群馬大学医学部医学科は、国公立大学の医学部としては非常に珍しい「二次試験に独立した英語の筆記試験がない」配点構造を採用しています。
二次試験は「数学・理科・小論文・面接」で構成されており、英語が得意な受験生にとっても苦手な受験生にとっても、戦略的なアプローチが合否を分ける大学です。
共通テストと二次試験の配点はほぼ半々で、共通テストの逃げ切りも二次での大逆転もしにくいバランス型の入試です。
さらに、学校推薦型選抜が現役生などに限定されているため、再受験生が狙える枠は「一般選抜(前期日程)」または「2年次編入学」の2つとなります。
この記事では、英語を課さない独自の選抜構造をはじめ、偏差値・倍率などの難易度データ、科目別の具体的対策、学費や修学資金制度に至るまで、再受験に必要な情報を包括的に解説します。
目次
群馬大学医学科の特徴と再受験者に関わる入試制度
群馬大学医学部医学科は、前橋市の昭和キャンパスに医学部と附属病院を置く国立大学の医学部です。
まず、再受験者が把握しておくべき基本的な入試の仕組みから見ていきましょう。
英語を課さない二次試験という選抜の特徴
一般選抜前期日程における最大の特色は、二次試験に英語の筆記テストが存在しない点です。
二次試験で課されるのは、数学150点・理科150点・小論文150点の計450点と、点数化されない面接です。
多くの国公立大学医学部が二次試験で英語を重視するなか、この配点は極めて特異と言えます。
ただし、英語力が完全に不要というわけではありません。
英語の学力は共通テストで厳しく問われるほか、小論文の募集要項には「国語および英語の能力を問うことがある」と明記されており、出題内容によっては英語課題文の読解が求められる場合もあります。
また、理科は「物理・化学」の2指定で、生物を選択できない点にも注意が必要です。
これまで英語を得点源としてきた社会人や他学部出身者にとっては、「二次で英語の逃げ切りを図る」という従来通りの戦略が通用しない配点であることを理解しておかなければなりません。
一般枠・地域医療枠の募集人員と年齢の扱い
医学科の入学定員110名のうち、一般選抜前期日程には一般枠65名・地域医療枠8名が割り当てられています。
地域医療枠は卒業後に群馬県内の指定医療機関で勤務する意思のある方を対象とした区分ですが、出願資格自体は高校卒業(見込み)同等以上という標準的な要件のみで、年齢や卒業年度による制限は設けられていません。
大学卒業後の再受験や、社会人経験を経たチャレンジであっても、制度上で不利に扱われる規定はありません。
一方で高い評定平均も必要となるため、多浪生や社会人再受験生の選択肢からは外れます。
総合型選抜や社会人選抜も用意されていないため、再受験生の現実的な選択肢は「一般選抜前期日程」か「2年次編入学」のどちらかとなります。
群馬大学の入試制度と再受験者の選択戦略

共通テストと二次試験が均等に近い構造は、再受験生の学習計画に直接影響します。
具体的な配点内訳と、選択可能な出願ルートを確認します。
共通テストと二次の配点バランス
群馬大学医学部医学科の前期日程は、共通テスト475点、二次試験450点の合計925点で評価されます。
二次試験の配点比率は約49%で、共通テストとほぼ半々の絶妙な比率に設定されています。
共通テストは6教科8科目に傾斜配点をかけた475点満点で、英語はリーディングとリスニングを4対1の比率で扱います。
二次試験は数学・理科・小論文の450点です。
この配点の意味するのは「共通テストの失敗を二次で巻き返すのは困難であり、かといって共通テストの貯金だけで逃げ切ることもできない」という点です。
片方だけの対策に偏ることなく、両方をバランスよく伸ばす学習運用が合否を左右します。
再受験者は、限られた時間の中でこの二つを並行して積み上げる計画が求められます。
| 区分 | 教科・科目 | 配点 |
| 共通テスト | 国語 | 100点 |
| 共通テスト | 地歴・公民(1科目) | 50点 |
| 共通テスト | 数学(2科目) | 100点 |
| 共通テスト | 理科(2科目) | 100点 |
| 共通テスト | 外国語(英語) | 100点 |
| 共通テスト | 情報I | 25点 |
| 二次試験 | 数学 | 150点 |
| 二次試験 | 理科(物理・化学) | 150点 |
| 二次試験 | 小論文 | 150点 |
| 二次試験 | 面接 | 点数化なし |
| 合計 | — | 925点 |
出典:群馬大学 2026年度一般選抜学生募集要項(配点・PDF)
再受験者の出願経路と2年次編入学
前期日程以外のルートとして注目されるのが「2年次編入学(募集15名)」です。
大学を卒業した方だけでなく、大学に2年以上在学して62単位以上を修得した方にも出願資格があります。
出願にはTOEFL iBTのスコア提出が求められ、試験は「自然科学の総合問題」「小論文」「面接」で行われます。
一般選抜とは異なる専門対策が必要となるため、自身のバックグラウンドに合わせて最適なルートを選択するとよいでしょう。
なお、地域医療枠は群馬県の修学資金を受け、将来県内で一定期間勤務することを条件とした区分です。
出願資格は県内高校出身者に限らず、本人や家族の在住要件を満たしていれば対象となるため、キャリアプランを踏まえて一般枠との併願・選択を検討してください。
偏差値・倍率から見る群馬大学医学科の難易度
合格ラインの目安となる偏差値・共通テストボーダーおよび最新の倍率動向について解説します。
二次偏差値と共通テストのボーダー
大手予備校の公表データによると、前期日程の難易度の目安はボーダー偏差値62.5、共通テストのボーダー得点率81%とされています。
一般枠・地域医療枠とも同じ水準です。
国公立医学部の中では標準的な数値に見えますが、二次試験で英語を使わず「数学・理科・小論文」で勝負する特性上、偏差値の数字以上に実力の偏りが合否に響きます。
共通テストで81%以上の得点を手堅くキープしつつ、二次筆記でいかに加点できるかが勝負の分かれ目です。
倍率と第1段階選抜の仕組み
群馬大学医学科(一般枠)の志願倍率は、年度ごとの波(いわゆる隔年現象)が非常に激しいのが特徴です。
2025年度は5.2倍の高倍率となり第1段階選抜(足切り)が実施されましたが、その敬遠返しが起きた2026年度は2.3倍まで落ち着き、足切りも実施されませんでした。
このように単年の倍率に振り回されるのは危険です。
どのような倍率であっても揺らがない確実な基礎学力を磨いておくことが、一番の足切り対策になります。
群馬大学医学科の小論文を含む科目別対策

二次試験で差がつきやすい小論文と、合否を握る面接の対策ポイントです。
小論文と面接の対策
群馬大学の二次試験において、小論文は150点と数学・理科と同等の配点を与えられている重要科目です。
単なる感想文ではなく、医療分野に関わる深い理解力・論理的思考力・表現力が総合的に試されます。
英文課題が出題される可能性も念頭に置き、過去問演習を通して時間内に論旨を明確に書き切る訓練が欠かせません。
面接は集団面接形式で行われ、点数化はされません。
しかし募集要項には「個別学力検査や面接・小論文のいずれかに著しい不振がある場合は、総合点が高くても不合格とする」という要件が明記されています。
また、志願者全員に提出が義務付けられている履歴書の内容も注視されます。
これまでの経歴や社会人での経験、なぜ今医師を目指すのかという志望動機について、出願書類から面接本番までブレのない一貫したストーリーを用意しておくことが極めて重要です。
群馬大学医学科の学費と再受験後の生活設計
合格後の6年間に必要な費用と、利用可能な資金サポート制度です。
6年間の学費と前橋での生活設計
国立大学のため、学費は国が定める標準額に準拠しています。
入学料282,000円、年額535,800円の授業料で、6年間の総額は約3,496,800円です。
私立大学の医学部が6年間で2,000万円台から4,000万円台に上ることを思えば、学費の負担は大幅に抑えられます。
さらに資金面での支援として、地域医療枠等を対象とした「群馬県緊急医師確保修学資金」制度があります。
月額10万円(所得要件によっては月額15万円)が貸与され、卒業後に県内の指定医療機関で10年間勤務するなどの条件を満たせば返還が免除されます。
キャンパスのある前橋市昭和町周辺は物価や賃貸相場も比較的落ち着いており、再受験生が学業に専念しやすい生活環境が整っています。
| 項目 | 金額 |
| 入学料 | 282,000円 |
| 授業料(年額) | 535,800円 |
| 6年間の学費総額(概算) | 約3,496,800円 |
※国立大学の標準額に基づく概算です。教科書代や実習費などの諸経費は別途必要になります。(出典:群馬大学 医学部医学科 学費)
本気で医学部合格を目指すなら医学部専門予備校 京都医塾
群馬大学医学部の再受験を成功させるには、共通テストと二次試験のバランスの取れた学習計画と、配点の大きい小論文・面接対策を徹底することが不可欠です。
医学部専門予備校 京都医塾では、再受験生ならではの課題に寄り添った手厚い指導体制を用意しています。
教科別レベル編成で無駄のない学習運用
再受験生にありがちなのが「知っている基礎に時間を取られる」「難易度が高すぎて消化不良を起こす」といった学習ミスマッチです。
医学部専門予備校 京都医塾では、科目ごとに現状の学力に合わせた最適なレベルで授業を編成します。
得意な科目は応用力を伸ばし、ブランクのある科目は基礎から着実に引き上げることで、最短ルートで共通テストと二次試験の合格ラインへと到達させます。
一人ひとりの経歴に合わせた小論文・面接指導
150点の配点を占める小論文と、足切り条件にもなり得る面接・出願書類の対策は、独学では差がつきやすいポイントです。
特に再受験生の場合、過去のキャリアや他学部での学びをどう志望動機へ落とし込むかが合否を分けます。
京都医塾ではプロの講師陣がマンツーマンで自己分析と添削を行い、面接官を納得させる説得力ある表現力を鍛え上げます。
週1回の面談で計画倒れ・迷いを即座に解消
共テ対策と二次対策を並行する長丁場の受験生活では、計画通りの実行力が試されます。
京都医塾では毎週の個別面談で学習進捗と理解度をチェック。
計画のズレや悩みをその場で補正・解決するため、直前期まで迷うことなく学習だけに集中できる環境が整っています。
まとめ

群馬大学医学部医学科の再受験は、「二次試験に英語がない」という独特の配点バランスを正しく分析し、共通テスト・数学・理科・小論文・面接の総合力を隙なく磨き上げることが鍵となります。
医学部専門予備校 京都医塾では、現状の実力を詳細に把握できる「1泊2日医学部合格診断ツアー」を実施しています。
本格的な1対1授業とアチーブメントテストを通じ、専任講師チームによる詳細な分析レポートをお渡しします。
交通費・宿泊費はともに無料で、生徒様1名と保護者様2名分を京都医塾が負担いたします。
ぜひご参加ください。

