国公立大学医学部を目指すうえで、避けて通れないのが「共通テスト」です。
合格を掴み取るには高得点が必須となりますが、「具体的に何点(何%)を目指せばよいのか」と悩む受験生も多いのではないでしょうか。
本記事では、国公立大学医学部の合格ボーダーラインに関する最新情報や推移、さらには志望校選びの受験戦略まで分かりやすく解説します。
目次
国公立大学医学部の共通テストにおけるボーダーライン一覧

まずは、河合塾Kei-Netが公表している「2027年度入試難易予想ランキング表」をもとに、国公立大学医学部のボーダー得点率を高い順にまとめました。
| 大学名 | 2027年度(Kei-Net予想) |
| 東京大学(理科三類) | 92% |
| 千葉大学(一般枠) | 90% |
| 東京科学大学(旧東京医科歯科大学) | 90% |
| 京都大学 | 90% |
| 奈良県立医科大学 | 88% |
| 大阪大学 | 88% |
| 横浜市立大学
一般枠・神奈川県指定診療科枠・地域医療枠 |
87% |
| 名古屋大学 | 87% |
| 神戸大学 | 86% |
| 北海道大学 | 85% |
| 大阪公立大学(一般枠) | 85% |
| 秋田大学(秋田県地域枠) | 85% |
| 山口大学(全国枠) | 85% |
| 東北大学 | 84% |
| 九州大学 | 84% |
| 山梨大学(一般枠・地域枠) | 84% |
| 筑波大学(一般枠・地域枠〈全国/茨城〉) | 84% |
| 千葉大学(千葉県地域枠) | 84% |
| 大阪公立大学(大阪府指定医療枠) | 84% |
| 岡山大学 | 83% |
| 新潟大学 | 83% |
| 名古屋市立大学 | 83% |
| 信州大学 | 82% |
| 京都府立医科大学 | 82% |
| 広島大学 | 82% |
| 金沢大学 | 82% |
| 岐阜大学 | 81% |
| 浜松医科大学(一般枠・地域枠) | 81% |
| 三重大学(一般枠・三重県地域医療枠) | 81% |
| 滋賀医科大学(一般枠) | 81% |
| 鳥取大学(一般枠・兵庫県枠) | 81% |
| 徳島大学 | 81% |
| 香川大学(一般枠) | 81% |
| 熊本大学 | 81% |
| 山形大学(一般枠) | 81% |
| 群馬大学(一般枠・地域医療枠) | 80% |
| 滋賀医科大学(地域医療枠) | 80% |
| 和歌山県立医科大学(一般枠・県民医療枠A・C) | 80% |
| 鳥取大学(とっとり医療人養成枠・鳥取県枠・島根県枠) | 80% |
| 山口大学 | 80% |
| 香川大学(地域枠) | 80% |
| 佐賀大学 | 80% |
| 長崎大学 | 80% |
| 秋田大学 | 80% |
| 宮崎大学 | 80% |
| 鹿児島大学 | 80% |
| 山形大学(地域枠) | 79% |
| 大分大学(一般枠・地元出身者枠) | 79% |
| 札幌医科大学(一般枠・卒後研修枠) | 79% |
| 富山大学 | 79% |
| 福井大学 | 79% |
| 福島県立医科大学(一般枠) | 79% |
| 島根大学 | 79% |
| 愛媛大学 | 79% |
| 高知大学(一般枠) | 79% |
| 琉球大学 | 79% |
| 旭川医科大学 | 79% |
| 島根大学(県内定着枠) | 79% |
| 弘前大学(一般枠・青森県定着枠) | 78% |
| 高知大学(地域枠) | 78% |
| 福島県立医科大学(地域枠) | 78% |
出典元: 国公立大 2027年度入試難易予想ランキング表 (方式別ランク)
入試難易予想ランキング表 | 大学入試情報 | 河合塾 Kei-Net
※Kei-Netのランキング表は年に数回更新されます。(直近更新:2026年6月15日)
共通テストの重要指標「ボーダーライン」正しい捉え方
難易度を測る指標としてよく使われる「ボーダーライン」ですが、正しく理解できていないと志望校選びで判断を誤るリスクがあります。
ここでは、その定義と注意点を解説します。
医学部の共通テスト利用入試について徹底解説!入試科目やメリット・デメリットは?
ボーダーラインの定義は「合格可能性50%」
ボーダーラインとは、合格可能性が50%とされる基準値です。国公立大学では大学ごとに得点の換算方法(圧縮や傾斜配点)が異なるため、単純な点数ではなく「得点率(%)」で比較するのが一般的です。
たとえば「ボーダー80%」の場合、共通テストで80%の点数を取れていれば合格可能性は50%と試算されます。
なお、共通テストで特定の科目に平均点の偏りが出た場合、医学部によっては「得点調整」が入るケースがあります。
得点調整が実施されるとボーダーライン自体が前後するため、志望校の募集要項は必ず確認しておきましょう。
ボーダーライン=「合格できるライン」ではない
注意したいのは、ボーダーラインを超えたからといって確実に合格できるわけではなく、逆に下回ったからといって不合格が決まるわけでもない点です。
ボーダーラインはあくまで統計上の目安であり、実際の合否は二次試験(個別学力検査)の出来や周囲の受験生層に大きく左右されます。
また、2025年度から導入された新課程入試(新科目「情報Ⅰ」の追加、科目再編、試験時間延長など)の変更点も念頭に置く必要があります。
2027年度入試は新課程3年目となり混乱は落ち着きつつありますが、徳島大学のように配点比率を見直す大学もあるため油断は禁物です。
数値だけに惑わされず、二次試験も含めた総合力を高める意識を持ちましょう。
近年のボーダーラインは高水準で推移
共通テストのボーダー得点率は2022〜2024年度にかけて上昇傾向が続いていましたが、2026年度は新課程2年目の数学ⅠAや物理の難化といった影響を受け、前年から2〜3%ほど下降した大学も見られました。
とはいえ、合格に必要な得点率は78%〜90%超と依然として非常に高いレベルです。
特に募集定員が少ない「後期日程」は前期日程よりもボーダーが跳ね上がります。
さらに旭川医科大学・山形大学・佐賀大学などが後期日程を廃止したことで、2026年度時点で実施校は全国13校程度まで減少しました。
後期まで視野に入れて戦う場合は、よりいっそう緻密な対策が求められます。
共通テストのボーダーラインを踏まえた国公立大学医学部の受験戦略

ボーダーラインの数値だけを見て安易に志望校を決めるのは危険です。
合格率を高めるための3つの戦略を押さえておきましょう。
共通テストと二次試験の「配点比率」を比較する
大学によって共通テストと二次試験の比率は大きく異なります。
・二次試験重視型(共通テスト比率 約20%): 東京大学、京都大学、東北大学 など
・共通テスト重視型(共通テスト比率 約70%): 徳島大学、佐賀大学 など
・共通テスト+面接・小論文型(二次学科試験なし): 奈良県立医科大学(前期)など
共通テストで逃げ切りたいタイプは「共通テスト重視型」、二次試験の記述力に自信があるタイプは「二次試験重視型」を選ぶなど、自分の強みに合わせた志望校選びが効果的です。
得意科目を活かせる「傾斜配点」選ぶ
共通テストや二次試験の科目ごとの配点比率(傾斜配点)にも目を向けましょう。
・徳島大学: 理科の配点が1.5倍となる一方、地歴・公民の配点は極めて低い
・新潟大学: 英・数・理の配点が高く、国語・地歴公民・情報は0.5倍に圧縮
・山梨大学: かつての英語重視から、現在は主要科目がほぼ均等配点へ変更
自身の得意科目が高配点になっている大学を選べば、ボーダーライン付近からの逆転や有利な展開を作りやすくなります。
地域枠での受験も視野に入れる
ボーダーラインに届くか不安な場合、医師不足地域での人材確保を目的とした「地域枠」の活用も検討できます。
地域枠は一般枠に比べてボーダーラインがやや低く設定される傾向にあり、返還不要の奨学金制度が用意されている点がメリットです。
一方で「卒業後に指定地域で一定期間勤務する」といった条件があるため、将来のキャリアプランを踏まえて慎重に検討しましょう。
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関連コラム予備校の寮ってどんな感じなの?厳しさや生活環境について徹底解説!
まとめ

国公立大学医学部の合格には、共通テストで78〜90%超という高得点を安定して取れるかが大きな分かれ目となります。
新課程3年目となる2027年度入試では「情報Ⅰ」の扱いなど大学ごとの変更点にも留意しつつ、共通テストと二次試験の配点比率・傾斜配点を考慮した戦略的な志望校選びが欠かせません。
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