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医学部受験コラム

金蘭千里中・高等学校はなぜ医学部受験に強い? 医学部受験における進学校の役割とは

金蘭千里中・高等学校はなぜ医学部受験に強い? 医学部受験における進学校の役割とは

大阪府の中高一貫校、金蘭千里中・高等学校は、卒業生の人数に対して医学部への合格者数が多く、「医学部に強い学校」として人気を博しています。

では、金蘭千里中・高等学校はなぜ医学部に強いのでしょうか。

今回の記事では、その金蘭千里中・高等学校の基本情報から進学実績をご紹介したうえで、同校の医学部受験対策をご紹介します。

また、医学部受験において”進学校”の果たす役割にどのようなものがあるのか、同校の分析を踏まえ解説します。

金蘭千里中・高等学校の基本情報

まずは、金蘭千里中・高等学校の基本情報・在籍生徒人数・目標偏差値などをご紹介します。

学校情報

金蘭千里中・高等学校は、大阪府吹田市に構える私立中高一貫校です。

金蘭千里大学の運営と同じく、学校法人金蘭会学園の1つとして運営されていましたが、2005年に学校法人金蘭千里学園として独立しました。

一方で、現在も変わらず金蘭千里大学キャンパスと同じ敷地内に校舎を構えています。

基本情報

金蘭千里中・高等学校は、男女共学の私立中高一貫校です。

金蘭千里高等学校は、高校入試を行っておらず、中学校からの内部進学者のみが入学可能です。

そのため、“完全中高一貫校”として、6年間をフルに活用したカリキュラムを設計しています。3学期制を採用しており、土曜日にも授業を実施しています。

在籍生徒人数(2023年)

2023年現在、金蘭千里中・高等学校の在籍生徒人数は以下の通りです。

学年別内訳組数男子女子
中学校1年生681108189
中学校2年生667112179
中学校3年生681114195
高校1年生666107173
高校2年生667107174
高校3年生66898166

引用)https://kinransenri.ed.jp/info/protector/student/

目標偏差値

日能研R4によると、金蘭千里中学校の目標偏差値は以下の通りです。

 前期A中期B後期
男子424750
女子424650

金蘭千里中・高等学校の進学実績

金蘭千里中・高等学校は、「医学部に強い」進学校として、大阪を中心に関西で人気のある学校です。

では実際に、金蘭千里高等学校からは何人の生徒が医学部に進学しているのか、2023年の進学実績データを参照してみましょう。

2023年・金蘭高等学校卒業人数

現役浪人
17154225

2023年・医学部医学科合格者数

 現役浪人
北海道大学 11
岐阜大学1 1
三重大学1 1
滋賀医科大学2 2
徳島大学1 1
愛媛大学 11
長崎大学 11
福島県立医科大学 11
京都府立医科大学1 1
岩手医科大学112
自治医科大学 11
杏林大学 11
北里大学 11
順天堂大学 11
愛知医科大学 11
藤田大学 22
大阪医科薬科大学224
関西医科大学112
兵庫医科大学235
川崎医科大学 11
国際医療福祉大学 11
近畿大学 13
合計142135

※ほか、海外大学2名

引用)https://www.kinransenri.ed.jp/education/course/pdf/2023_go.pdf

卒業生の人数に対し、医歯薬系の大学進学者が多い

前提として、金蘭千里高等学校の卒業生(現役)は171名で、1学年に多くの人数が在籍しているわけではありません。

171名から、医学部医学科に14名合格していることを、重複を度外視して考えると、1学年で8%が医学部医学科に合格していることとなります。

さらに、浪人生を含む225名のうち35名が医学部医学科に合格していることから、こちらも重複を度外視すると15%が医学部医学科に合格していることとなります。

もちろん高校のレベルに依りますが、一般的に医学部医学科への合格者は、偏差値50程度の高校で数年に1人いるかどうかですので、金蘭千里高等学校における医学部医学科の合格割合は、非常に高い水準にあると言えます。

同校のホームページによると、ほかにも医歯薬保健獣医 135名、医学部医学科 37名(海外2名含む)の合格実績についての記載があることから、特に医・歯・薬系の大学入試において、高い実績があることがわかります。

このことから、金蘭千里高等学校は、卒業生の人数に対して、医歯薬系の大学への進学率が非常に高い、と言えます。

先ほどお伝えした、中学入学時の偏差値(42-50)を鑑みると、入学時から高学力の学生を中心とした指導ではなく、基礎から応用まで重点的に指導し、学力を向上させたうえでの合格者が多いことがうかがえます。

そのため、金蘭千里中・高等学校は、6年間の一貫教育を通して「中で伸ばす」学校である、と言えます。

金蘭千里中・高等学校はなぜ医学部受験に強いのか?

ではなぜ、金蘭千里中・高等学校は医学部合格の合格者を多数輩出できるのでしょうか?

以下では、金蘭千里中・高等学校の指導内容について、具体的に解説します。

医学科受験対策を実施

まず、金蘭千里中・高等学校では、「医学部受験対策」として医学部志望者に対する課外学習やワークショップ、個別指導を行っています。

病理医体験セミナーでは、医学部志望者を対象として、1日かけて病理医の仕事を体験します。

顕微鏡で細胞を観察し、がん細胞かどうかを「診断」するという、実際に病理医が行う診療を体験します。

医療・救急ワークショップでは、現役医学生による救急シミュレーションなどの実践的講習を受講可能です。

また、医学部ではどのような学習をしているのか、医療に関わることでどのような考えを持つようになったのかなど、直接医学生に質問ができることから、医学部受験のモチベーションアップにも大きくつながります。

受験期には、小論文や面接の個別指導を行い、医学部受験のサポートをしています。専門の教諭による指導を、時間をかけて何度も受講できる点が、合格者からも好評です。

推薦・総合型入試のサポートの充実

近年の大学入試は、推薦や総合型入試が非常に積極的に取り入れられています。

推薦や総合型入試は、これまでのような学力だけでなく、状況に応じて知識を応用する実践的な力が問われます。

金蘭千里中・高等学校では、推薦・総合型入試対策も積極的にサポートしており、進学実績にもその成果が表れています。

具体的には、生徒個人の目標とする大学の類題演習を行ったり、模擬面接を実施したりと、後述の個別指導の時間を活用した入試対策や、学校行事やクラブ活動といった生活面から「考える力」を醸成する取り組みを実施しています。

「20分テスト」や「個別指導」などの学力アップ施策

金蘭千里中・高等学校では、「20分テスト」を実施しています。

5教科10科目のうち、1日1科目を毎日8:35-8:55の20分間でテストを行います。1週間で5科目=2週間で10科目を1周できるため、それぞれの科目の2週間の学習内容が出題範囲となります。

金蘭千里中・高等学校では、いわゆる定期テストの実施はなく、20分テストがその代わりの立ち位置となります。

2週間に1回という、およそ定期テストの1/3のスパンで学習状況を確認することができるため、苦手に陥っている生徒をすぐにフォローすることができます。

また、学習した単元を細やかに振り返ることができるため、知識が定着しやすいというメリットもあります。

さらに、金蘭千里中・高等学校では、希望者に対する「個別指導」を実施しています。

英作文の添削や、医学部進学者に向けた小論文添削などを行っています。個々の学力アップに向けた施策が充実しているため、学内で「伸ばす」指導を実践しています。

「進学校」に通って入れば医学部受験は安泰?

ここまで、金蘭千里中・高等学校の合格実績やその裏付けとなる指導について言及してきました。

金蘭千里中・高等学校に限らず、医学部受験に強い学校や、進学実績が魅力的な学校は数多くあります。

学校全体で医学部合格をフォローするカリキュラムや機運があること、また目標をおなじとするライバルがいることは、医学部合格にプラスに働きます。

しかし、気をつけなければならないことがあります。

それは、「医学部受験に強い進学校に通っているだけでは、医学部合格には至れない」という点です。

厳しい話になりますが、同じ学校で同じ先生の同じ授業を受けても、医学部に合格できる生徒とできない生徒がいます。

学校に同じだけサポートをしてもらっても、等しく同じ結果にはならない、というのは想像にかたくないかと思います。

受験勉強において、学校によるサポートはもちろん重要です。

一方で、学校外での学習時間のほうが、学校で過ごす時間よりずっと多いというのも事実です。

すなわち、学校以外の自学・自習の時間をどう効率的に活用するかによって、同じ学校に通学していても医学部受験の成否は変わる、と言えます。

日中は学校で基礎固めや包括的な学習をし、夜は自分の弱点や強化すべきポイントに絞った学習と、それぞれの時間を最大限に有効活用できる人にこそ、医学部合格への道が開かれるのです。

経歴・学力不問! 医学部合格を目指すなら京都医塾

ここまで、金蘭千里中・高等学校の基本情報から、医学部受験に対する強みとなるポイントまで解説しました。

また、学校での取り組みの充実さに加えて、自学の時間をどう効率的に活用できるかによって、大学受験の正否が左右されることもお分かりいただけたかと思います。

「進学校に通っているけれど、サポートが少なく心配」や、「学校によるサポートは充実しているが、学校からの課題に追われて自分の時間を上手く使えていない」といった、進学校に通っている方ならではのお悩みをしばしばうかがいます。

そんな効率的に自学を進めたい、学校以外の学習時間を充実させたい、とお悩みの方におすすめなのが、京都にある医学部専門予備校「京都医塾」です。

以下では、京都医塾について詳しくご紹介します。

医学部合格のための徹底的な分析・プランニングで1人1人のカリキュラムを作成

京都医塾の特徴のひとつは、「同じカリキュラムで学ぶ生徒が居ない」ことです。

医学部を目指す、と言っても、その道のりは千差万別です。

そもそもの学力や学習習慣によってスタート地点が異なる上に、目標とする大学、入試の方式・選択科目など、辿る道のりやゴールの組み合わせが無限に存在します。

そんな中、自分の得手不得手を客観的に分析した上で、目標とする大学に合格できるだけの学力をつけられるカリキュラムを個人が作り上げるのは至難の技です。

京都医塾では、入学テストや日々の授業結果、外部模試の結果を分析し、一人ひとりの目標に合わせたカリキュラムを作成しています。

得意科目は少人数集団授業、苦手科目は一対一のマンツーマン授業など、理解度に合わせた授業形態の提案はもちろん、自習時間に何をすればいいかといったTO DO管理まで、細やかに学習をサポートします。

優先度や取り組み方まで指導するため、自学の時間の活用法に迷うことがなくなります。

苦手を徹底克服・レベル別少人数集団授業

前項でお伝えした通り、京都医塾では理解度に合わせて授業形態を選択することが可能です。

他予備校と比較して、京都医塾の指導システムとして特に特徴的なのが、「レベル別少人数集団授業」です。

個別指導は、苦手を徹底的に克服したり、理解の甘い部分を質問で解決ができたりするため、苦手科目の中でも「何から手を付けていいかわからない」単元に有効です。

一方で、「基本は押さえているが、応用に差し掛かると立ち行かない」というレベルにおいては、演習と答え合わせの反復が重要となります。

京都医塾の「レベル別少人数集団授業」は、教科別・レベル別でクラスを編成します。

多様な学力レベルが混在する集団クラスで画一的な授業を展開するのではなく、1クラスの人数を極力絞ったうえで、実力の近い生徒と切磋琢磨しながらの受講が可能です。

直前期でも質問OK! 常駐講師がいつでも質問対応

金蘭千里中・高等学校に限らず、進学校と呼ばれる私立中高一貫校では、質問に対するサポートが充実しています。

しかし、学校での質問対応はあくまでも学校が開いている日・時間に限られてしまうため、学校が休みの日や、帰宅後の自習時間には質問ができません。

また、中高一貫校のように6学年にわたって多くの生徒が通学していると、先生が質問対応のために取れる時間が限られてしまい、スムーズに回答を得られないこともあります。

さらに、多くの私立中高一貫校では、入試直前期は自主登校日とされることが多く、入試直前期の質問が難しくなってしまうことがあります。

京都医塾には、質問対応専門の講師が常駐しています。

アルバイトのチューターではなく、医学部合格のノウハウを持つ専門講師ですので、難度の高い質問であっても迅速な回答が可能です。

また、京都医塾が開校している時間であればいつでも質問が可能ですので、朝から夜まで、好きなタイミングで質問が可能です。

まとめ

今回は、金蘭千里中・高等学校の情報を中心にお伝えしたうえで、進学校への通学と医学部合格率の相関についても言及しました。

学校の医学部受験対策はもちろん有効です。

その一方で、合格に向けて自学の時間を有効活用し、さらに一歩前に出られる実力をつけた人でないと、医学部合格にたどり着けないという現実もあります。

医学部合格に向けて、自学の時間をより充実させるべく、医学部受験を志す仲間に囲まれた環境で、切磋琢磨することが重要です。

また、今回の記事で「京都医塾ってどんな予備校なんだろう?」と、興味をもってくださった方もいるかと思います。

そのような方に向けて、京都医塾では、『一泊二日医学部合格診断』を実施しています。

『一泊二日医学部合格診断』では、京都医塾の指導内容をお伝えするとともに、実力診断テストを実施し、現状は医学部合格にどのような点が足りていないのか、をお伝えする面談を実施します。

授業体験も行いますので、求めている指導が受けられるかどうか、ぜひ体験にて検討いただければと思います。

交通費や宿泊費は全て京都医塾で負担しますので、医学部合格を目標としている方は、ぜひお気軽にご参加ください。