「気になる大学があるけどレベルが足りなさそう」と心配になり、「どのくらいの点数を取れればギリギリ合格できるのか」と気になる受験生も多いでしょう。
そこで今回の記事では、私立大学医学部の合格最低点の一覧と傾向から活用方法とポイントまで詳しく解説します。
記事を読むと合格最低点の位置付けと医学部受験に役立てるポイントがわかります。
目次
私立大学医学部の合格最低点一覧

まずは、私立大学医学部(前期試験)入試における最新年度の合格最低点について、偏差値が高い順に見てみましょう。
大学名 | 合格最低点 | 満点(点) | 合格最低点の割合(%) |
慶應義塾大学 | 319.0 | 500 | 63.8% |
順天堂大学 | 338.0 | 500 | 67.6% |
関西医科大学 | 269.0 | 400 | 67.3% |
日本医科大学 | 非公表 | 1000 | – |
東京慈恵会医科大学 | 235.0 | 480 | 49.0% |
自治医科大学 | 非公表 | 100 | – |
昭和医科大学 | 240.0 | 400 | 60.0% |
東邦大学 | 284.0 | 400 | 71.0% |
大阪医科薬科大学 | 267.0 | 400 | 66.8% |
東京医科大学 | 326.0 | 500 | 65.2% |
産業医科大学 | 636.0 | 950 | 66.9% |
国際医療福祉大学 | 非公表 | 600 | – |
藤田医科大学 | 334.0 | 600 | 55.7% |
日本大学 | 344.9 | 550 | 62.7% |
東北医科薬科大学 | 非公表 | 400 | – |
東海大学 | 非公表 | 300 | – |
近畿大学 | 250.0 | 400 | 62.5% |
杏林大学 | 非公表 | 350 | – |
帝京大学 | 217.0 | 300 | 72.3% |
岩手医科大学 | 219.0 | 350 | 62.6% |
愛知医科大学 | 288.0 | 500 | 57.6% |
聖マリアンナ医科大学 | 非公表 | 500 | – |
久留米大学 | 323.0 | 500 | 64.6% |
獨協医科大学 | 非公表 | 400 | – |
埼玉医科大学 | 229.0 | 400 | 57.3% |
兵庫医科大学 | 397.0 | 630 | 63.0% |
福岡大学 | 269.0 | 400 | 67.3% |
北里大学 | 非公表 | 500 | – |
金沢医科大学 | 218.0 | 350 | 62.3% |
川崎医科大学 | 258.5 | 350 | 73.9% |
東京女子医科大学 | 211.0 | 400 | 52.8% |
※旺文社パスナビ・各大学公式サイトの公開データを基に作成
私立大学医学部の合格最低点の傾向と分析
次に、前述の表を基に各大学の合格最低点の傾向について解説します。
私立大学医学部の合格最低点の傾向
一般的に、私立大学の医学部受験では「偏差値が高いほど合格最低点も高い傾向がある」といわれています。
しかし実際に見てみると偏差値の高低によって顕著な差があるわけではなく、総得点に対する最低合格点での得点率は60%台後半が中心です。
また60%台が中心であるものの、なかには埼玉医科大学や東京女子医科大学のように得点率が50%台でも合格している大学が見られます。
しかし、合格最低点は年ごとに変動があるものであること、非公表の大学も多いこと、大学間での集計基準の違いなどの理由から単純に比較するのは難しい部分もあります。
医学部の合格最低点が変動する要因
医学部の合格最低点が年度ごとに大きく変動する主な要因としては、以下のようなものが考えられます。
- 試験問題の出題傾向や難易度の変化
- 受験生全体の学力レベル
- 入試日程による受験者層や受験者数(倍率)の変動
- 得点調整や配点の変更
- 大学の偏差値の変動
特に入試日程が他大学と重なる場合、受験生が分散し志願者数が減るため合格最低点が下がる傾向が見られます。
例えば2024年度は昭和大学・東海大学1日目・福岡大学の3校と一次試験が重なった結果、埼玉医科大学の合格最低点が前年・前々年より20点近く下がっています。
私立大学医学部の受験における合格最低点について知っておくべきこと

医学部に限らず、受験においては勘違いで失敗することのないように合格最低点についてもしっかり理解しておく必要があります。
ここでは、合格最低点の定義や活用のポイントについて解説します。
ボーダー得点率と合格最低点は異なる
医学部受験において「合格最低点」と「ボーダー得点率」は混同されがちですが、明確な違いがあります。
合格最低点は実際に合格した受験生のうち最も低い得点(または総得点に対する割合)を指すため、下回っていれば原則不合格です。
一方ボーダー得点率は、模試や入試情報サイトにおいて過去のデータや試験難易度を分析した結果「合格可能性50%」と推定する目安値であるため、下回っても合格する可能性は十分考えられます。
受験生は、合格最低点を「絶対に超えるべき現実的な目標」、ボーダー得点率を「志望校選択の参考指標」と位置付けておくとよいでしょう。
合格最低点が低い=入りやすい大学ではない
合格最低点の低さと、合格しやすさは直結しない点にも注意が必要です。
合格最低点が低い場合、単に出題された問題が難しかった、または出題傾向が変わり受験者の多くが対策できていなかったなどの理由から全体の得点が伸びにくかっただけというケースも多く見られます。
そのため、合格最低点の数字だけで合格難易度を判断するのは危険です。
合格最低点は、偏差値や過去問の内容も踏まえた上で合格可能性の判断に使う必要があります。
合格最低点を超えても合格するとは限らない
「最近の合格最低点を超えていればなんとか合格できるだろう」と思っていると危険です。
実際の合否判定の際には科目ごとの難易度の違いによって得点調整が行われる場合もあり、単純な得点だけで判断できない場合があります。
ほかにも、面接や小論文など点数が公表されない評価項目で合否が分かれるケースも十分に考えられます。
前述したように合格最低点はさまざまな要因により年度ごとに変動する可能性があるため、合格最低点は目安として参考にする程度で考えておくとよいでしょう。
合格最低点を使って志望校と目標点数を設定する
合格最低点はあてにしすぎると危険ですが、うまく活用して志望校選びや目標点数の設定に役立てましょう。
合格最低点ギリギリの点数だと、年度ごとの違いや試験当日のコンディションなどによる変動要素に対応できなくなってしまう可能性があります。
そのため、まずは過去3年分の平均を参考に、合格最低点に10%程度上乗せした点数を目標に設定するのがおすすめです。
目標設定を基に、受験までの期間も考慮して合格を狙える志望校を最終的に選ぶことが大切です。
志望する医学部の合格最低点に足りないときの対策

志望校の合格最低点を見た結果、「過去問を解いても全然点数が足りない、志望校を変えるべきだろうか」と悩んでいる受験生もいるかもしれません。
志望校を変える判断をする前に、まず行ってみるべき対策について解説します。
現状との差を把握し、科目ごとの戦略を立てる
まずは過去問の自己採点結果と合格最低点を比較して現状との差を細かく可視化しましょう。
どの科目や単元で点数が不足しているのかを分析し、苦手分野や出題傾向を洗い出した上で、合格最低点を超えるために「各科目で最低限取るべき点数(目標下限得点)」を設定します。
すべての科目で高得点が取れれば理想ですが、現実的には「得意科目でしっかり得点を稼ぎ、不得意科目は必要な得点を確保する」という考えで戦略を立てたほうが効率的に合格に近付けます。
大学ごとに出題傾向や配点、難易度が異なるため、自分の得意科目・苦手科目との相性も考慮した上で「どの部分(科目や分野)に重点を置いて目標の点数を取るか」という戦略立案に活かしましょう。
過去問演習を活用して得点不足の原因を見極める
同じ「合格最低点が取れない」でも、原因によって対策も異なります。
まずは点数不足の原因を特定するために、制限時間をやや長めに設定して過去問を解いてみましょう。
その結果、合格最低点を超えられない場合は知識・理解不足が原因と考えられるため、教科書や基本問題集に戻って徹底的に復習すると点数アップにつながります。
逆に時間さえあれば最低点を超えられる場合には、時間配分や解答順序に課題がある可能性が高いでしょう。
その場合は大問ごとに時間を割り振り、どの問題に重点を置くかを決めた上で過去問や模試を繰り返し最適な解き方を身に付ける作戦が有効です。
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学習の進み具合や定着度をこまめにチェックすることで、無理なくステップアップできるのも魅力のひとつです。
目標までの道のりが遠く感じる方にとっても、着実にゴールに向かえる設計となっています。
まとめ

私立大学医学部の合格最低点は、多くの大学で総得点の60%台後半が基準となっていますが、出題傾向や年度によって大きく変動するケースも少なくありません。
そのため、過去の合格最低点を参考にしつつも、点数だけで難易度を決めつけるのは避け、戦略的な学習と正確な情報に基づいた判断が重要になります。
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