医学部受験コラム

国公立大学の医学部の偏差値、学費、倍率を徹底解説!

国公立大学の医学部の偏差値、学費、倍率を徹底解説!

国公立大学の医学部を受験するにあたって押さえておきたいポイントが、偏差値や学費、そして実質競争倍率の3つの情報です。

大学によって必要な偏差値や実質競争倍率が異なりますから、実力と比較してボーダーを決めなければなりません。

また、費用も一般の学部の受験と比べてかかりますので、こちらの情報もしっかり把握しておく必要があります。

そこで今回の記事では、国公立大学医学部の偏差値や学費、実質競争倍率などの情報を徹底的に解説していきます。

記事の後半では、私立大学の医学部の情報も掲載していますので、ぜひ最後までご覧ください。

医学部国公立大学について

まずは国公立大学医学部について見ていきます。

この項では、国公立大学医学部の偏差値ランキングや学費、志願者数と倍率、そして受験科目を解説していきますので参考にしてください。

偏差値

こちらの偏差値ランキングでは1985年度と1990年度、加えて2020年の偏差値をデータ化するとともに、最新の偏差値をもとにランキングを作成しています。

なお、大学名の隣の数字は順位となっています。

▼国公立医学部(50校)、大学名欄の数字は2020年度における偏差値のランキング

大学名 1985年度
偏差値
1990年度
偏差値
2020年度
偏差値
1985年からの
上昇度
①東京大(理科三類) 70.0 70.0 72.5 2.5
②京都大(医) 70.0 70.0 72.5 2.5
③東京医科歯科大 62.5 70.0 70.0 7.5
④大阪大(医) 65.0 67.5 70.0 5.0
⑤山梨大(医)《後期のみ》 57.5 65.0 70.0 12.5
⑥名古屋大(医) 62.5 65.0 67.5 5.0
⑦神戸大(医) 62.5 65.0 67.5 5.0
⑦千葉大(医) 60.0 67.5 67.5 7.5
⑦九州大(医) 62.5 67.5 67.5 5.0
⑦大阪医市立大(医) 60.0 62.5 67.5 7.5
⑦横浜市立大(医) 60.0 65.0 67.5 7.5
⑫東北大(医) 62.5 67.5 67.5 5.0
⑬京都府立医科大(医) 60.0 65.0 67.5 7.5
⑬奈良県立医科大(医) 60.0 60.0 67.5 7.5
⑮宮崎大(医) 67.5
⑯弘前大(医) 55.0 57.5 67.5 12.5
⑰岡山大(医) 60.0 65.0 65.0 5.0
⑱北海道大(医) 62.5 62.5 65.0 2.5
⑱筑波大(医) 65.0
⑱名古屋市立大(医) 57.5 62.5 65.0 7.5
⑱広島大(医) 60.0 62.5 65.0 5.0
㉒新潟大(医) 57.5 62.5 65.0 7.5
㉒金沢大(医) 60.0 62.5 65.0 5.0
㉒滋賀医科大(医) 65.0
㉒浜松医科大(医) 57.5 60.0 65.0 7.5
㉒三重大(医) 57.5 62.5 65.0 7.5
㉒岐阜大(医) 55.0 60.0 65.0 10.0
㉘和歌山県立医科大(医) 57.5 60.0 65.0 7.5
㉘熊本大(医) 57.5 62.5 65.0 7.5
㉘福井大(医) 55.0 60.0 65.0 10.0
㉘群馬大(医) 60.0 62.5 65.0 5.0
㉘島根大(医) 55.0 60.0 65.0 10.0
㉘信州大(医) 57.5 65.0 7.5
㉞山口大(医) 57.5 62.5 65.0 7.5
㉞愛媛大(医) 57.5 62.5 62.5 7.5
㉞旭川医科大(医) 55.0 57.5 62.5 10.0
㉞長崎大(医) 57.5 62.5 62.5 7.5
㉞琉球大(医) 55.0 60.0 62.5 10.0
㊴鹿児島大(医) 57.5 62.5 62.5 7.5
㊴佐賀大(医) 62.5
㊶大分大(医) 57.5 60.0 62.5 7.5
㊷徳島大(医) 57.5 60.0 62.5 5.0
㊷高知大(医) 55.0 62.5 62.5 7.5
㊹鳥取大(医) 57.5 60.0 62.5 5.0
㊹香川大(医) 55.0 60.0 62.5 7.5
㊻富山大(医) 57.5 60.0 62.5 5.0
㊼秋田大(医) 55.0 60.0 62.5 7.5
㊼福島県立医科大(医) 55.0 60.0 62.5 7.5
㊾山形大(医) 57.5 60.0 62.5 5.0
㊾札幌医科大(医) 60.0 60.0 62.5 2.5

参考:参考:偏差値ランキング表は京都医塾調べの「医学部の偏差値推移」をもとに作成

85年度の調査では偏差値50台の国公立医学部も珍しくはありませんでしたが、年度を追うごとに必要偏差値が上昇し、現在では最低でも62.5の偏差値を要求されるようになりました。

最も偏差値の上昇幅が大きかったのは山梨大学と弘前大学の医学部で、どちらも12.5も上がっています。

最も上昇幅が少なかった東京大学(理科三類)や京都大学、北海道大学の医学部についてもプラス2.5と微増傾向にあります。

学費

国公立大学の医学部の学費は年間およそ50万円、6年間で360万円程度となっています。

ただ、千葉大学と東京医科歯科大学は、2020年度から学費が年間約64万円に改定されていますので注意してください。

また、入学金については通常28万円程度となっておりますが、県・市外からの合格者の場合は2倍以上に跳ね上がることもあります。

例えば、福島県立医科大学や奈良県立医科大学では県外住民の入学金が80万円以上も必要です。

出身地以外の大学を志望する場合、事前に問い合わせるなどして入学金の額を確認してみるとよいでしょう。

さらに、入学後は教科書代や実験・実習器具の購入費、学外実習費、災害保険料などがかかる医学部もあります。

なお、万が一、学費を支払うのが難しい時は日本学生支援機構が実施している奨学金制度や成績上位者の学費を軽減する特待生制度が用意されているので、金銭的な心配はいりません。

志願者数と倍率

国公立大学の医学部の志願者数と実質競争倍率は、どのような状況なのでしょうか。

ここでも、国公立大学の医学部のデータを用いた表を使用して解説していきましょう。

▼2020年度 国立医学部医学科入学状況

大学名 募集人員 志願者
受験者
合格者数 入学者数 実質競争倍率 充足率
1 北海道大学 *102 377 351 102 102 3.44 100.0%
2 旭川医科大学 95 733 563 103 95 5.47 100.0%
3 弘前大学 112 443 381 119 113 3.20 100.9%
4 東北大学 116 517 406 121 118 3.36 101.7%
5 秋田大学 124 840 441 130 124 3.39 100.0%
6 山形大学 105 565 391 107 105 3.65 100.0%
7 筑波大学 134 476 446 140 134 3.19 100.0%
8 群馬大学 108 350 335 112 112 2.99 103.7%
9 千葉大学 117 740 378 129 117 2.93 100.0%
10 東京大学(理Ⅲ) *100 423 338 101 101 3.35 101.0%
11 東京医科歯科大 100 594 383 118 101 3.25 101.0%
12 新潟大学 122 490 419 123 122 3.41 100.0%
13 富山大学 105 616 384 106 105 3.62 100.0%
14 金沢大学 *111 404 274 111 111 2.47 100.0%
15 福井大学 110 800 350 115 110 3.04 100.0%
16 山梨大学 125 1,181 362 143 125 2.53 100.0%
17 信州大学 120 445 383 126 120 3.04 100.0%
18 岐阜大学 110 1,111 526 107 104 4.92 94.5%
19 浜松医科大 115 685 354 120 114 2.95 99.1%
20 名古屋大学 107 369 307 111 111 2.77 103.7%
21 三重大学 125 557 337 127 125 2.65 100.0%
22 滋賀医科大学 95 343 302 96 95 3.15 100.0%
23 京都大学 107 295 272 108 108 2.52 100.9%
24 大阪大学 100 330 316 101 100 3.13 100.0%
25 神戸大学 112 385 260 112 112 2.32 100.0%
26 鳥取大学 104 706 648 105 104 6.17 100.0%
27 島根大学 102 574 510 104 102 4.90 100.0%
28 岡山大学 112 464 411 111 110 3.70 98.2%
29 広島大学 118 545 489 120 118 4.08 100.0%
30 山口大学 107 653 450 108 107 4.17 100.0%
31 徳島大学 114 258 200 118 114 1.69 100.0%
32 香川大学 109 799 483 114 109 4.24 100.0%
33 愛媛大学 110 893 595 115 110 5.17 100.0%
34 高知大学 110 696 509 113 110 4.50 100.0%
35 九州大学 110 274 255 111 111 2.30 100.9%
36 佐賀大学 103 632 378 103 103 3.67 100.0%
37 長崎大学 120 380 348 120 120 2.90 100.0%
38 熊本大学 110 574 539 112 110 4.81 100.0%
39 大分大学 100 451 241 102 100 2.36 100.0%
40 宮崎大学 110 683 327 114 111 2.87 100.9%
41 鹿児島大学 110 643 387 112 110 3.46 100.0%
42 琉球大学 112 617 385 114 112 3.38 100.0%
合計 4,638 23,911 16,414 4,784 4,645 3.43 100.2%

※数字は順位とは関係ありません。

※金沢大学は、医学類の募集人員を記載。
(理系後期一括入試入学者のうち1名が2年次進級時に医学類へ移行する。)

※北海道大学は、医学部医学科の募集人員を記載。
(総合入試入学者のうち5名が2年次進級時に医学科へ移行する)

※東京大学は、理科Ⅲ類の募集人員を記載。
(理科Ⅲ類から97名、理科Ⅱ類から10名、その他の全科類から3名が、3年次進級時に医学科へ移行する)

▼2020年度 公立医学部医学科入学状況

大学名 募集人員 志願者数 受験 者数 合格者数 入学者数 実質競争倍率 充足率
1 札幌医科大学 110 414 355 110 110 3.23 100.0%
2 福島県立医科大学 130 420 345 137 129 2.52 99.2%
3 横浜市立大学 90 292 240 100 90 2.40 100.0%
3 名古屋市立大学 97 287 287 98 97 2.93 100.0%
4 京都府立医科大学 107 261 238 108 107 2.20 100.0%
5 大阪市立大学 95 262 210 95 95 2.21 100.0%
6 奈良県立医科大学 113 1,403 699 124 113 5.64 100.0%
7 和歌山県立医科大学 100 225 178 101 100 1.76 100.0%
合計 842 3,564 2,552 873 841 2.92 99.9%

※数字は順位とは関係ありません。

参照:厚生労働省報道発表資料、文部科学省医学教育課調べ

国公立大学の医学部は、2008年に政府が実施した医師不足の解消政策により定員が増えたものの受験者数も増加したため依然として狭き門となっています。

ほとんどの大学が充足率100%を達成している他、未達成の大学でも充足率90%台を突破していることから、合格のためには激戦を見据えた対策が必要と言えるでしょう。

志願者数で見ると、最も多いのが奈良県立医科大学の1,403人、次いで岐阜大学の1,111人です。

一方で最も少ないのは、京都大学の295人でした。

全体的な実質競争倍率は平均約3.4倍ですが、上記奈良県立医科大学と岐阜大学の両医学部は特に競争が激しく、実質競争倍率は5倍前後と高い水準にあります。

受験の際は、予備校に通うなどの徹底した対策が必要でしょう。

逆に京都大学医学部は志願者数こそ少ないですが、実質競争倍率が2.53倍と平均と比べると倍率がやや緩くなっております。

東京大学や京都大学、東京医科歯科大学などのいわゆる「難関医学部」は、よほど実力に自信がある者しか志願しないため平均を下回る実質競争倍率となっていると言えるでしょう。

受験科目

医学部の受験科目は、前期と後期の二回に分けて試験が行われます。

一部、中期の試験も実施される大学もありますが、ほとんどの学校では前期・後期の二回の試験のみとなっているので、実質このどちらかの試験で勝負を決めなくてはなりません。

そして、医学部を受験するに当たっては大学入学共通テストを受ける必要があります。

大学入学共通テストは2021年からセンター試験に代わって導入された試験制度です。

こちらのテストでは、英語、数Ⅰ、数A、数Ⅱ、数B、国語、理科2科目、社会の5教科7科目を受けます。

合格のためには、8割から9割の問題に正解しなければなりませんので、国語や社会もしっかり勉強しましょう。

大学入学共通テストを通過すると、二次試験の「個別学力検査」に進みます。

二次試験では、記述式の問題が登場してくる他、面接もありますから事前に応答集を作るなどして準備してください。

なお、大学入学共通テストと二次試験では、大学入学共通テストの方が合格判定のためのウェイトが大きいので、必ず高得点をキープしましょう。

私立大学医学部との比較


さて、ここまでは国公立大学医学部の偏差値の推移や志願者数、そして実質競争倍率などを見てきましたが、ここから先は私立大学の医学部の状況を見ていきましょう。

この項では、学費、受験科目、奨学金について解説します。

学費

学費に関しては、国公立大学の約10倍の金額が必要になります。

年間数百万円の学費に加えて、100万円から200万円の入学金を支払わなければなりません。

6年間にかかる費用は平均約3,000万円ですが、学費が高い大学では、総額で5,000万円近くも必要になります。

ちなみに、成績優秀者に対する学費の優遇制度や奨学金制度を設けている大学もありますので、学費が心配な人は一度問い合わせてみるとよいでしょう。

奨学金

上記の項で私立大学医学部の学費について説明しましたが、卒業までの6年間にかかる費用は平均約3,000万円と高額です。

しかし、家庭の経済状態によらず、優秀な医師を養成するため、大学毎に様々な奨学金や学費減免制度が設けられています。

実は様々な制度を活用すれば、学費が高いと諦めていた私立医学部に進学することも夢はありません。

教育ローンや地方自治体からの修学資金貸与などありますが、ここでは私立大学医学部の奨学金についていくつか説明していきます。

下記はごく一部で、返済が免除になるケースもあるので、志望校は詳しく調べてみてもよいでしょう。

※下記2020年度入試情報

埼玉医科大学

✓埼玉県地域枠医学生奨学金
学校推薦型選抜(埼玉県地域枠)合格者19名に対し、月額20万円を貸与(6年間)+第1種特別待遇奨学生(初年度納付金から550万円(入学金、初年度実験実習費、初年度施設設備費、医学教育充実特別学納金)を免除)。

✓埼玉医科大学医学部特別奨学金
共通テスト利用選抜合格者5名に対し、入学時350万円、2年次以降年300万円を貸与(6年間)+第2種特別待遇奨学生(入学金200万円を免除)。

北里大学

✓相模原市地域医療医師修学資金貸付制度
相模原市修学資金枠合格者2名に対し、入学金、授業料、施設設備費、教育充実費(1~6年次の合計:3,890万円)を貸与。

✓特別待遇奨学生制度
一般選抜合格者の中から下記2区分による特待生を選考(若干名)。

選考面接あり。

第1種:入学金、授業料、施設設備費および教育充実費の納入免除(学費全額3,890万円)
第2種:入学金および授業料の一部の納入免除(6年間で1,945万円)

関西医科大学

✓大阪府地域医療確保修学資金等貸与制度
地域枠学校推薦型選抜(大阪府地域枠)入学者5名に対し、月額10万円を貸与(6年間)。

✓特待生制度
一般選抜(前期)第1次試験合格者のうち成績優秀者に対し、初年度納入金のうち、授業料(前期)、実験実習費、施設設備費および教育充実費の全額(350万円)を免除。

受験科目

私立大学の医学部では、国公立と異なり試験日が大学ごとに異なります

国公立の医学部では前期か後期いずれかで合格を勝ち取らなければいけませんが、私立の場合はスケジュールさえ調整できれば何度もチャンスがあるのです。

そのこともあり、国公立の医学部の「すべり止め」として、私立大学を受験する志願者も少なくありません。

また、受験科目は英語と数学、そして理科の3教科に加えて面接と小論文が実施されます。

大学ごとに出題傾向の差異がありますから、併願して受験する際は各大学のテストに対応できるよう、過去問を解くなどして志望医学部の入試情報を収集しておきましょう。

まとめ


国公立大学の医学部は2008年に規制緩和が行われ定員が増えたものの、志願者数も増加したため必要な偏差値が年度を追うごとに高くなっています

1985年度の調査では偏差値50台で入学できる医学部もありましたが、現在では少なくとも62.5の偏差値が必要です。

この傾向は私立大学の医学部にも表れており、こちらの偏差値も年を追うごとに上昇しています。

また、国公立大学の医学部の実質競争倍率は全国平均3.4倍ですが、志願者が特に多い大学では5倍を超えるところもあります。

さらに、学費については年間50万円程度6年間で360万円程度ですので、私立大学の約10分の1で済むでしょう。

家庭の事情で学費が工面できない場合は特待生制度や奨学金制度が用意されていますから、志望している大学に直接問い合わせみてください。

国公立大学の医学部は受験の機会が少なく、加えて志願者がとても多いため私立に比べて難易度が高い傾向がありますが、予備校などで対策を施せば合格は決して無理なことではありません。

自分を信じ、医学部合格の夢にぜひチャレンジしてください。

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