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医学部受験コラム

島根大学医学部の再受験|個別2教科と県内定着枠の要点を解説

島根大学医学部の再受験|個別2教科と県内定着枠の要点を解説

島根大学医学部医学科を再受験先として検討する方にとって、島根県唯一の国立医学部として山陰地方の医療基盤を担う位置づけ、個別学力検査の独自配点など、この大学ならではの特徴を早い段階で把握しておくことが、出願戦略の出発点となります。

ここでは、再受験者が押さえておくべき選抜構成・偏差値・倍率・科目別対策・学費と奨学金を整理して解説します。

志望校選びの判断材料として、最後までご覧ください。

特徴と再受験者が知るべき大学の成り立ち

1975年に島根医科大学として開学し2003年に旧島根大学と統合された経緯、島根県唯一の国立医学部としての位置づけを確認します。

1975年島根医科大学開学と2003年の島根大学統合

島根大学医学部医学科の前身は、1975年に開学した島根医科大学です。

島根医科大学は、1970年代に地域医療への貢献を使命として設置された新構想医科大学の一つで、浜松医科大学・香川医科大学・高知医科大学・琉球大学医学部などと並び、山陰地方の医療人材養成を目的に設立されました。

2003年10月、旧島根大学と島根医科大学が統合され、現在の国立大学法人島根大学となり、医学部医学科として再編された経緯があります。

医学部は島根県内で唯一の医学部設置大学であり、鳥取大学と並んで山陰地方の国立医学部の一角を占めています。

新構想医科大学としての設立経緯や地域医療への貢献を使命とする教育理念を踏まえ、志望理由を整理することが出願準備の軸となります。

出雲キャンパスと附属病院・54週の臨床実習

学びの拠点は、島根県出雲市塩冶町89番地1に所在する出雲キャンパスです。

出雲キャンパスは、島根県中部の出雲市に位置し、JR山陰本線出雲市駅から徒歩圏内にアクセスできる立地です。

キャンパス内には、島根大学医学部附属病院が併設され、講義棟・研究棟・臨床実習拠点が集約された教育インフラが整備されています。

教育カリキュラムでは、5〜6年次に54週間(約1年分)にわたる診療参加型臨床実習が組まれ、見学型ではなく医療チームの一員として実際の診療に関わる実践的な学びが積み上げられます。

54週間という長期臨床実習は、国立医学部のなかでも厚い実習時間で、臨床現場での応用力養成に重きが置かれている設計です。

地方都市での生活コストの低さと、附属病院と連携した実践的な臨床実習環境が大きな魅力です。

都市部に生活基盤を持つ方ほど、出雲市での6年間の学習・生活設計を、出願前に具体的に描いておくことが欠かせません。

英語教育への注力と1年次からの医学概論

カリキュラムの特色の一つは、英語教育への注力です。

医学分野の学術情報は英語で発信されることが多く、臨床現場でも国際的な医療文献への接触が求められるため、学部教育の段階から英語運用能力を高める設計となっています。

加えて、1年次から医学概論の授業と早期体験実習が組み込まれ、入学直後から医師の役割や医療の社会的意義に触れる機会が用意されています。

早期体験実習では、附属病院や地域医療機関での見学・実習を通じて、医療現場の雰囲気を実体験として理解できる設計です。

座学中心の1〜2年次から臨床現場に触れる機会を持つことで、医師としての自覚と学習意欲を高めていく教育文化が育まれています。

選抜区分と再受験者の出願戦略

前期日程の一般枠と県内定着枠、学校推薦型選抜の構成、後期日程を実施しない方針を整理します。

前期日程の配点構造

前期日程の配点は、共通テスト930点満点と個別学力検査720点満点を合わせた1,650点満点の構造です。

区分科目配点
共通テスト国語250点
共通テスト地歴・公民100点
共通テスト数学100点
共通テスト理科350点
共通テスト外国語100点
共通テスト情報30点
共通テスト 小計930点
個別学力検査数学300点
個別学力検査外国語(英語)300点
個別学力検査面接120点
個別学力検査 小計720点
総合計1,650点

共通テストと個別学力検査の比率は約56対44で、共通テストの比重がやや高い配点設計となっています。

共通テストで930点の得点力をまず仕上げる学習計画が基本となります。

個別で理科を求められない分、共通テストの理科350点への配点集中が強くなるため、共通テスト理科の完成度が合格戦略の分岐点です。

学校推薦型選抜と緊急医師確保対策入試

一般選抜の前期日程に加え、学校推薦型選抜と総合型選抜を実施しています。

学校推薦型選抜は、高等学校長の推薦に基づく選抜区分で、共通テストの成績と書類審査・面接等を組み合わせた形式で合否が判定されます。

総合型選抜のなかには、緊急医師確保対策入試が含まれ、島根県の医師不足地域への医療人材供給を目的とした選抜区分として位置づけられています。

緊急医師確保対策入試は、島根県医師修学資金の貸与を前提とした地域医療従事意思がある受験者向けの枠で、卒業後の勤務義務が伴います。

一般選抜と推薦・総合型は出願資格が異なり、推薦型は現役または1浪までといった制約が設けられる場合があるため、再受験者は一般選抜の前期日程を軸とする出願戦略が現実的です。

再受験者にとっては、年齢制限のない一般選抜前期日程を主軸に、一般枠または県内定着枠のいずれで出願するかを、キャリアプランと経済状況を踏まえて決める姿勢が求められます。

募集要項は出願期間中に公式サイトで公表されるため、最新版を継続的に確認し、選抜区分ごとの出願資格・締切・必要書類を整理しておくことが大切です。

出典:島根大学 令和9年度入学者選抜要項(PDF)

偏差値・倍率と年度別の志願動向

大手予備校の偏差値データ62.5と直近年度の倍率から、再受験者にとっての合格難易度を整理します。

偏差値・共通テスト得点率の水準

大手予備校の2026年度入試ボーダーデータによると、島根大学医学部医学科の前期日程は、二次試験偏差値62.5、共通テスト得点率80%と公表されています。

国立医学部のなかでは比較的狙いやすい水準と言えますが、共通テスト理科350点の高配点と個別試験の数学・英語の記述力という特殊構造への対応が不可欠です。

社会人経験を経た再受験者は、短期間で基礎から応用まで仕上げる必要があり、毎日の学習量を確保できる環境作りが合格戦略の基盤となります。

出典:Kei-Net 島根大学医学部ボーダー(2026年度)

2025年度前期倍率と2026年度志願者動向

島根大学医学部医学科の2025年度入試結果では、前期日程の志願者344名、受験者300名、合格者67名(追加合格2名含む)で、実質倍率4.5倍という水準でした。

年度ごとに倍率が大きく変動する傾向があり、出願動向を見極めながら最終判断する姿勢が求められます。

2026年度の志願者数は、前期一般枠384名、前期県内定着枠46名、合計430名で、2025年度の344名から約86名増の動向です。

年度ごとの志願動向にとらわれず、共通テスト80%と個別試験での安定した得点力を目指す準備が大切です。

1点の差が合否を分ける競争となるため、基礎から丁寧に積み上げる学習が合格への近道となります。

科目別対策と個別2教科への対応

個別試験が数学・英語の2教科と面接120点という独自配点を踏まえ、科目別の対策方針を整理します。

共通テスト:理科の高配点と基礎分野対策

島根大学前期日程の共通テスト930点のうち、最大配点を占めるのが理科350点です。

理科は、物理・化学・生物のうちから2科目を選択して受験する形式で、物理基礎・化学基礎・生物基礎などの基礎分野の履修では出願要件を満たせません。

島根大学の場合は共通テスト理科の素点200点を350点に換算する配点設計で、共通テスト全体の約38%を理科で占める比重です。

個別試験に理科が含まれない分、共通テスト理科の完成度が合格の分岐点となる設計です。

再受験者にとっては、物理・化学・生物のいずれか2科目で8割以上を安定して取る学習計画が必須となります。

共通テスト国語250点も全体の約27%を占める配点で、古文・漢文を含む読解力の準備が求められます。

数学は共通テストで100点と軽い配点のため、基礎の完成度を高めつつ個別試験の数学300点対策に学習時間を配分する戦略が現実的です。

共通テスト全体で得点率80%を目標に、理科350点・国語250点を軸とした配点比重を意識した学習時間配分が合格に直結します。

個別学力検査:数学・英語の記述式

前期日程の個別学力検査は、数学300点・外国語(英語)300点・面接120点の合計720点満点で構成されます。

個別試験で理科が課されない配点構造のため、共通テスト理科の得点力と個別数学・英語の記述力の二軸で合否が決まる設計です。

個別試験で理科を求められないため、理系科目のうち数学だけに学習時間を集中できる構造は、ほかの国立医学部との差別化要素となります。

理科2科目を共通テストで仕上げたら、個別試験対策は数学と英語に学習時間を集中できるため、理科が弱点の受験者ほど相性が良い配点です。

共通テストで理科を仕上げたうえで、残りの学習時間を数学と英語の記述対策に集中投下する戦略が、合格への近道となります。

面接で島根県の医療課題への理解

前期日程の面接は、個別試験720点のうち120点の配点が与えられ、国立医学部のなかでは比較的高い配点を占めます。

面接は個人面接が中心で、医師志望動機・本学志望理由・医療への関心・コミュニケーション能力が主な評価軸です。

島根大学が島根県唯一の国立医学部として地域医療人材の養成を使命としている背景から、島根県の医療課題への理解が深く問われます。

島根県は医師偏在指数が全国のなかで医師不足側に位置し、中山間地域や離島の医療提供体制に課題を抱えています。

面接対策として、島根県の人口動態・医療提供体制の特徴を事前に調べ、自身がどう地域医療に貢献したいかを具体的に言語化する準備が欠かせません。

再受験者は、社会人経験や他学部での学びをどう地域医療に活かすかの説明が、面接評価の分岐点となります。

出典:島根大学 令和9年度入学者選抜要項(PDF)

学費と奨学金・生活設計

国立大学標準の入学金と授業料で構成される6年間学費と、島根県医師修学資金などの支援制度を整理します。

6年間学費と授業料の体系

学費は、国立大学の標準的な体系に沿って設定されています。

入学金は282,000円、年間授業料は535,800円で、1年次は入学金と授業料を合わせて817,800円、2年次以降は毎年535,800円の授業料のみとなります。

6年間の学費総額は、入学金282,000円に授業料535,800円を6年分加算した合計3,496,800円で、国立大学の標準的な水準です。

この水準は、浜松医科大学・香川大学医学部など同じ新構想医科大学と同水準で、国立医学部のなかでも比較的低廉な学費設定となっています。

私立大学医学部の6年間学費2,000万円〜5,000万円と比較すると、経済的な負担は大きく異なる水準です。

6年間の学費と生活費を合算した資金計画を、出願前の段階で整理することが現実的です。

このほか、諸会費や教科書代、実習費、生活費などが別途必要で、出雲市内の家賃相場や生活費は東京圏・大阪圏より低い水準のため、総額としての学費と生活費の負担は比較的抑えられます。

出典:島根大学 学費(入学料(入学金)・授業料など)

島根県医師修学資金と授業料免除制度

学費負担を軽減する支援制度として、いくつかの経済支援が用意されています。

県内定着枠および緊急医師確保対策入試の入学者を対象とした島根県医師修学資金は、修学期間中の貸与を受けられる制度で、卒業後に島根県が指定する医療機関で一定期間勤務することで返還免除となる設計です。

修学資金の金額や勤務義務の期間は、出願区分や年度によって異なるため、最新の募集要項と島根県公式サイトで詳細を確認する必要があります。

一般枠の学生も、経済的理由や学業成績優秀を条件とした入学料・授業料の免除制度を利用できる場合があります。

日本学生支援機構の第一種奨学金と第二種奨学金も申請可能で、無利子または有利子での奨学金を活用できます。

島根大学独自の奨学金制度も用意されており、詳細は大学公式サイトで最新の情報を確認できます。

再受験者にとっては、島根県医師修学資金の卒後勤務義務と自身のキャリアプランを照らし合わせ、制度活用の可否を慎重に判断することが欠かせません。

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京都医塾では、講師が常駐しているため、疑問が生じたその場で質問し、つまずきをその日のうちに解消して学習の回転数を高められます。

まとめ

島根大学医学部医学科は、1975年開学の島根医科大学を前身とし、2003年の統合で現在の体制となった島根県唯一の国立医学部です。

出雲キャンパスに附属病院が併設され、5〜6年次の54週間臨床実習など実践的な教育環境が整えられています。

募集要項に年齢制限の記載はなく、再受験者にも門戸が開かれています。

前期日程の配点は共通テスト930点と個別720点の1,650点満点で、個別は数学と英語の2教科に面接120点という理科を含まない独自配点です。

共通テスト理科350点で本体科目2科目が必要な点や、面接120点の高配点が特徴となっています。

再受験には、限られた期間で合格に必要な学力を積み上げられる学習設計が欠かせません。

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