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2022年度杏林大学医学部の英語過去問対策・分析

2022年度杏林大学医学部の英語過去問対策・分析

京都医塾英語科です。

このページでは「杏林大学医学部の英語」についての過去問分析コメントを紹介します。

・“医学部受験に興味がある”という方
・“杏林大学医学部”の受験を考えている方
・“杏林大学医学部の英語がどのような問題か知りたい”という方
におススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。

概要

【形式・制限時間・配点】2022年度(最新の問題より) 

形式: マークシート
制限時間:60分
配点: 100点

出題の傾向と特徴

形式に加え、大問数も固定されてきた2017年度以降の5年分についての傾向をまとめます。

【毎年恒例の出題形式】

①文法・語法問題
②語句整序
③文整序
④長文問題

【制限時間に対する問題量】

制限時間ギリギリになる受験生が多いでしょう。特に②の語句整序と③の文整序で時間を使いすぎてしまう可能性があり、その結果、長文問題に十分な時間が割けない恐れがあります。

2022年度(最新の過去問)の分析

ここまでは近年の傾向を見てきましたが、ここではさらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。

【第1問】(難易度:やや平易~標準) 

4択の文法・語法問題です。ごくわずかに発展的な知識を問う問題がありますが、それ以外については、基礎的な語彙・語法の知識を駆使して、解かなければならない問題です。また、問題文の意味の推測が容易であることと、他の選択肢では明らかに意味が通らないなど、解き方が明解であることを考慮すると、この大問では高得点を狙う必要があります。
≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…10問中8問以上正解
他教科を得点源にしたい受験生…10問中6問以上正解

【第2問】(難易度:やや平易~標準) 

語句整序問題です。定型的な表現を知っていれば、難なく解ける問題もありますが、たとえ知らなくても、of+形容詞+抽象名詞の形、do without「~なしで済ます」という熟語の知識などを駆使しながら、文構造を組み立てることで、正解にたどり着ける問題が大半です。間接疑問文が2題、関係代名詞がらみの問題が2題出題されていますから、複文の文構造を品詞と要素の知識に基づいて理解していることが求められています。whatを疑問形容詞として、かつmakeを名詞として用いるI wonder what make it will be.という英文を作るⅡ-Dは難しいでしょう。この問題以外は、英語が得意な受験生は確実に得点したいです。
≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…5問中4問正解
他教科を得点源にしたい受験生…5問中3問正解

【第3問】(難易度:標準) 

文整序問題です。接続詞、副詞、代名詞や指示語、冠詞など、文と文との関係を表す語に注目しながら、英文の論理展開を考える力が求められる問題です。設問によっては、選択肢一つひとつを見ると、それなりに長い英文も含まれるものがあります。それらを読んで理解し、かつ論理展開を考える作業は少し時間を取られるかもしれません。このような問題形式に苦手意識のある受験生は、解けそうな問題に目星をつけてそれを確実に正解し、時間を食いそうな問題には見切りをつけて時間を節約するのも一つの手でしょう。ちなみにⅢ-Cの語り手は、2019年東京大学の読解問題で出題された、The New York Times紙のインタビュー記事で特集された人物と同じです。
≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…5問中4問正解
他教科を得点源にしたい受験生…5問中3問正解

【第4問】(難易度:やや平易~標準) 

二つの長文問題です。一つ目は、「新しい概念や発明を理解するのは難しい」という内容について書かれた長文です。英文自体が短く、設問も難しくありませんので、英語を得点源にしたい受験生は是非満点を狙うべきです。二つ目は、「男性医師と女性医師との患者の治療結果の違い」について書かれた長文です。設問(コ)は本文全体から判断しなくてはならないため、確実に正解するためには本文との照合に時間がかかるかもしれません。それ以外の問題はいずれもやや平易~標準レベルの問題ですから、英語を得点源にしたい受験生は、こちらの長文問題も満点を目指すべきです。
≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…10問中9問正解
他教科を得点源にしたい受験生…10問中7問正解

【総評】

杏林大学医学部の英語については、「難しくないが、時間制限が厳しい。」とまとめることが出来ます。したがって、英文を正確に早く読み、素早く問題を処理出来る受験生は有利であると言えます。また、自分が時間をかけるべき問題とそうでない問題の判断を正確に出来る受験生もまた有利であると言えます。

まとめ

というわけで、今回は杏林大学医学部の英語についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!

京都医塾ではご相談・体験授業を随時募集しています。下記リンクからお気軽にお問い合わせください。

投稿者:野口 剛

  • 役職
    英語科主任/英語科講師
  • 講師歴・勤務歴
    9年
  • 出身大学
    京都大学教育学研究科
  • 特技・資格
    なし
  • 趣味
    読書
  • 出身地
    愛媛県
  • お勧めの本
    最高の任務

受験生への一言
ぜひ、京都医塾へお越しください。