社会人には、仕事の時間に合わせて柔軟に時間割を組んでくれる予備校がおすすめです。

社会人向けの予備校では通常の科目に加えて、経営学やマーケティング理論、法学などの専門性の高い科目も学習できますので、志望校に合わせて時間割に取り入れ効率よく学習しましょう。

今回の記事が、あなたの予備校選びの一助となれば幸いです。