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形成外科医になるには?仕事内容や流れ、キャリアや年収まで解説

形成外科医になるには?仕事内容や流れ、キャリアや年収まで解説

形成外科医とは具体的にどのような仕事をする医師なのか、整形外科とはどう違うのか、どのような過程を経て形成外科医になれるのか、疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、形成外科の仕事内容や整形外科との違いを説明したうえで、形成外科医になるまでの流れを5つのステップで解説します。

形成外科医としてのキャリアや年収、需要、向いている資質についても詳しくお伝えします。

形成外科とは?仕事内容・整形外科との違い

形成 外科医 に なるには

形成外科は、ケガや病気、生まれつきの異常などによって生じた体表面の欠損や変形を修復する外科です。

患者さんの皮膚や組織の欠損・変形に対し、移植や縫合など様々な手法で形態と機能をできるだけ正常に近づける治療を行います。

そのため、がん手術で失った組織の再建手術や、事故による外傷の瘢痕治療、熱傷(やけど)の治療など、扱う領域は多岐にわたります。

直接命に関わる緊急治療よりも、患者さんが社会復帰しやすいよう外見の問題を改善することに重きを置く点が、ほかの外科系診療科とは異なる特徴です。

特に「整形外科(せいけいげか)」と名前が似ているため混同されがちですが、整形外科は骨や関節など運動器の機能改善を目的とする外科であり、形成外科は体の表面の見た目の改善を目的とする外科です。

また、美容外科は形成外科と親和性の高い分野ですが、病気の治療ではなく美容目的で行う点で異なります。

形成外科医になるには?流れを5ステップで解説

それでは、形成外科医になるまでにどのような流れを辿ればよいのでしょうか。

ここでは、医師志望の方向けに、形成外科医になるまでの一般的な流れを5つのステップに沿って説明します。

ステップ1:医学部に合格し入学する

形成外科医に限らず、医師になるためにはまず大学の医学部への入学が必要です。

日本の医学部は6年制で、入学するためには難関の医学部入試に合格する必要があります。

高校生のうちからしっかりと学力を養い、医学部合格に向けた受験対策を行いましょう。

医学部で6年間の課程を修了すると卒業となりますが、医師になるには卒業後に国家試験の受験資格を得ることが目的になります。

ステップ2:医学部を卒業し医師国家試験に合格する

医学部の課程を修了すると、医師国家試験の受験資格が与えられます。

医師国家試験は毎年1回実施される医師免許取得のための国家試験で、出題範囲が極めて広く科目数も多いため、念入りな試験対策が必要です。

医師国家試験に合格すれば医師免許を取得できますが、専門医資格はさらに数年の研修と別途試験が必要となります。

ステップ3:初期臨床研修(研修医)を修了する

医師免許を取得すると、次は初期臨床研修と呼ばれる研修医としての勤務が始まります。

日本では医師免許取得後、原則として2年間の臨床研修(インターン)を修了することが義務付けられています。

初期研修では、大学病院や臨床研修指定病院において、内科・外科をはじめ様々な診療科をローテーションしながら、医師としての基本的な診療技能を習得します。

研修医の間は業務も多忙で体力的にもハードと言われますが、将来どの科の医師になるにせよ、この期間に基礎となる経験を積むことが重要です。

ステップ4:形成外科の専門研修を受ける

2年間の初期研修を終えた後、いよいよ志望する診療科の専門研修に進みます。

形成外科医を目指す場合は、大学病院の形成外科教室や関連病院に所属して後期研修(専門研修)を開始します。

形成外科は対象とする疾患・手術の幅が広いため、研修医は指導医のもとで経験を積みながら、外科手技や専門知識を一つひとつ習得していきます。

専門研修プログラムの期間は、原則として少なくとも4年間と定められています。

初期研修終了後に形成外科分野の研修カリキュラムに沿って4年以上の研鑽を積むことで、形成外科専門医試験の受験資格を得ることができます。

ステップ5:形成外科専門医の資格を取得する

専門研修を所定の年数こなし十分な症例経験を積んだら、最終的に形成外科専門医の資格取得を目指します。

形成外科専門医試験に合格し、日本形成外科学会から専門医として認定されれば、名実ともに形成外科のスペシャリストです。

形成外科専門医は、形成外科領域のエキスパートであるため、患者さんや周囲からの信頼も一層高まるでしょう。

なお、美容外科医として将来開業したい場合でも、まず形成外科で十分な研修を積んで専門医資格を取得しておくことで、技術と実績の証明になるため、多くの医師が取得を目指しています。

形成外科医のキャリア・年収・需要

次に、形成外科医のキャリアパスや年収、社会的な需要について見ていきましょう。

形成外科医はどのような職場で働き、どのくらいの収入を得ているのでしょうか。

また、今後のニーズや展望についても解説します。

キャリアの選択肢

形成外科医としての主な活躍の場は、大学病院や地域の基幹病院などの病院勤務医です。

形成外科という診療科は、ほとんどの大学病院や大きな総合病院に設置されています。

一定の経験を積んだ後は、医局人事などで関連病院へ異動したり、病院の形成外科科長・部長など管理職的なポジションに就くケースもあるでしょう。

また、一部の形成外科医は開業医としてクリニックを開設する道を選ぶこともあります。

形成外科で開業する場合、標榜科(看板)として「形成外科・皮膚科」「美容外科」など複数の科を掲げることが多くなります。

患者さんのニーズに合わせて皮膚科を併設したり、美容医療を専門に行うクリニックを開業する例もあります。

年収の目安

気になる収入面ですが、形成外科医の給与水準は外科系の中でも比較的高めだとされています。

ある調査によれば、病院勤務の形成外科医の平均年収は約1,500万円程度と報告されています。

この数字は、外科系全体の平均年収(約1,200万円)よりも高く、形成外科医は比較的高収入を得やすい傾向にあることがわかります。

実際の給与レンジは経験年数や勤務先によって幅があり、常勤医の求人情報では900万円〜2400万円程度が形成外科医の年収相場となっています。

特に美容外科分野でキャリアを積んだ医師は更に高い収入(常勤で1,000万〜3,000万円以上)を得るケースもあります。

ただし、高収入を得るにはそれ相応の専門技術や手術スキル、豊富な症例経験が求められるため、研鑽を積んでキャリアを重ねるほど収入も上がっていく傾向があります。

形成外科医の需要・将来性

形成外科は、その特殊性から現代医療になくてはならない分野です。

赤ちゃんから高齢者まで、全身のあらゆる部位の外見上の悩みに対応できる形成外科医の存在は重要であり、各地の病院に求められています。

とりわけ高齢化社会においては、褥瘡(床ずれ)や皮膚がんの手術後の再建など、形成外科の果たす役割は今後ますます大きくなるでしょう。

また、近年は美容医療のカジュアル化が進み、若い世代でも美容整形を受ける人が増えてきています。

そうした背景から、美容外科を含めた形成外科領域の医師ニーズも高まりつつあります。

さらに、形成外科は命に直結する緊急手術が比較的少ない診療科でもあります。

比較的計画的な診療が多く、ワークライフバランスを取りやすい環境の病院もあるとされています。

このように、形成外科医は収入や働きやすさの点でも魅力があり、将来性も期待できる職業だと言えるでしょう。

形成外科医になる人に向いている資質

形成 外科医 に なるには

最後に、形成外科医を目指すにあたって向いている人の資質について考えてみましょう。

形成外科医には幅広い知識と技術が要求されますが、とりわけ以下のような資質を持つ人はこの分野に向いていると言えます。

向上心を持って自己研鑽に励める人

形成外科は扱う領域が多岐にわたり、日々学ぶべき知識や磨くべき手技が山ほどあります。

自分の腕を過信せず、常に最新の医療知識や技術を学び続ける向上心のある人が適しています。

裏を返せば、地道な努力をコツコツ積み重ねることができる性格の人ほど成長し、一人前の形成外科医になれるでしょう。

コミュニケーション能力が高く思いやりのある人

形成外科の患者さんは、小児からご高齢の方まで年齢層が幅広く、ときには先天性の病気を抱えたお子さんや、そのご家族への対応も必要です。

また、外傷や火傷による外見の変化に強いコンプレックスを感じている患者さんも少なくありません。

そうした患者さんやご家族の不安な気持ちに寄り添い、安心感を与えられるコミュニケーション力や共感力は欠かせない資質です。

集中力があり手先の器用な人

形成外科の手術は細かな組織を扱う繊細な作業の連続です。

顕微鏡を用いた血管や神経の縫合などミリ単位の精密手術も多いため、長時間にわたり集中力を維持できる人、細かい作業が苦手でない人が向いています。

ものづくりが好きな人や、美的センスを活かした仕事に興味がある人にとっても、形成外科はやりがいを感じられる分野でしょう。

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まとめ

形成 外科医 に なるには

形成外科医など専門医への道は、医学部6年間の学びに加え、少なくとも2年間の初期研修と4年以上の専門研修など長い期間を要します。

最初の関門である医学部入試を突破できれば、その後につながっていきます。

そのため、「どの科目を、いつまでに、どのレベルに仕上げるか」という受験戦略を早い段階で固めることが、医師人生の確かなスタートラインになります。

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