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医学部受験では生物と物理どちらを取ればいい?それぞれのメリットとデメリットを解説

医学部受験では生物と物理どちらを取ればいい?それぞれのメリットとデメリットを解説

医学部受験を目指すうえで、避けて通れないのが理科2科目の受験です。

多くの受験生は理科2科目の学習に取り組みますが、生物と物理ではどちらを取ればいいのか気になる方も多いでしょう。

この記事では、医学部受験における生物と物理、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。

それぞれの特徴を把握し、自分にとってどちらを選択すべきか判断する際の指針にしてください。

医学部受験で理科は何科目必要?


医学部入試では基本的に理科は2科目選択が必要です。

(化学は多くの受験生が必須科目とするため、ここでは生物と物理の選択に焦点を当てます)

通常、物理・化学・生物の3科目の中から2科目を選んで受験することになります。

例外的に、理科1科目で受験できる方式を設けている医学部もあります。

たとえば帝京大学や東海大学、兵庫医科大学(一般B方式)などでは、一部の入試方式で理科1科目受験が可能です。

しかし、これらは特殊なケースであり、多くの医学部志望者にとって理科2科目受験が標準です。

一方で、生物を選択すると受験できない医学部も一部存在します。

2025年度時点では、国公立・私立あわせて全国約82校のうち、一般入試で「物理と化学の組み合わせ」が必須(生物選択では受験不可)となっているのはごく一部にとどまります。

具体的には以下の医学部が該当します。

  • 金沢大学
  • 佐賀大学
  • 名古屋市立大学

これらの大学では、一般選抜において理科は「物理・化学」の組み合わせが必須とされており、生物選択では受験できません。

裏を返せば、物理を選択しておけば一般入試ではすべての医学部を受験することが可能です。

とはいえ、生物選択で受験できる医学部は全体の9割以上にのぼります。

したがって、生物選択だからといって不利になると心配する必要はありません。

理科2科目の選択は、基本的に「化学+生物」または「化学+物理」のどちらでも受験可能で、多くの医学部がこの組み合わせに対応しています。

医学部受験で生物を選択するメリット

医学部入試の理科科目で生物を選ぶことで得られる主なメリットは次の3つです。

安定して得点しやすい

生物の大きな特徴の一つは、計算問題が少ないという点です。

物理に比べて計算問題の数が少ないおかげで、計算ミスによる点数の取りこぼしを防ぎやすい傾向があります。

また、生物の場合、基本的に各設問がそれぞれ独立して出題されるため、一問の失点が他の設問に影響しにくく、点数が安定しやすい傾向があります。

計算問題が苦手で得点を安定させたい人には、生物は適した科目と言えるでしょう。

化学とも知識がリンクしている

理系科目の化学では、糖やタンパク質など生命科学に関連する内容も学習します。

生物でもこれらの要素は扱うため、生物と化学の知識を関連付けながら学習を進められるメリットがあります。

このように科目間で知識がリンクすることで、効率的な学習効果が期待できます。

医学部進学後の先取り学習ができる

医学部では、多くの大学で「生命科学」や「分子生物学」など、生物の知識を基礎とした科目を学びます。

そのため、生物を選択していれば大学の専門科目をスムーズに理解でき、物理選択者よりも学習のスタートで一歩リードできます。

もちろん、大学入学後に生物未履修の学生向けに基礎を教える授業が設けられることもありますが、先に生物を履修しているに越したことはありません。

このように、医学部合格後の学習面でも生物選択にはメリットがあると言えるでしょう。

医学部受験で生物を選択するデメリット

次に、医学部受験で生物を選択した場合に考えられるデメリットを紹介します。

暗記量が物理の数倍

生物の学習で避けて通れないのが、膨大な暗記量です。

計算問題が少ない一方で、生物は物理よりも遥かに多くの用語や知識を暗記する必要があります。

知識を体系化しておかないと、思わぬ場面で問題が解けないこともあります。

学習の際には単なる丸暗記にとどまらず、関連する知識同士をつなげて理解・定着させることが重要です。

暗記がどうしても苦手という方は、物理選択を検討してみるのも一つの方法です。

読解力や文章力がないと高得点が狙えない

生物の試験では長文の問題が出題されるケースが多く、素早く正確に読み解き、自分の言葉で記述する力が求められます。

特に難易度の高い医学部の生物記述問題では、数百字にわたる論述を求められることも珍しくありません。

そのため、文章の読解力や記述力が十分でない場合は、高得点を取りにくい傾向があります。

生物選択者は、日頃から文章を読む習慣をつけ、記述対策にも力を入れるようにしましょう。

「落とし穴」が多く高得点に結びつきにくい

前述のとおり、生物は安定して得点しやすい科目です。

その反面、満点近くの高得点を狙おうとすると、一気に難易度が高くなる点には注意が必要です。

医学部をはじめとする難関大学の入試では、教科書レベルを超えた専門性の高い問題やひねった応用問題が出題されることがあります。

一般的な大学入試では見かけないような難問に対応する力が求められるため、生物で満点を取るのは容易ではありません。

こうした思わぬ落とし穴に対処するには、過去問演習を何度も行ったり、予備校や参考書を活用して対策を積んだりすることが欠かせません。

安定した得点源にしつつ、さらに高得点を目指すためには、計画的な対策と努力が欠かせません。

医学部受験で物理を選択するメリット


続いて、医学部受験で物理を選択した場合のメリット・デメリットについて見ていきます。

物理選択で得られる主なメリットは以下の2点です。

少ない暗記量で受験可能

物理は生物や化学に比べて暗記量が少ない科目です。

公式や原理の数が限られているため、効率良く学習すれば短期間で一通りの内容を身につけやすい科目です。

暗記科目が苦手な人にとっては、この点は大きな魅力でしょう。

また、必要な知識も生物ほど専門的ではなく、高校範囲の基礎的な理解ができていれば十分対応できます。

各種公式の使い方をしっかり理解しパターンを身につけておけば得点に結びつけやすいため、数学的思考や計算力に自信のある人には物理は向いていると言えます。

しっかり学習すれば高得点をマークしやすい

物理は暗記量が生物よりも少ないため、効率的に学習を進めれば短期間で基礎を固めることが可能です。

そのため、比較的少ない学習量でもきちんと勉強すれば高得点を狙いやすい科目と言えます。

一度理解してしまえば問題の形が多少変わっても対応できるため、共通テストレベルや中堅私立大学医学部レベルまでであれば高得点も狙えるでしょう。

また、短期間で物理を仕上げられれば、浮いた時間を他の科目に回すこともできます。

他教科の点数底上げにつながる分、総合点で有利になり、結果的に物理選択者は高得点合格を狙いやすくなるはずです。

計算力に自信があり、短期集中で効率的に成果を上げたい人には、物理が特におすすめです。

医学部受験で物理を選択するデメリット

最後に、物理選択のデメリットとなりうる点を確認します。

高度な計算力が求められる

物理では複雑な計算問題が次々と出題されます。

計算問題が苦手な人にとっては大きな負担となる科目でしょう。

生物と違い、物理の試験では一つの設問のミスが次の設問の解答にも影響を及ぼす関連性の高い問題構成になっている場合があります。

一つ目の計算を間違えると後続の小問も解けなくなり、連鎖的な大量失点につながるリスクも否定できません。

物理は数学的な処理能力が問われる科目でもあり、難易度が上がるほど平面幾何や三角関数、微分の知識まで必要になってきます。

こうした高度な計算力や抽象的な思考力が十分でない場合、いくら勉強しても点数に結びつかない恐れがあるのが物理選択の難しいところです。

丸暗記だけでは問題へ対応できない

物理は暗記量そのものは少ないものの、理解を伴わない丸暗記では太刀打ちできない科目です。

公式を覚えるだけでなく、公式の意味や導出過程を理解し、使い方をパターン化して習得しておかないと、初見の問題に対応できなくなってしまいます。

問題集を繰り返し暗記して解けるようになっても、本質を理解していなければ試験で少しひねられただけで途端に解けなくなる、という事態にもなりかねません。

物理を選択する際は、表面的な暗記に頼らず背景までしっかり押さえる学習を心がけましょう。

将来的に活用する機会が少ない

物理選択のデメリットとしてしばしば指摘されるのが、将来医学部に進学した後に知識を活かす場面が少ないことです。

生物であれば前述の通り大学の医学部カリキュラムで役立つ内容が多く含まれますが、物理の知識が医学部で活かされる場面は限られています。

一部の大学では教養課程で物理の履修が必須の場合もありますが、その内容は高校物理の基礎的事項にとどまります。

専門課程では生理学や生化学など、生物系の知識を使う場面の方が圧倒的に多い傾向があります。

受験勉強の成果をそのまま将来の学びにも活かしたいと考える人には、生物選択の方がより適していると言えるでしょう。

医学部を目指す上で生物と物理どっちを選ぶべき?

最終的には、医学部志望者にとって生物と物理のどちらを選ぶべきかは、本人の適性や志望校によって異なります。

一般的に「医学部なら物理選択が有利」と言われることもありますが、必ずしも全員に物理が向いているわけではありません。

たしかに物理は暗記量が少なく効率的な反面、数学的な思考力が必要で人によって向き不向きがあります。

一方、生物は暗記量が多いものの勉強した分だけ確実に点につながりやすく、基礎を固めれば安定した得点源にできます。

これは、物理を選んでおけば受験校の選択肢が広がることや、物理選択者には数学得意層が多いことが一因と考えられます。

しかし科目選択そのものが合否を決めるわけではないため、自分が得意な科目・興味を持てる科目を選ぶことが大切です。

暗記に抵抗がなく将来の医学部課程も見据えるなら生物計算が得意で理工系的な思考が好きなら物理、といったように自分の強みが発揮できる科目を選ぶのが良いでしょう。

数学や物理に苦手意識がある場合、無理に物理を選んで苦戦するよりも、生物で着実に点を取る戦略の方が合格に近づくこともあります。

反対に、数学が得意で物理の本質理解に自信がある人にとっては物理選択が武器になるでしょう。

自分の適性・志望校の出題傾向・勉強時間などを総合的に考慮して科目選択を行うことが重要です。

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医学部受験では、生物でも物理でも自分の得意科目で勝負することが大切ですが、どちらを選ぶ場合でも確実に合格点を取れる対策が必要です。

医学部専門予備校 京都医塾では手厚い指導で 、合格につながる独自のシステムを用意しています。

主な特徴を以下で解説します。

いつでも集中して学習できる環境がある

医学部専門予備校 京都医塾の校舎では、生徒一人ひとりに広い個人ブースがあり、朝から夜まで自習や授業に集中できます。

全生徒にタブレットを配布し、専用アプリで教材閲覧や課題提出が可能な授業を実施しています。

学寮は校舎から徒歩5分にあるため、移動時間による時間のロスも最小限にできることも強みです。

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医学部専門予備校 京都医塾では、入塾時に学力診断テストと志望校分析を行い、一人ひとりに最適な個別カリキュラムを作成します。

週ごとの到達度チェックに基づき、習熟度に応じて教材や課題を随時更新します。

苦手分野には演習量を増やし、得意科目は難易度を上げるなど、無駄のない学習を徹底します。

常に生徒の状況に合わせて柔軟に学習計画を最適化することで、最短ルートで医学部合格に近づけます。

13名のチームで学習と心を支える

医学部専門予備校 京都医塾では、生徒一人に対して13名の専門チームを編成します。

各担当者が情報を共有し指導方針を統一することで、科目間のバランスをとりながら一人ひとりを合格に導きます。

授業担当の講師が理解度を細かく把握し、チームで学習進度や志望校選定をサポートするなど、多角的に支援します。

まとめ


医学部入試では理科2科目の選択で生物と物理のどちらが有利かは、一概に言えないのが実情です。

この記事では、生物選択と物理選択それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説しました。

生物は計算ミスによる失点が少なく安定して得点できます。

しかし、膨大な暗記量と文章読解力も必要です。

物理は暗記の負担が軽く効率的に高得点を狙える一方で、高度な計算力や深い理解が欠かせません。

とはいえ、どちらを選んでも「自分の選択で合格できるのか」と不安に感じる受験生も多いでしょう。

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