医学部は大学を問わず非常に難しいとされています。
「東大よりも医学部に入る方が難しい」と言われることもあり、医学部を目指す学生は不安を感じることもあるでしょう。
では、医学部合格のために必要な学力を身につけるには、どれくらいの勉強量が必要なのでしょうか。
この記事では、医学部合格に必要な勉強量や時間を増やすコツについて解説します。
目次
医学部合格の難しさとは?

まずは、医学部合格の難しさを3つの観点に分けて解説します。
倍率の高さ
医学部入試の難しさを象徴するのが倍率の高さです。
2025年度の最新データでは、国公立大学医学部(全体)前期の志願倍率は2.9倍、後期の志願倍率は10.3倍となっています。
私立大学医学部では一般入試で実質倍率(受験者数に対する合格者数の割合)が50倍を超える大学も珍しくありません。
例えば、金沢医科大学や聖マリアンナ医科大学などでは、一般後期の実質倍率が80倍を超えたことが公表されています。
偏差値の高さ
医学部合格に必要な学力レベルはとても高いです。
国公立最難関の東京大学・理科三類(前期)のボーダー偏差値は72.5です。
また私立大学医学部では、慶應義塾大学医学部が72.5、順天堂大学・東京慈恵会医科大学・日本医科大学などの上位校が70.0帯に位置し、多くの私立大学医学部は60.0〜67.5の帯に分布します。
これらは年度や方式によって変動するため、最新データで確認することが重要です。
受験科目の多さ
医学部入試は課される科目が多い点も難易度を上げています。
文部科学省が示す大学入試方針に基づき、多くの医学部では共通テスト・個別学力検査に加え、面接や小論文を通じて多面的・総合的に評価しています。
また、医学部特有の小論文・面接試験も重視されるため、学科試験だけでなく幅広い対策が求められます。
一般選抜では、国公立・私立ともに数学・理科・英語を中心とした学力試験が課されます。
国公立大学ではこれに加えて共通テストで国語や社会も必要となる場合が多く、私立大学でも大学ごとに科目配分や出題傾向が異なるため、幅広い対策が求められます。
独学で合格をつかむ学生もいますが、限られた時間で効率よく合格を目指すなら、医学部専門予備校などで体系的な指導を受けるのも有効です。
医学部合格者の勉強量ってどのくらい?

続いて、医学部合格者がどのくらいの勉強量で過ごしているのかを確認しましょう。
現役生と浪人生の勉強時間の違い
医学部に現役合格する学生が1日に勉強する時間は平均で4~6時間、浪人生(既卒生)の場合は8~10時間程度と言われます。
現役生は授業の影響で平日の自習時間は短くなりがちですが、休日は浪人生と同じく長時間学習に取り組む人も多く見られます。
最低5000時間の勉強が必要?
「医学部合格には累計5000時間の勉強が必要」といわれるのは、複数の予備校講師や合格者の体験をもとにした目安です。
仮に1日6時間勉強を30日続けると月180時間、約2年半で5000時間に到達します。
ただし、実際は休息日や学校行事もあるため、平均的には2〜3年かけてこの水準に達する受験生が多いと考えられます。
医学部を目指す多くの現役生・浪人生はこの5000時間をクリアしているとも言われます。
ただし、勉強時間は長ければよいというものではなく、内容の質も重要です。
また、いきなり長時間の勉強を続けるのは難しく、習慣が身についていないと途中で息切れしてしまうでしょう。
勉強時間だけでなく、自分に合ったスタイルも大切です。
現役生の場合はまず自分のペースを把握し、できるだけ早く受験勉強をスタートすることが大切です。
早期に始めれば英語や数学など伸びるのに時間がかかる科目にじっくり取り組む余裕が生まれます。
学年別に見る医学部受験の勉強時間
医学部合格を目指すうえでは、学年が上がるにつれて勉強量を段階的に増やしていくことが大切です。
以下は、医学部志望者向けの学年別勉強時間の目安です。
| 学年 | 目標勉強時間の目安 | 平日の例 | 休日の例 |
| 高1 | 週20時間以上 (1日2~3時間程度) | 2~3時間 | 4~5時間 |
| 高2 | 週30時間以上 (1日4~5時間) | 3時間前後 | 7~8間時 |
| 高3 | 週40時間以上 (1日6~7時間程度) | 4~6時間 | 10~12時間 |
この数値はあくまで医学部を志望する受験生向けの目安であり、部活動や学校行事、体調などによって個人差があります。
重要なのは、学年が上がるごとに少しずつ勉強習慣を強化し、高3時点で長時間学習にも集中力を保てる体力とリズムを身につけておくことです。
勉強量を増やすコツ

医学部合格には膨大な勉強量が必要ですが、最初から長時間机に向かうのは大変です。
ここでは、無理なく学習量を増やすためのコツを紹介します。
ぜひ参考にしてください。
基礎基本を大切に
医学部入試の問題には難度の高い応用問題も多数出題されます。
しかし、初めから難問ばかり解こうとしてもうまくいきません。
特に数学や英語などは、基礎を完璧に固めてから応用に取り組むことが学力を伸ばす近道です。
日頃の定期テストで安定して80点以上を取れている人なら基礎は概ね良好でしょう。
しかし、平均点前後やそれ以下の場合は、まず教科書レベルの基本問題を繰り返し解くなど基礎固めに注力してください。
苦手科目については基礎問題の演習や教科書の読み直しに時間を割き、基礎が完璧になってから応用問題にチャレンジしましょう。
また一方で得意科目を伸ばすことも重要です。
医学部入試の受験科目のうち、自信のある科目があるなら偏差値70超えを目標にさらに磨きをかけてください。
スケジュールを立てる
闇雲に勉強しても計画通りには成果が出ません。
科目バランスを考えたスケジュールを立てて勉強することが大切です。
自分で計画を立てることも可能ですが、各科目にどれだけ時間を配分し、いつまでにどの範囲を終えるか決めるのは容易ではありません。
学校の先生や予備校・塾の講師など受験指導のプロにアドバイスをもらいながらカリキュラムを組むと良いでしょう。
医学部受験のノウハウがある指導者に相談すれば、自分に合ったペース配分で学習を進められ、必要な範囲を漏れなくカバーできます。
勉強時間は細かく区切る
人間の集中力には限界があり、一般的には1〜1.5時間(およそ90分)が持続の目安といわれています。
3〜4時間ぶっ通しで勉強しても途中で集中力が切れ、結果として効率が落ちてしまった経験はありませんか?
そのため、1時間〜1時間半ごとに5〜15分ほどの短い休憩を取るのが効果的です。
だらだら長く休むよりも、短く区切ってリズムをつくることで集中を保ちやすくなります。
休憩中はスマートフォンや漫画などに触れるのは避け、軽く体を動かしたり、目を閉じて休む程度にとどめましょう。
また、科目をローテーションすることも集中を維持するコツです。
たとえば1コマ90分を目安に英語→数学→理科と順に切り替えれば、適度に気分転換しながら効率よく学習できます。
まずは「90分間しっかり集中できるサイクル」を身につけ、慣れてきたら少しずつ1コマの時間を延ばしていきましょう。
短時間集中とこまめな休憩を繰り返すことで、長時間でも集中力を維持できる“勉強体力”が養われます。
毎日全教科を少しずつ勉強
特定の科目だけに偏って勉強し続けるのは好ましくありません。
どんな科目も毎日触れなければ学力は少しずつ低下していくものです。
理想的には主要科目すべてを毎日少しずつでも勉強することが望ましいです。
日によって科目ごとの勉強時間に差があっても構いません。
例えば、得意科目は短めにして、苦手科目に多めの時間を割くなどメリハリをつけましょう。
このあたりの具体的な計画の立て方も、医学部受験のノウハウを持つ先生やプロ講師に相談すると効果的です。
自分に合った勉強法でバランス良く全科目を底上げしていくことが、医学部合格への近道になります。
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その組み合わせは英語・数学・理科(2科目)の4科目だけでも1万通り以上にのぼり、生徒一人ひとりの得意・不得意に合わせた最適な学習プランを作成できます。
個人授業を組み合わせることで苦手分野を徹底フォローし、効率よく学力を伸ばせる環境を整えています。
13名講師陣が連携した徹底指導
医学部専門予備校 京都医塾では生徒一人に対し13人の講師がチームで指導し、合格に導く体制を整えています。
講師陣が情報を共有し指導方針を統一するため、苦手科目ばかりに偏らず科目のバランスを取った学習が可能です。
各教科の専門家が連携し一人ひとりに最適な課題を提供するので学習効率が格段に高まります。
また講師陣は定期的に学習進捗を分析し、カリキュラムが最適でない場合は途中でも修正・調整します。
このような徹底指導で、長時間の勉強もより効果的に行えるようになります。
勉強に集中できる個別ブース完備
医学部専門予備校 京都医塾では、生徒一人ひとりに個別ブースを用意し、朝から夜まで自習や授業に使えます。
教材の移動が不要なので勉強に集中でき、仲間の存在が良い刺激になります。
また、タブレット端末を活用したICT授業で、紙資料を持ち運ぶことなく効率的に学習を進められます。
さらに校舎から徒歩5分の専用寮を完備しているので、遠方から通う生徒も移動時間を短縮し、安心して住み込みで勉強に取り組める環境が整っています。
まとめ
この記事で紹介したように、医学部合格には長時間の勉強と効率的な学習法が求められます。
現役生でも週40時間以上、浪人生では毎日10時間を超える学習が目安とされており、合格までに累計約5000時間の学習が必要とされています。
基礎からコツコツ学び、スケジュールを立てて計画的に勉強することが重要です。
しかし、それだけの勉強時間を自力で確保し続けるのは容易ではなく、不安を感じる受験生も多いでしょう。
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