ホーム » 京都医塾公式ブログ » 医学部入試問題分析 » 2022年度川崎医科大学医学部の英語過去問対策・分析

京都医塾公式ブログ

2022年度川崎医科大学医学部の英語過去問対策・分析

2022年度川崎医科大学医学部の英語過去問対策・分析


京都医塾英語科です。

このページでは「川崎医科大学の英語」についての過去問分析コメントを紹介します。
・“医学部受験に興味がある”という方
・“川崎医科大学”の受験を考えている方
・“川崎医科大学の英語がどのような問題か知りたい”という方
におススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。

概要

【形式・制限時間・配点】2021年度(最新の問題より) 
形式: マークシート
制限時間:80分
配点: 100点

出題の傾向と特徴

形式に加え、大問数も固定されてきた2021年度以降の2年分についての傾向をまとめます。

【毎年恒例の出題形式】

①文法・語法問題

②長文読解(2題)

【制限時間に対する問題量】

決して分量が多いわけではないですが、「けっこうギリギリだった」と感じる受験生も多いのではないでしょうか。

2022年度(最新の過去問)の分析

ここまでは近年の傾向を見てきましたが、ここではさらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。

【第1問】(難易度:易~標準) 予想配点18点

全18問のうち、標準的と言える問題が3分の2、残りが「ちょっと難しい」というレベルでしょうか。ですので、文法・語法の総合問題集をしっかり理解・暗記できていれば22点くらいは取れるはずです。

英語は苦手だ、という受験生でも何とか半分は得点できないと駄目でしょう。

≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…14点以上
他教科を得点源にしたい受験生…最低9点

【第2問】(難易度:標準) 予想配点52点

筆者は聞いたこともなかったのですが、Bill of Healthというハーバード大学のロースクールが運営するサイトから引用された、医学生のブログが題材のようです。問題とは一切関係ありませんが、非常に感動的な内容で素敵な文章だなと感じました。

そんな感想はさておき、問題として解説していくと、まず冒頭の状況が非常に分かりにくく、最初は「よく分からない」という状態で読み進めることになると思います。理由は単純で、この設問がブログの一部を切り取っているので、一体筆者が誰で、どういう状況にいるのかがとても分かりにくいためです。ただ、いつも言っていることですが、「長文の最初が分かりにくい」というのは当たり前のことなので落ち着いて読み進めていくと徐々にシチュエーションが分かってくるはずです。

昨年度に比べると設問の難易度は上がっている印象です。13問中、4~5問は正解しにくいと思われる問題が含まれています(自信を持って選んだ答えが間違っていることもあり得そうです)。それ以外は選択肢が切りやすく、本文との対応箇所さえ見誤なければ得点できるはずです。

昨年度は英語が得意な人なら2問ミスくらいで済ませたいところでしたが、今年はそう簡単には解けないかもしれません。

≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…36点
他教科を得点源にしたい受験生…28点

【第3問】(難易度:標準~難) 予想配点30点

第1文に出てくるprocrastinate(又は名詞形のprocrastination)という語がすぐ分かるかどうかで大きく内容理解が変わります。procrastinationは英語の長文でときどき見かける内容ですので、たくさん長文問題を解いてきたことがある受験生の中には「知ってる!」と反応できた人もいたかもしれませんが、多くの受験生は知らない単語だと思われますので、知っていた人はそれだけで有利になった可能性が高いです。

もちろん知らない単語は推測するしかないのですが、この文ではあまりprocrastinateの具体例が出てこないので、正しく推測することが難しいと思われ、「キーワードがよく分からないまま読み進めなければならない」という非常に気持ちが悪い状態に耐えなければならないのが辛いところです。

設問そのものは選択肢を切りやすいものが多く、第2問よりは解きやすいのですが、上記の通り内容理解を明確にできないまま読まざるを得ないという点での難易度は高いかもしれません。

≪2022年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…21点

他教科を得点源にしたい受験生…15点

【総評】

上記の目標点を足すと、英語を得点源にしたい受験生で79点、英語が苦手な人で61点という結果になりました。1次合格の最低点が60%と公表されているので、英語で70点でも確保できれば有利になったと思われます。。

全体として言えることは、第1問で可能な限り点を確保することです。標準的な問題が多いので、英語が得意な人なら最低でも8割程度の点は取りたいところですし、逆に英語が苦手でも、ここで多くの生徒が正解できる問題で間違えるようだと厳しくなるでしょう。

長文に関しては、川崎医科大学は基本的に医療系のテーマ1つと、医療系以外のテーマを出題していますので、異文化、環境、言語、心理といった大学入試頻出テーマについても慣れておくといいでしょう。今回のように、「どこかで読んだことがあるテーマ」だとすごく有利に働く可能性がありますよ。

まとめ

というわけで、今回は川崎医科大学の英語についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!

京都医塾ではご相談・体験授業を随時募集しています。下記リンクからお気軽にお問い合わせください。

投稿者:吉田 恒

  • 役職
    英語科統括/英語科講師
  • 講師歴・勤務歴
    25年
  • 出身大学
    京都大学文学部
  • 特技・資格
    英検1級、TOEIC満点※3~4年前
  • 趣味
    読書・音楽を聴く・自転車(休眠中)など
  • 出身地
    京都府
  • お勧めの本
    貴志祐介か小川洋子の本を読んで下さい

受験生への一言
京都医塾には個性的で優秀な英語の先生が揃っています。英語が苦手な人、どうやっても英語の成績が上がらない人、英語の勉強法が分からない人、そんな皆さんに来て頂きたいです。