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医学部の飛び級とは?京都大学医学部の制度や目的をわかりやすく解説

医学部の飛び級とは?京都大学医学部の制度や目的をわかりやすく解説

日本の大学医学部には、高校在学中にいち早く大学に入学する飛び級(飛び入学)制度があります。

しかし、具体的にどのような制度なのか理解できていないという方もいるでしょう。

そこでこの記事では、用語の違いを整理し、京都大学医学部の選抜の狙いと評価ポイントを解説します。

あわせて海外制度との比較、必要な準備、受験スケジュール、メリットとデメリットまでを一気に把握できる内容にしました。

挑戦を検討する読者が、次の一歩を具体的に描けるように支援します。

医学部の飛び級とは?制度の概要と目的

医学部 飛び級

医学部の飛び級とは、高校在学中に大学の医学部へ通常より早く進学できる特別な制度を指します。

学年を飛び越えて進学することで、将来の医師や医学研究者をいち早く育成することを目的としています。

ここでは、その制度の概要と狙いについて説明します。

飛び級・飛び入学・早期卒業の違いを理解する

飛び級は本来、在籍する学校で本来の学年より上の学年へ跳び進むことを指します。

日本の義務教育課程では年齢に応じた学年で学ぶのが原則であり、小中高校で学年を飛び越える制度は基本的に存在しません。

一方で大学には、通常より早く進学・卒業できる仕組みとして飛び入学制度と早期卒業制度があります

飛び入学制度とは、高校を2年が修了した段階で特定分野に卓越した生徒が大学に入学できる制度です。

高校卒業見込みがなくても、高校在学2年以上かつ校長の推薦等の条件を満たせば大学に進学できる道が開かれます。

早期卒業制度は、大学在学中に優れた成績を修めた学生が通常より短い学年数で卒業できる制度です。

日本の大学で導入されている飛び級制度

日本では、飛び入学制度が1990年代末に制度化されましたが、導入した大学はごく一部に限られます。

これまでに飛び入学を実施した大学は国公私立合わせて10校程度で、累計入学者数も150人余りにとどまります。

医学部では2016年から京都大学で飛び入学制度を導入しています。(出典:文部科学省

厳しい条件と限られた受け入れ枠のため、日本の大学における飛び級制度は非常に限定的なものとなっています

医学部で飛び級制度が注目される理由

医師や医学研究者の養成には長い年月がかかるため、優秀な人材を早期に育成できる飛び級制度は医学部で特に注目されています。

6年制の医学部課程を1年早く開始できれば、若い頭脳をいち早く臨床や研究の現場に送り出すことが可能です。

京都大学が医学部で飛び入学制度を導入した背景にも、世界トップレベルの医学研究に若い才能を呼び込む狙いがありました。

実際、京都大学医学部の飛び級制度で合格した学生は、入学後に最先端の研究教育プログラムに参加し、将来の医学研究を担う人材として育成されています。

また、日本では医学系の研究医不足が指摘されており、飛び級制度により研究志向の学生を早期に育成することは国策的にも期待されるところです。

従来の受験偏重の選抜では見出せないような突出した才能を発掘し、医学分野でのイノベーションにつなげることが、医学部飛び級制度の大きな目的と言えるでしょう

京都大学医学部の飛び入学制度を徹底解説

ここからは、京都大学医学部が実施している飛び入学制度について詳しく解説します。

制度創設の背景や目的、応募資格や募集人数、選抜方法の特徴など、京都大学医学部ならではの飛び級制度の内容を見ていきましょう。

制度創設の背景と目的

京都大学医学部が高校2年生にも門戸を開く飛び入学の受験資格を設けたのは、2016年度入学者選抜から導入された京都大学特色入試の枠内です。

自然科学の少なくとも一領域で傑出した能力を示し、国際科学オリンピック日本代表として世界大会に出場した経験を持つ場合などに、高2での出願資格が認められます。

従来の学力一辺倒では拾いにくい研究志向の才能を早期に育成し、入学後はMD研究者育成プログラム等での探究を通じて、将来の医学研究を担う人材の形成を目指す制度です。

出願資格・募集人数・対象となる学生像

京都大学医学部の飛び入学制度に出願できる条件として以下が記載されています。

  • 高校を2年以上在籍中
  • 自然科学分野において傑出した能力を有する者

具体的には、国際科学オリンピック日本代表に選抜されるほどの実績が一つの目安となっています。

また、高校での学業成績も極めて優秀である必要があります。

さらに英語力も重要で、TOEFLなど高度な英語試験のスコア提出も義務です。

これらを高校2年の秋までに全て満たす必要があり、全国でも該当する生徒はごく限られた存在です

募集人数は年間わずか5名程度でまさに狭き門の制度です

特色入試との関係性

京都大学医学部の飛び入学は、特色入試という特別選抜枠の中で実施されています。

特色入試とは京都大学が全学的に行っているAO型入試で、各学部が独自の基準で選抜を行う制度です。

医学部医学科ではこの特色入試において、高校3年生相当の受験生だけでなく、高校2年生にも受験資格が与えられています

つまり、医学部飛び級は特色入試の一カテゴリーとして位置付けられており、別個の試験があるわけではありません。

選考方法も特色入試の一環として行われ、高校長による推薦書、小論文、面接などによって総合的に評価されます。

京都大学が重視する評価ポイント

京都大学医学部の飛び入学選抜では、受験生の学力・研究への姿勢・英語力が特に重視される傾向があります。

まず学力面では、高校での成績が極めて高いことに加え、科学オリンピックや各種コンクールで実証された専門分野の知識・思考力が評価されます

面接では、これまで取り組んできた研究活動や探究的な学習経験について質問され、自ら課題を見つけ深掘りする力や研究者マインドが問われます。

京都大学は合格者に対し、入学後はMD研究者育成プログラムへの参加を義務付けています。

このプログラムで学部教育と並行して基礎医学研究に携わることになるため、研究者を志す明確な意欲があるかどうかが重要です。

英語力も評価の大きなポイントです。

特色入試ではTOEFL iBTの公式スコア提出が課されており、読解・発信に必要な高度な英語運用能力が求められます

海外の医学部における飛び級制度との比較

医学部 飛び級
国・地域医学教育の基本制度早期進学・飛び級の仕組み特徴・補足
アメリカ医学部は大学院課程(MD)です。高校卒業時に選抜する学士・医学課程一貫(BA/BS–MD)が一部の大学に存在し、所要年数は6〜8年です。成績優秀者向けの特別枠として、医師養成への早期接続を実現します。
イギリス医学部は学部課程(MBBS/MBChB等)です。Aレベル修了後に入学し、入学年9月14日時点で18歳以上が原則です(例:ブリストル大学)。学部課程は通常5〜6年で、入学直後から臨床志向の教育が始まります。
日本医学部は6年制学部課程です。文科省の飛び入学制度により、高2修了相当での出願が可能です。医学部で飛び入学を実施しているのは京都大学のみです。

※2025年11月時点の情報

上記のように、海外では学士課程と医学課程を統合する仕組みがあり、優秀な学生の早期進学が柔軟に認められています。

一方、日本は文科省が定める要件に基づく限られた枠組みで、制度の自由度は海外に比べて低い点が特徴です。

医学部飛び級を目指すために必要な条件と準備

医学部の飛び級合格を目指すには、早い段階から計画的に対策を講じる必要があります。

ただ漠然と勉強ができるだけでなく、飛び級制度特有の求められる条件を満たすことが重要です。

ここでは、高校生のうちに備えるべき学力水準や実績、小論文・面接・英語力といった具体的な準備について解説します。

高校在学中に求められる学力水準

医学部飛び級を狙うには、高校在学中からトップクラスの学力が求められます。

高校の定期試験や成績でオール5に近い評価を得るのはもちろんのこと、教科書レベルを超えた高度な知識や問題解決力が必要です

特に数学・理科分野の学力は突出していることが必要で、大学教養レベルの内容にも対応できる下地があることが望ましいでしょう。

また、単に知識があるだけでなく、それを応用して新たな疑問を追究できる探究力も高校生の段階から発揮していることが理想です。

飛び級制度は限られた超難関の選抜であるため、高校在学中から高いレベルの学力を備えておく必要があります。

科学オリンピックや探究活動などの実績づくり

学力を客観的な成果で示すために、有効なのが科学オリンピックや研究系コンテストへの挑戦です。

中学・高校入学直後から数学・物理・化学・生物といった分野で飛び抜けた実力を養成し、各種オリンピックの対策に取り組むことが重要です。

また、科学オリンピック以外でも日本学生科学賞や各種研究発表コンクールなど、科学の探究活動で成果を残すことは大きなアピール材料になります。

学校の科学部・研究部で独自の研究テーマに取り組み、学会発表やコンテストで表彰される経験も貴重です。

そのため、飛び級を目指すのであれば早期から軸となる実績を築いておくことが必要です。

科学オリンピックや自作の研究論文など、自分の才能と情熱を示す具体的成果を高校在学中に作り上げましょう。

小論文・面接・英語力の強化法

飛び級制度の選抜では、書類選考の後に小論文と面接が課されます

小論文については、自分の興味や将来の研究計画を論理的にまとめる練習をしておきましょう。

面接対策としては、自分の研究活動や将来の目標について端的に語れるように準備します。

想定問答を作成し、模擬面接で練習しておきましょう。

英語力についても計画的に強化する必要があります。

TOEFLなどの英語試験は高校2年生までに受験し、高得点を目指しましょう

英語力は一朝一夕では伸ばしにくいため、早めに対策を開始しましょう。

飛び級受験の流れとスケジュールの目安

医学部飛び級に挑戦する場合、いつ・何をすればよいのかスケジュールを把握しておくことが重要です。

出願から合格発表、その後の手続きまで一般的な流れを確認し、高2・高3の時期に合わせた準備計画を立てましょう。

出願から合格発表までの一般的な流れ

医学部飛び級の選抜は、通常の大学一般入試とは異なるスケジュールで進行します。

一般的には高校2年生の夏から秋にかけて募集要項が公表され、出願受付が始まります

出願には調査書や推薦書、志望理由書、英語試験のスコアなど多くの書類を揃える必要があるため、早めの準備が必要です。

書類選考(一次選考)では提出書類をもとに出願資格の有無や学習歴が審査されます。

書類選考を通過すると、二次選考として小論文試験や面接が課されます。

その後、年明け前後に合格発表が行われ、合格者には入学手続きの案内が届くことが一般的です。

高2・高3から始める具体的な準備ステップ

限られた時間を有効活用することが肝心です。

高校2年時には、夏までに科学オリンピックなどで結果を出し、秋までに志望理由書や推薦書、英語試験のスコア提出など出願準備を完了させるスケジュールが求められます。

飛び級挑戦の準備と並行して、一般受験に必要な基礎学力の鍛錬も疎かにしないよう注意しましょう。

高校3年時に飛び級受験が不首尾に終わっても、その経験は一般入試対策に大いに役立ちます。

培った専門的な知識や探究経験は志望理由書や面接でアピール材料となるため、気持ちを切り替えて目標に活かしましょう。

医学部飛び級のメリットとデメリット

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最後に、医学部飛び級を目指すことのメリットとデメリットについて整理します。

飛び級は魅力的な選択肢である一方、通常ルートにはない特有の負担やリスクも伴います。

早期進学の利点と課題を正しく理解し、自身にとって最良の進路を判断する材料にしてください。

医師・研究者を早期に目指せる利点

飛び級最大のメリットは、医学の道を通常より1年早く進める点です。

医師免許や博士号の取得を前倒しでき、若いうちから臨床や研究に携われます。

その分、国際的な研究競争でも有利になる可能性があります。

さらに、高校3年時の受験勉強を省略できるため、その分の時間を専門知識の習得に充てることが可能です。

また、京都大学の飛び級入学生にはMD研究者育成プログラムへの参加と奨学金の機会が与えられるなど、早期から専門的なサポートを受けられる利点もあります。

将来の研究目標が明確な学生にとって、飛び級制度は時間と機会を最大限に活かせる魅力的な選択肢と言えるでしょう。

学力・精神的負担と周囲とのギャップ

飛び級にはメリットがある一方で、学業面・精神面の負担も伴います

周囲の同級生より年が若くなることで、学業面の遅れや生活面のギャップに直面する可能性があります。

また、飛び級合格者という周囲からの期待やプレッシャーは大きく、精神的な重圧となり得ます

高校生活最後の1年を過ごさないことによる喪失感を覚える人もいるでしょう。

このように、飛び級進学には通常ルートにはない独特の試練が伴う点に注意が必要です。

一般受験ルートとの比較

飛び級ルートと一般受験ルートを比べると、その求められる力の質が大きく異なります。

一般受験では全教科にわたる受験勉強で高得点を狙う必要がありますが、飛び級ルートでは学力だけでなく科学オリンピック等での実績や研究マインドといった突出した能力が重視されます。

募集枠も飛び級は極めて少なく、京都大学医学部では年間5名程度なのに対し一般入試の定員は約100名あります。

狭き門ですが、飛び級ならではの選考を突破できる人にとっては、自分の強みを活かして合格できる魅力もあります。

自分の適性に応じて最適なルートを選ぶことが重要です。

飛び級はごく限られた枠に向けた制度であり、多くの受験生にとっては、一般受験ルートで着実に合格を目指すことが現実的な進路となるでしょう。

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寮と校舎の移動時間を節約できることで、貴重な時間を無駄なく活用して勉強時間を積み上げられることも強みです。

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専用ブースなので、教材の出し入れや席取りの手間が必要なく、目の前の学習に没頭できるのが特徴です。

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まとめ

医学部 飛び級

この記事では、医学部の飛び級の考え方や京都大学医学部の制度の狙い、海外制度との違い、準備の要点までを整理しました。

飛び級は限定的な制度ですが、早期から探究心と実績を積み、適切な出願準備を重ねることで可能性はあるといえます。

とはいえ、通常の医学部受験で合格を目指しているという方がほとんどでしょう。

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