臨床医としてのキャリアだけが医師の道ではありません。
国の医療政策を支える「医系技官」という選択肢もあります。
この記事では、医系技官とは何か、なるまでの流れ、具体的な仕事内容、求められる資質、将来のキャリアまでわかりやすく解説します。
国全体の健康を支える仕事に関心のある方はぜひ最後までご確認ください。
目次
医系技官とは?

医系技官とは、医師免許を活かしながら、患者一人ひとりではなく「社会全体の健康」に貢献する立場で働く専門家です。
ここでは、医系技官の基本的な役割や臨床医との違い、活躍の場について紹介します。
定義と臨床医との違い
医系技官は医師(または歯科医師)免許を所有し、厚生労働省や地方自治体など行政組織の中で保健医療政策を立案・実行する専門職です。
臨床医が、個別の患者に直接医療行為を提供するのに対し、医系技官は国民全体や医療システムを対象に制度を設計・改善します。
例えば、診療報酬改定や感染症法の改正など、法律や予算を動かすスケールの大きさが特徴です。
臨床の経験値を政策という形で社会に還元するため、視野の広さと科学的根拠をわかりやすく政策に反映させる力が求められます。
仕事内容と活躍の場
医系技官の主な仕事は、現場調査、政策立案、実行、評価というサイクルを回すことです。
国内では厚労省本省のほか地方厚生局・自治体への出向、海外ではWHOなど国際機関で活躍する例も珍しくありません。
プロジェクトは2年程度でローテーションすることが多く、多職種チームを率いて合意形成を図る力が磨かれます。
長期的には医系技官のネットワークを生かし、国立研究機構へ転じるケースもあります。
医系技官になるには?流れを解説

医系技官として働くには、医学部卒業だけでは不十分です。
一定の臨床経験と公的な採用試験を経る必要があります。
ここでは、医系技官になるための具体的なステップと応募資格、選考フローについて詳しく説明します。
医系技官になるまでの5ステップ
医系技官になるまでには、以下の5ステップが一般的です。
- ステップ1 医学部入学・卒業(6年)
- ステップ2 医師国家試験合格
- ステップ3 初期臨床研修(2年)
- ステップ4 専門科での臨床経験(数年)
- ステップ5 厚生労働省の医系技官採用試験にエントリー
上記のように、医学部入学から最短でもおよそ8~9年かかります。
応募資格は医師免許+臨床経験2年以上(係長級)または6年以上(課長補佐級)です。
合格後は4月1日付けで厚労省本省に任官し、公務員としての研修を経て各局へ配属されます。
応募資格と選考フロー
医師免許取得後の経験年数は、研究機関や企業での医務経験も通算対象。
書類では臨床で得た課題意識と政策提案の適性をアピールすることが重要です。
一次のグループ討議では保健医療政策の最新トピックがテーマになりやすいため、日頃から厚労省の審議会資料や統計を読み込み、自分の意見を根拠データとともに述べる練習が欠かせません。
医系技官の給料・待遇と働き方
医系技官の給与体系は「行政職俸給表」が適用され、キャリア官僚と同格です。
モデルケースとして、臨床経験2年の係長級で年収約560万円(月36万円)、経験6年の課長補佐級で年収約640万円(月40万円)が提示されています。
これに医師手当や本府省業務調整手当、地域手当などが上乗せされ、残業・住居・扶養手当は別途支給。
賞与は年2回(計4.4ヵ月相当)で、公務員宿舎や在宅勤務制度も利用可能です。
医系技官に求められる力と向いている人

必要なのは医学的知識に加え、統計リテラシーやエビデンスを政策として使える形に言い換える力、医療現場と行政の両方の文化を橋渡しできるコミュニケーション能力です。
粘り強く合意形成を図る姿勢、多職種と協働する柔軟性、「社会全体の健康を底上げしたい」というマインドが不可欠です。
逆に「自分の裁量で即決できる現場が好き」「収入を重視して自由診療に取り組みたい」といったタイプはミスマッチになりやすいでしょう。
医系技官のキャリアと将来性
医系技官のキャリアは以下のように段階的に広がります。
- 主査
- 補佐
- 室長・企画官
- 課長級
- 審議官級
- 局長・部長級
- 医務技監
途中でWHO本部やJICA海外事務所、自治体保健福祉部への出向が挟まれ、政策立案力とマネジメント力を磨けるのが特徴です。
退官後は大学教授や医療系スタートアップの経営、国際機関常勤職員へ転身する例も多く、臨床経験と行政経験を兼ね備えた人材として市場価値は大きいと言えます。
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まとめ

医系技官は、臨床で得た経験や視点を社会全体の健康政策へと昇華できる稀有なキャリアです。
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