医学部を志していたものの、さまざまな理由から一度断念し薬学部への進学を決意した、という人は少なくありません。
実際に、薬学部から医学部への編入は、他学部からの編入と比較して有利に働くポイントも少なくありません。
そこで今回の記事では、薬学部から医学部への編入で有利になる理由を3つ解説します。そのうえで、実際に学士編入を志す際のポイントもご紹介します。
薬学部から医学部への学士編入・再受験を検討している方におすすめの内容となっておりますので、ぜひご一読ください。
薬学部から医学部への学士編入は可能なのか?
結論から申し上げますと、薬学部から医学部への学士編入は可能です。
大学ごとに実施される編入試験に合格することで、薬学部に限らず、他学部から医学部への学士編入が可能です。
医学部の編入試験は、主に2年次の編入試験として実施されます。
大学によって1次試験・2次試験の科目や課される課題は異なります。
試験科目は英語・生命科学などが主で、1次試験として課されます。2次試験では、小論文や面接などが試験として課されることが多くあります。
この「試験科目」や「課題」において、薬学部から医学部への学士編入は、そのほかの一般的な学部から編入を目指すよりも有利に働くことが多くあります。
薬学部から医学部への編入が有利に働く理由3選
では、薬学部から医学部への編入が有利に働く具体的な理由を3つ、解説します。
①薬学部で履修した内容が編入試験の範囲になっている
医学部への編入試験は、主に1次試験・2次試験の2段階選抜で行われます。
1次試験では、学力試験を課す大学が多く、各大学の1次試験科目は以下のようになっています。
大学名 | 1次試験科目 |
旭川医科大学 | 生命科学、英語 |
北海道大学 | 生命科学総合問題 |
東京医科歯科大学 | 自然科学総合問題 |
名古屋大学 | 英語、生命科学を中心とする自然科学 |
大阪大学 | 物理学、化学、生命科学 |
琉球大学 | 小論文Ⅰ/Ⅱ、自然科学総合Ⅰ/Ⅱ |
この表を見てわかる通り、1次試験の科目として、多くの大学で「生命科学」が課されています。
医学部と同じく医療関係の学部である薬学部では、この「生命科学」を1・2年次から必修科目として学習しています。
生命科学は、薬学・医学において必要不可欠な基盤となる知識のため、医学部・薬学部どちらでも求められる学力となります。
すなわち、薬学部に通いながら医学部編入を目指す場合、この「生命科学」を日ごろから大学でしっかりと学んでいることとなります。
他学部からの学士編入を目指す学生が、自学自習で学習するのに対し、専門家からしっかりとした指導を受けられている点は非常に有利であると言えます。
②志望理由に一貫性がある
次に、医学部編入の二次試験科目を見てみましょう。
大学名 | 2次試験科目 |
旭川医科大学 | 個人面接 |
北海道大学 | 課題論文、面接 |
東京医科歯科大学 | 面接 |
名古屋大学 | 小論文、面接 |
大阪大学 | 小論文、面接 |
琉球大学 | 個人面接 |
こちらの表からわかるように、医学部編入の2次試験では、多くの大学で面接や小論文を課しています。
面接で問われる内容や小論文のテーマは各大学・各年度によって異なりますが、多くの場合「なぜ医者を志そうと思ったのか」や「どのような医師になりたいか」といった、医者に成るに足る人物かどうかをうかがえる内容となっています。
このように、医学部学士編入において重要度の高い面接・小論文で、“薬学部からの編入希望者である“という事実自体が優位に働くことがあります。
そもそも、薬学も医学も、人々を医療という手段で助けたいという思いは共通しています。
そのため、「薬学部で学んだことをきっかけに、より直接的に人命の救助に携われる医学の道を志したいと思った」という志望動機は一貫性があるものとして受け止められやすいと言えます。
「なぜ薬学部ではなく医学部で学びたいのか」を、医療への携わり方を深く考えたうえで自分なりの動機を述べることができれば、人間性が磨かれている印象を強く与えることが可能です。
③医学部編入後も、それまでの知識を活用できる
医学部の学士編入は、入学はもちろん、入学後の学習に苦労することが多いのも特徴です。
日本における最難関である医学部において、1年間のビハインドを負って入学するのですから、それも当然と言えます。
そのため、せっかく医学部に学士編入をしたにも関わらず、留年してしまったり、国家試験に不合格になってしまったりしてしまうケースは少なくありません。
一方で、薬学部から医学部への学士編入の場合、それまで薬学部で得た知識を活用することが可能です。
例えば、①でご紹介した生命科学や、薬理学(薬理)の分野は、薬学部・医学部ともに1・2年次に学ぶことが一般的なため、他学部からの編入者よりも、1年間のビハインドを感じにくく、授業の内容についていきやすいというメリットがあります。
薬学部から医学部へ! 学士編入のポイント
では実際に、薬学部から医学部への編入を目指すにあたって、どのような点に留意するべきなのか、以下ではポイントを3点ご紹介します。
①「生命科学」を得点源に
繰り返しになりますが、医学部の学士編入において、学科試験の肝となるのが「生命科学」です。
薬学部からの学士編入志望者だからこそ、他学部からの編入志望者と差が付けられる一方で、同じく薬学部からの学士編入志望者とは、高いレベルで争うこととなる科目となります。
そのため、確実に高得点を獲得するために、薬学部の授業や教材も活用しながら、万全な準備を行う必要があります。
②面接・小論文対策を十分に行う
学士編入は、大学受験における一般入試よりもさらに面接や小論文を重視する傾向にあります。
そのため、1次試験対策と同様に、面接や小論文対策を十分に行う必要があります。
特に、小論文では、文章の関係性・論の組み立てはもちろんのこと、医学領域や社会問題といった知識や、自分の意見を納得感高く相手に伝える力が求められます。
また、面接では、あらかじめ「なぜ医学部を志望するのか」「なぜ学士編入をする必要があったか」といった部分を、自分なりの言葉でスムーズに表現できるように何度も練習する必要があります。
ただし、面接も小論文も、自分や近親者だけで改善点を見出すのが難しいため、医学部受験や医学部学士編入の知識に長けたプロフェッショナルに指導を受けることをおすすめします。
③思い立ったらすぐに行動
「やっぱり医学部を目指したい」と思った場合には、すぐに行動に移しましょう。
医学部学士編入は、各大学で5名から10名程度の募集の狭き門です。
また、編入時期も決まっているため、それぞれの志望者に与えられた時間は多くありません。
そのため、医学部の学士編入を目指すと決めたのであれば、すぐにでも行動を起こす必要があります。
大学での学習は医学部編入や編入後に役立つ内容に絞ったうえで、志望する大学の編入時試験科目の対策に時間を充てましょう。
どうしても薬学部への通学と並行したい場合には、なるべく効率よく学習ができるよう、医学部編入の対策を行っている予備校やスクールなどを活用することも検討しましょう。
「再受験」も一つの選択肢
一方で、大学や年度によっては、医学部への学士編入募集を行わない場合があります。
そのため、志望する大学が学士編入の募集を行わない場合、薬学部からの編入のアドバンテージを活かすことができません。
その場合、一般の受験生と同じ入学試験を受験し直す「再受験」も選択肢として挙げられます。
薬学部の知識を入試に活かすことはできませんが、医学部で1年次からしっかり学べること、また入学後に薬学部で得た知見を活かせることは、決してマイナスにはなりません。
薬学部から医学部合格を目指すなら京都医塾
ここまでの解説で、薬学部から医学部への編入を目指すことは不可能ではなく、むしろ有利に働くポイントが多いことをお分かりいただけたかと思います。
一方で、学士編入は狭き門であることに変わりはなく、十分な対策を効率的に行うことが重要であることも、お伝えさせていただきました。
「医学部への学士編入を志しているけれど、何から始めていいかわからない」
「薬学部の勉強と両立しながら、医学部の学士編入を目指したい」
など、現状の課題をどう解決していったらいいか、お悩みの方も多いかと思います。
そこで、医学部受験のプロフェッショナルが運営する「京都医塾」についてご紹介します。
京都医塾には、医学部学士編入を目指す方のお悩みを解決し、合格へ導く学習メソッドが存在します。
以下では、京都医塾の合格のポイントをご紹介します。
医学部学士編入にも対応可能! 医学部小論文&面接対策
京都医塾は、医学部受験に関するあらゆる知識を持つプロフェッショナル集団によって運営される、“医学部専門予備校”です。
一般入試はもちろん、学士編入や再受験を検討する方もこれまでに多く通塾いただいており、多くの方を医学部合格へと導いてきました。
記事の中ほどでお伝えした通り、医学部の学士編入では面接と小論文が大きな比重を占めています。
一方で、どちらも客観的な評価を数値化するため、自分だけでは対策が難しい、という難点があります。
京都医塾では、医学部小論文の専門家による添削指導、模擬面接の実施・フィードバックを行っています。
本番を想定したリアルな環境で実践的な対策を繰り返すことで、入試本番で自分を余すことなくアピールすることができます。
医学部合格のための徹底的な分析・プランニングで1人1人のカリキュラムを作成
京都医塾は、ただ授業を受ける、自習をする、といった予備校ではありません。
入塾時の学力から、目標とする大学までのギャップを把握したうえで、「どうやったら合格できるか」を徹底的に分析します。
学力だけでなく、生徒一人ひとりの性格や得意科目、苦手科目、適した学習方法までヒアリングを行います。
そのうえで、合格に必要な学習をプランニングし、To doとして可視化します。
「いつまでに」「何を」「どれぐらい」勉強するべきか、が明確になるため、高いモチベーションを維持しながら学習に取り組むことが可能です。
もしも計画通りに進まない場合には、リカバリー方法の提案や、プランニングの見直しを行い、医学部合格というゴールにたどり着くための道筋を示します。
医学部入試・学士編入の情報をいち早く知れる
昨今の教育改革により、大学入試および学士編入における選抜方法や評価基準は年々変化をしています。
医学部に限りませんが、入試では正しい情報をいち早く入手し、対応することで他の人よりも有利に戦うことができます。
京都医塾では、医学部入試や医学部学士編入に関する最新情報を随時収集しています。
また、収集した情報から入試傾向を分析し、入試対策として講じるべき事項はすぐに授業や進路指導に導入します。
他予備校と比較して、圧倒的な速さと情報量で、医学部合格を確実なものとするべく、万全の対策を行います。
まとめ
薬学部から医学部への学士編入・再受験は、他の学問領域よりもはるかに有利である一方で、有利な立場を活かしきるためにも、最良の環境で学び、準備することが重要であることをお伝えしてきました。
特に小論文や面接といった、客観的な内容については、プロの指導を受けることをおすすめします。
また、医学部小論文や面接に強い京都医塾について、より詳しく知りたいという方もいらっしゃると思います。
京都医塾は、その名の通り京都にありますので、詳細な授業内容・指導方針などのご説明は、京都にて行われる「一泊二日医学部合格診断」にて実施しております。
「一泊二日医学部合格診断」は、京都医塾が滞在費・交通費を負担いたしまして、ご入塾を検討されている方を京都にご招待させていただき、実施する説明会です。
予備校選びは、ある意味で人生を左右する決断の1つだと考えています。
そのため、京都医塾の強みや指導方針をしっかりとお伝えさせていただいたうえで、ご検討いただきたいと考えています。
「一泊二日医学部合格診断」では、入塾説明や実際の授業体験、現状分析のための学力診断テストなど、さまざまなプログラムをご用意しております。
医学部受験や学士編入をご検討の方にとって充実した会ですので、京都医塾に少しでもご興味を持っていただいた方は、ぜひお申込みください。