薬学部から医学部への学士編入は可能です。
実施の有無や選抜方法は大学・年度によって変わりますが、薬学部で培った生命科学の基礎力は多くの大学で評価されやすいのが特徴です。
医師を志す気持ちを再び強めた方にとって、編入は新たなチャンスになり得ます。
この記事では、薬学部から医学部への編入が有利に働く理由や、最新の試験科目、再受験を含めた進路選択のポイントをわかりやすく整理します。
目次
薬学部から医学部への学士編入は可能なのか?

結論として、薬学部から医学部への学士編入は可能です。
大学ごとに定める「第2年次学士編入(学士入学)」を受験し合格すれば、薬学部から医学部への途中年次入学が認められます。
実施の有無や科目は大学・年度で異なるため、必ず各大学の最新の募集要項を確認することが重要です。
薬学部から医学部への編入を選択する理由
薬学部から医学部へ進むことには、他学部出身者にはない強みがあります。
ここでは、編入試験における学習内容の優位性、志望理由の一貫性、入学後の学習面でのアドバンテージについて解説します。
薬学部で履修した内容が編入試験の範囲になっている
一次試験では「生命科学」「自然科学総合」が多くの大学で出題されます。
薬学部のカリキュラムで必修となる基礎生物・生化学・薬理は試験内容と大きく重なるため、他学部出身者に比べて有利になりやすいです。
志望理由に一貫性がある
薬学と医学はいずれも「医療を通じて人を支える」ことが目的であり、方向性に一貫性があります。
薬学での学びや経験から、より直接的に患者の治療に携わりたいという動機は説得力を持ちやすいです。
また、研究経験を重視する大学もあるため、薬学部での研究活動や臨床に関わる経験は強力なアピール材料になります。
医学部編入後も、それまでの知識を活用できる
医学部の低学年で扱う基礎科目(生命科学・生理学・薬理学など)は薬学部での学習内容と重なります。
基礎を理解していることで授業の進度に早く適応でき、他学部出身者よりも学修負担が軽減されやすいです。
結果として、編入後の難しい授業に余裕を持って取り組むことができるでしょう。
医学部学士編入の試験科目:1次試験
一次試験は、筆記中心で学力を測る最初の関門です。
大学ごとに科目は異なりますが、多くの大学で生命科学関連の問題が出題されます。
| 大学名(年次) | 1次試験科目 |
| 旭川医科大学(2年次) | 生命科学、英語 |
| 北海道大学(2年次) | 生命科学総合 |
| 東京科学大学(2年次) ※旧東京医科歯科大学 | 自然科学総合 |
| 名古屋大学(2年次) | 生命科学中心の自然科学、英語(外部試験スコア換算) |
| 大阪大学(2年次) | 物理学、化学、生命科学、英語(外部試験スコア換算) |
| 琉球大学(2年次) | 生命科学総合試験Ⅰ/Ⅱ |
※2025年実施の公表資料をもとに作表しています。必ず各大学の最新要項をご確認ください。
医学部学士編入の試験科目:2次試験
二次試験は、人物評価を中心とした段階です。
小論文や面接を通じて、医師としての適性や動機の一貫性が問われます。
特に「薬学部から医学部への転換理由」を明確に語れるかどうかが、合格に直結する重要な要素となります。
※2025年実施の公表資料をもとに作表しています。必ず各大学の最新要項をご確認ください。
薬学部から医学部へ学士編入する際のポイント
薬学部から医学部への編入を成功させるためには、出題傾向に合わせた勉強法と人物評価への準備が欠かせません。
ここでは多くの大学が重視している科目や試験内容に基づき、合格へ近づくための具体的なポイントを整理します。
「生命科学」を得点源にする
一次試験では生命科学や自然科学総合の出題比重が高く、合否を大きく左右します。
薬学部で学んだ生物・薬理・生化学などを基盤に、過去問や予想問題を繰り返すことで「得点源化」することが重要です。
特に分子生物学や代謝経路は頻出テーマなので、単純暗記ではなく「仕組みの理解」に基づいて説明できるように準備しておきましょう。
面接・小論文対策を十分にしておく
二次試験では多くの大学で面接や小論文が課されます。
薬学部から医学部を志す理由を一貫したストーリーとして伝えられるかどうかが鍵です。
小論文は医療倫理や社会課題をテーマに出されることが多いため、日頃から医療ニュースをチェックし、自分の意見を論理的にまとめる練習をしておきましょう。
面接では「なぜ医師なのか」「薬学の経験をどう活かすのか」といった質問に答えられるよう想定問答を準備することが有効です。
早めに計画と準備を進める
募集人数は各大学数名から十数名と非常に限られています。
また、一部大学では出願要件にTOEFLやTOEICのスコア提出など条件が含まれる場合もあり、有効期限を逆算して準備する必要があります。
受験を決意したら、まず志望大学ごとの試験日程や出願要件をリスト化し、学習計画と併せて進行管理を徹底しましょう。
効率的な学習を行うために、平日と休日で学習テーマを分けるなど、スケジュール設計も重要です。
「再受験」も一つの選択肢
学士編入は毎年全大学で実施されるわけではなく、募集を行わない年度もあります。
その場合には、一般入試からの再受験も現実的な選択肢です。
近年は医師国家試験の受験資格として共用試験(CBT・OSCE)の合格が必須化に向けて進んでおり、どのルートで入学しても入学後の学修計画が非常に重要になります。
薬学で培った基礎学力は再受験でも活かせるため、状況に応じて柔軟に選択する姿勢を持ちましょう。
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薬学部で培った知識を活かして医学部進学を目指す方にとって、合格までの道のりは決して容易ではありません。
学士編入試験は大学や年度によって実施状況が異なるため、一般入試からの再受験を選ぶケースも少なくありません。
限られた募集枠や変化する出願条件に対応するためには、効率的な学習計画と継続できる環境が不可欠です。
医学部専門予備校 京都医塾では、学士編入専用コースは設けていませんが、再受験を含む一般入試ルートで医学部を目指す方に対し、個々の学力・背景に合わせたカリキュラムを構築しています。
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まとめ

薬学部から医学部への学士編入は可能であり、薬学部で培った知識が試験や入学後に活かせることを確認しました。
多くの大学で生命科学が重視され、志望理由の一貫性や既習内容が大きな強みになる一方、出願条件や募集枠の少なさなど難しさも伴うことが特徴です。
これから医学部受験を控えており、まずは効率的な学習と継続的な支援によって合格を目指しているという方もいるでしょう。
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