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医学部で足切りされてしまう基準とは?理由と足切りされてしまう大学も紹介

医学部で足切りされてしまう基準とは?理由と足切りされてしまう大学も紹介

医学部受験に関連する情報を収集する際、「足切り(あしきり)」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

医学部を受験するのであれば、まず足切りの仕組みや基準を正しく理解しておくことが大切です。

足切り(正式名称:第1段階選抜)とは、大学入学共通テストなど一次試験の結果で一定の基準に満たない受験生を二次試験前に不合格とする制度のことです

医学部では他学部に比べ受験者数が非常に多いため、一次試験(共通テスト)の点数などで受験者を絞り込んでから二次試験(個別学力検査)を行うケースがほとんどです。

つまり、足切りの基準をクリアして「受験票を手にできるかどうか」が、医学部合格への第一関門というわけです。

この記事では、医学部入試における足切りの概要や医学部受験で足切りされる理由、2025年入試時点での具体的な足切りラインの例や足切り実施大学の最新情報を解説します。

さらに、足切りされないための対策についても紹介します。

医学部合格の可能性を高めるために、ぜひ参考にしてください。

医学部の足切りとは?

まずは、医学部入試における「足切り」の基本について解説します。

医学部の足切り(第1段階選抜)とは、大学入学共通テストを中心とした一次試験で大学側が定めた基準に満たない受験生を、不合格として二次試験に進めさせない仕組みのことです。

足切りにかかってしまうと、その時点でその大学の受験は終了し、二次試験(個別試験)を受けることができなくなります。

足切りは医学部に限らず他の学部でも行われる制度ですが、特に医学部では高倍率を調整するために足切りが実施されるケースが多いと言われます

逆に他学部では足切り不合格者が出る大学は少なく、医学部特有の現象といえます。

なお、足切りという名称は俗称で、正式には「二段階選抜の第一段階選抜」と呼びます。

大学入学共通テストが第一次試験、各大学の個別試験が第二次試験という位置付けで考えるとわかりやすいでしょう。

医学部を目指す方は、まず第一段階選抜を突破して二次試験の受験資格を得ることが必要不可欠です。

医学部の前期日程での足切り

一般に、前期日程では倍率基準または共通テスト基準点により第1段階選抜が行われます。

以下は公的・大学公式が公表した最新の実績・基準から作成した参考表です。

左列は得点率(第1段階合格者の最低点÷配点)または大学が公表する基準点の換算値を示します。

前期日程の足切りライン参考(2024~2025年の公表値ベース/最新)

得点率大学名(方式・年度)
68.4%名古屋大学 医学部医学科(前期・共通テスト650/950点以上の基準・2025年度)
68.1%浜松医科大学 医学部医学科(前期・第1段階選抜 最低点647.0/950点・2025年度)
77.3%横浜市立大学 医学部医学科(前期・第1段階選抜 最低点772.60/1,000点・2024年度)
(参考)基準点あり横浜市立大学 医学部医学科(前期・原則750/1,000点以上の基準を明記・2026年度入試概要)
(大学公表の倍率基準)愛媛大学 医学部医学科(前期・志願者が募集人員の6倍を超えた場合に第1段階選抜を実施・2025年度)

※表示は得点率(%)、大学名(方式・年度)。同一大学でも年度や方式により異なります。

適切な勉強を継続すれば超えられるラインだと捉えても良いのではないでしょうか。

医学部の後期日程での足切り

後期日程は募集人員が少なく、第1段階選抜の基準(倍率・得点率)が前期より厳しめに設定されることが多いです。

2025年入試の大学公式公表値を中心に、下表に実例をまとめます。

後期日程の足切りライン参考(2025年の公表値ベース/最新)

得点率大学名(方式・年度)
73.9%浜松医科大学 医学部医学科(後期・第1段階選抜 最低点702.0/950点・2025年度)
(大学公表の実施状況)山口大学 医学部医学科(後期・第1段階選抜を15倍で実施/合格者150名・2025年度)

※表示は得点率(%)、大学名(方式・年度)

医学部受験で足切りされる理由

ここまで、医学部入試における足切りの概要や具体的なラインについて解説してきました。

では、なぜ医学部受験では足切りが行われるのか、主な理由を3つ紹介します。

  • 倍率(志願者数)の影響
  • 共通テストの結果による選別
  • 倍率・共通テスト双方の基準設定

それぞれ順番に見ていきましょう。

倍率

医学部は志願者が集中しやすく、試験会場や採点体制の観点から第1段階で人数を絞る必要が生じます。

要項で「定員の◯倍」を予告しておき、超過時に実施するのが一般的です。

共通テストの結果

共通テストに明確な基準点を設ける大学では、基準未満は第1段階で不合格となります。

基礎学力の到達度が合否に直結するため、共通テスト対策の比重は高くなります。

倍率・共通テスト双方の基準

倍率基準+基準点の併用(倍率を満たしていても共通テストが一定点未満なら不合格等)を明記する大学もあります。

方式は大学・年度により異なるため、必ず最新の募集要項・入試結果ページで一次ソースを確認してください。

足切りされないための対策

医学部入試で足切りを回避するために、受験生はどんな対策を講じるべきでしょうか。

ここでは「共通テスト対策」と「出願校選び」の2つの観点から、有効な対策を解説します。

共通テストで高得点を取る

足切りを防ぐ最大のポイントは、大学入学共通テストで可能な限り高得点を取ることです。

足切り不合格となる最大の理由は共通テストの点数不足である以上、まずここをクリアしなければ二次試験の土俵にも立てません。

共通テストで高得点を取るためには、基礎科目の徹底した学習と過去問演習が欠かせません。

共通テストの問題は基本的な知識・理解を問うものが中心ですが、設問量が多く時間配分もシビアなため、正確かつスピーディーに解く訓練が必要です。

各科目の教科書レベルの内容を完璧にするのはもちろん、模試や共通テスト予想問題で8~9割の得点を安定して取れる状態を目指しましょう

加えて、最新の医学部受験情報を収集することも重要です。

データを活用し、自分の共通テスト自己採点と照らし合わせて志望校変更の検討や出願戦略に役立てることもできます。

近年は医学部入試全体で基礎学力重視の傾向が強まっており、「共通テストで高得点を取れれば合格に一気に近づく」ケースも多いと言われます。

まずは共通テスト対策に全力を注ぎ、足切りラインを大きく上回る得点力を身につけましょう。

出願校選びに工夫する

共通テストのできによっては、出願校の選択を工夫することも足切り回避に有効です

共通テスト後には、自分の得点率と各大学の足切りライン予想(ボーダーライン)を比較して、足切りに合いそうな大学への出願を避けるという判断が求められる場合があります。

具体的には、共通テストの自己採点結果が芳しくなかった場合、「第1段階選抜がない(足切りを実施しない)大学」や「昨年度足切りが行われなかった大学」を選ぶことでリスクを軽減できます。

共通テストで失敗した受験生が「足切りのない大学」を探して出願先を変更するケースも少なくありません。

足切り予告は年によって実施有無が変わる点に注意が必要です。

昨年は足切りなしだった大学でも、今年は志願者急増で足切りが行われる可能性もあります。

志望校ごとの募集要項や志願状況の最新発表を必ず確認し、足切り基準倍率・基準得点の変更などがないかチェックしておきましょう。

共通テスト後には大手予備校のボーダー情報も参考にしつつ、安全圏の大学とチャレンジ校のバランスをとった出願戦略を立てることが大切です。

足切りは毎年行われるわけではない

繰り返しになりますが、足切り(第1段階選抜)は毎年すべての医学部で必ず実施されるものではありません

あくまで各大学のその年度の志願状況や共通テスト結果に応じて実施される制度です

とはいえ、前年は足切りを実施しなかった大学が翌年は実施することもあり得ます。

このように状況は年度によって変化するため、「去年は大丈夫だったから今年も足切りはないだろう」と油断するのは禁物です。

重要なのは、足切りの有無に関わらず共通テストで高得点を取ることが最善の対策だという点です。

仮に志望校で足切りが行われなくとも、共通テストの点数は最終合否に大きく影響します。

まずは目標とする得点率に向けて基礎学力を高め、どの大学を受験する場合でも揺るがない実力を養成しておきましょう。

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医学部受験における足切りは誰にとっても大きな不安要素ですが、十分な準備と適切なサポートがあれば確実に突破することができます。

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まとめ

この記事では医学部入試における足切りの仕組みや実施大学の最新情報、足切りを回避するための対策について解説しました。

足切りは大学や年度によって実施状況が異なり、志願者数や共通テストの結果によっても左右されます。

そのため、常に基礎学力を高め、どの大学を受験しても一次試験を突破できる実力を養うことが重要です。

とはいえ、一人で戦略を立て、情報収集から学習管理まで行うのは大きな負担になってしまうでしょう。

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