医学部を目指す中学生の中には、より受験に有利な高校を選びたいと考える生徒もいるでしょう。
実際に、多くの医学部生を輩出している高校は存在しており、それらの高校では、高い水準の授業が取り入れられています。
今回の記事では、医学部に強い高校の特徴や、実際に多くの医学部生を輩出している高校を紹介します。
医学部に強い高校は存在する?

医学部を志望している中学生の中には、「医学部合格実績が高い高校に進学すれば有利になるのでは」と考える方も多いでしょう。
結論から言えば、医学部に強い高校は確かに存在します。
特に私立の中高一貫校(中学校から高校まで一貫教育を行う学校)には、毎年多数の医学部合格者を輩出している学校が数多くあります。
こうした高校では早い段階からハイレベルな授業が展開され、大学受験に向けた十分な学習時間と環境が整っています。
一方で、公立高校出身でも医学部に合格している生徒はおり、医学部に強い高校に入れなかったからといって医学部進学を諦める必要はありません。
ただし、公立高校の場合は学校のカリキュラムの制約上、授業内で高度な受験対策を行いにくいため、自主的な学習や塾での対策がより重要になります。
そのため、医学部合格者数の多い高校には私立が目立つものの、環境を活かして努力すればどの高校からでも医学部合格を目指すことは可能です。
私立高校が多い傾向にある
医学部に強い高校の顔ぶれを見ると、私立高校が多い傾向があります。
実際、最新の2025年私立大学医学部合格者ランキングの上位校は、ほとんどが難関私立の中高一貫校でした。
これは私立の中でも伝統的に進学実績が高い学校が、医学部合格者を大量に出していることを意味します。
上位の中で唯一公立校として名を連ねた日比谷高校は東京都の進学指導重点校であり、全国的にも指折りの名門公立校です。
また、東京学芸大学附属高校や筑波大学附属高校といった国立大学附属の中高一貫校も上位に顔を出すことがあります。
ただし、これら国立附属校も中高一貫で独自カリキュラムを持つ点で通常の公立高校とは異なります。
総じて言えるのは、医学部合格者数ランキングの上位は私立中高一貫校が独占しがちであるということです。
公立高校も合格者がいないわけではない
医学部合格者数では私立高校が目立つものの、公立高校から医学部に合格する例も決してゼロではありません。
国公立大学医学部の合格者数ランキングを見ると、上位50校の中には多数の公立高校がランクインしています。
また私立大学医学部の合格者ランキングでも、日比谷高校(東京都)や旭丘高校(愛知県)など、一部の公立トップ校が上位に食い込んでいます。
ただし、公立高校では文部科学省の定めるカリキュラムに沿って授業が行われるため、高度な受験対策を授業だけで完結させることは難しい場合が多いです。
そのため、公立高校の医学部志望者は自分で積極的に学習を進める必要があります。
塾や予備校を活用して受験対策を補完したり、学校の範囲を超えた問題演習に取り組んだりするなどの工夫が求められるでしょう。
公立出身でも医学部に合格した先輩たちは、学校外での努力や自主勉強で実力を伸ばしているケースが多く見られます。
なぜ私立高校が多いのか
では、なぜ医学部合格者を多く出す高校には私立中高一貫校が多いのでしょうか。
その理由の一つは、中高一貫校では6年間を一体で編成でき、早期に高校範囲へ進みやすいなど、大学受験に向けた学習時間を確保しやすい制度的利点がある点です。
(出典:文部科学省「中高一貫教育の概要」)
さらに、理数探究を強化するSSH指定校では、研究活動や外部連携の機会が多く、理系進学者の素地を育てやすい環境があります。
(出典:JST「SSH指定校一覧」)
このように、私立高校は早期から医学部合格を意識した教育体制や環境を整えており、受験に有利な土壌があることが、公立よりも合格者数で優位に立ちやすい理由と言えるでしょう。
2025年の私立大学医学部合格者ランキング

ここからは、2025年入試の私立大学医学部の合格者数が多かった高校上位と、それぞれの学校の特徴について紹介します。
医学部に強い高校はどこなのか、具体的な学校名と実績を見ていきましょう。
2025年 私立大学医学部合格者数上位
| 順位 | 学校名(所在地) | 私立大学医学部合格者数(2025年) | 
| 1位 | 豊島岡女子学園高等学校(東京) | 133名 | 
| 2位 | 開成高等学校(東京) | 106名 | 
| 3位 | 桜蔭高等学校(東京) | 101名 | 
| 4位 | 海城高等学校(東京) | 98名 | 
| 5位 | 滝高等学校(愛知) | 95名 | 
| 6位 | 江戸川学園取手高等学校(茨城) | 83名 | 
| 7位 | 渋谷教育学園幕張高等学校(千葉) | 75名 | 
| 8位 | 白百合学園高等学校(東京) | 73名 | 
| 9位 | 広尾学園高等学校(東京) | 72名 | 
| 10位 | 巣鴨高等学校(東京) | 71名 | 
| 11位 | 暁星高等学校(東京) | 66名 | 
| 12位 | 日比谷高等学校(東京) | 60名 | 
| 13位 | 本郷高等学校(東京) | 59名 | 
| 14位 | 栄東高等学校(埼玉) | 58名 | 
| 15位 | 甲陽学院高等学校(兵庫) | 58名 | 
※同じ順位の学校は合格者数が同数の場合です。上記合格者数は判明している私立大学医学部医学科への延べ合格者数です。
※出典:Inter-edu「2025年 医学部医学科(私立)合格者高校別ランキング」
豊島岡女子学園高等学校
豊島岡女子学園は東京都豊島区にある私立の中高一貫女子校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は133名で全国1位です。
女子御三家の一角として学習管理と指導のきめ細かさに定評があり、理系志望者も多く在籍します。
東大や早慶など難関大への合格者も多く、高い学習意欲を持つ生徒が集まる環境が医学部合格を後押しします。
開成高等学校
開成高等学校は東京都にある私立の男子・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は106名で全国2位です。
難関大志向の生徒が切磋琢磨する学習文化が根付き、理系・医系の進路でも着実に成果を上げています。
学校公式の入試結果でも多数の医学部合格が確認できます。
桜蔭高等学校
桜蔭高等学校は東京都文京区の私立女子・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は101名です。
理数教育の充実と補習体制が特長で、医学部を含む理系進学者が多く、東大など最難関への進学実績も安定しています。
海城高等学校
海城高等学校は東京都新宿区の私立男子・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は98名です。
高2で文理に分岐し、理系クラスでは医系進学を見据えた高度な授業を展開します。
部活動も活発ながら学業との両立を重視する校風が強みです。
滝高等学校
滝高等学校は愛知県江南市の私立共学校・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は95名です。
高2までに主要科目を終え、高3で受験演習に集中する先取り型カリキュラムと、教養講座などの探究機会が学力と志を支えています。
江戸川学園取手高等学校
江戸川学園取手高等学校は茨城県取手市の私立・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は83名です。
医師による特別講義などを含む「医科コース」を中心に、医系志望者向けの体系的なカリキュラムと進路支援が整備されています。
渋谷教育学園幕張高等学校
渋谷教育学園幕張高等学校(千葉市)は私立共学校・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は75名です。
「自調自考」の理念のもと、先取り学習と探究活動を両立し、医系・東大系の双方で実績を伸ばしています。
白百合学園高等学校
白百合学園高等学校(東京都千代田区)は私立女子・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は73名です。
高い基礎学力の定着と、文化教育や行事を通じた教養の涵養に力を入れ、受験期には個々の志望に合わせて対策を強化します。
広尾学園高等学校
広尾学園高等学校(東京都港区)は私立共学校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は72名です。
SSHや医進・サイエンス系の取り組みを通じて、研究型の学びと医療・生命科学への関心を早期に育てています。
巣鴨高等学校
巣鴨高等学校(東京都豊島区)は私立男子・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は71名です。
基礎学力の徹底と規則正しい生活を重視する校風のもと、計画的な学習で医系進学の実績を積み上げています。
暁星高等学校
暁星高等学校(東京都千代田区)は私立男子・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は66名です。
第二外国語としてのフランス語や文化・芸術活動も盛んで、学習と課外の両立を通じて自己管理力を養っています。
日比谷高等学校
日比谷高等学校(東京都千代田区)は都立(公立)高校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は60名です。
進学指導重点校として高い学習意欲の生徒が集まり、短期間で実力を伸ばす指導と学習環境が整っています。
本郷高等学校
本郷高等学校(東京都文京区)は私立男子・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は59名です。
段階的な指導と選択講座で受験対策を強化し、理数系の学びに強みを持っています。
栄東高等学校
栄東高等学校(さいたま市)は私立共学校・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は58名です。
難関志望者向けの特進コースで先取り学習と演習を組み合わせ、医系・東大系の双方で成果を上げています。
甲陽学院高等学校
甲陽学院高等学校(兵庫県西宮市)は私立男子・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は58名です。
自主自立の校風の下で深い学びを重ね、理系・医系の進路でも実績を積み重ねています。
東邦大学付属東邦高等学校
東邦大学付属東邦高等学校(千葉県習志野市)は私立・中高一貫校です。
2025年度の私立大学医学部〈医学科〉の延べ合格者数は57名です。
大学附属の利点を生かした連携や、先取り学習による受験期の演習集中で、医系志望者を後押ししています。
本気で医学部合格を目指すなら医学部専門予備校 京都医塾

医学部合格者が多い高校には、早期からの体系的な学習や充実した環境が備わっていることが多いです。
しかし、すべての受験生がそうした学校に通えるわけではありません。
医学部専門予備校 京都医塾では、どんな方でも必要な学習環境と徹底したサポートを提供し、医学部合格に必要な力を確実に育てています。
生徒一人を支える13名の専門講師
医学部専門予備校 京都医塾では、一人の生徒を平均13名の講師がチームで担当します。
各講師が連携して情報を共有し、科目ごとに強化が必要なポイントを見極め、バランスの取れた学習を実現します。
講師同士が打ち合わせを行い、指導方針を揃えることで、科目間の負担を最小限に抑えつつ効果的な学習を進められます。
個別対応に加えて全体の学習状況を把握する体制により、苦手分野を見逃さず早期に克服できるのが大きな強みです。
このようなチーム制により、孤立することなく合格に直結する学習を積み上げていくことができます。
合格へ導くオーダーメイドカリキュラム
医学部専門予備校 京都医塾では、入塾時に徹底的な学力分析を行い、志望校と現状に応じたオーダーメイドの学習カリキュラムを作成します。
完全マンツーマン授業や少人数集団授業を適切に組み合わせ、必要な内容を最適なタイミングで学習できるよう計画を立てます。
一律の授業ではなく、一人ひとりの特性や志望校に合わせたカリキュラムで進められるため、無駄なく効率的に合格力を養うことができます。
まとめ

この記事では、医学部に強い高校の特徴や最新ランキングを通じて、私立の中高一貫校が多数の医学部合格者を輩出していること、公立校からでも工夫次第で合格できることを解説しました。
つまり、進学先の高校がどこであっても、適切な環境と努力があれば医学部合格は十分に可能だということです。
ただ、多くのご家庭では「本当にこの環境で十分なのか」「うちの子は合格レベルに届いているのか」という不安を抱えているのも事実です。
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