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【8月 化学編】医学部合格に向けた学習アドバイス【現役生向け】

【8月 化学編】医学部合格に向けた学習アドバイス【現役生向け】

 京都医塾化学科です。
 夏真っ盛りですね。連日気温の高い日が続いていますが、暑さに負けることなく学習が継続できているでしょうか?模試の出題範囲も増え、焦りも出てくる時期かと思いますが、そういった時期こそ、地に足をつけ、基本的な事柄をきちんと身に付けることが重要です。
 さて今月は、
・浸透圧の徹底解説
・8月の勉強のポイント・学習アドバイス
をお届けします!

浸透圧の徹底解説!

まとまった時間をとれるのはこの夏が最後!
今回は、多くの人が苦手とする浸透圧の分野について、徹底的に解説します!

①浸透圧の基本

 浸透圧と言えばファントホッフの式!といきたいところですが、その前に、みなさんは浸透圧について正しく理解できているでしょうか?どの分野でも言えることですが、化学の学習においては現象に対して正しく理解することが大事です。
 浸透圧とは「濃度差のある2つの溶液が半透膜で仕切られているとき、濃い方の溶液が、薄い方の溶液から『溶媒を吸い込もうとする力』です。」圧力という言葉に流されて押す力、と捉えてしまいがちですが、その逆であることをまずは意識しましょう。
 そして、この吸い込もうとする力を求めるのが先ほど書いたファントホッフの式です。この式に出てくるΠ[Pa]がどういった力であるのかをきちんと理解して、学習していきましょう。

②つまづきやすいポイント

 多くの受験生が苦手分野に挙げるこの分野ですが、一番のつまづきポイントは「溶液の液面差を圧力に変換する」ところでしょう。この問題自体も難しく感じると思いますが、これが解けないと後の問題にも響いてくる、ということも合わさって、この問いが難しいイメージを助長しているのでしょう。

③苦手を克服する鍵は「2段階で考える」こと! 

 さて、上記の変換ですが一足飛びには変換できません。以下の2段階で変換していく必要があります。

(1) 液柱の高さを水銀柱の高さに変換する。

 まずは、液面差を生じている液柱と同じ重さの水銀柱を考え、その水銀柱の高さを求めます。この段階を踏まずに変換しようとすると、計算式がただの数字の羅列になっていまい、身に付けることが難しくなります。

(2) 求めた水銀柱の高さを「760mmHg=1.0×105Pa」を使って、圧力[Pa]に変換する。

 (1)ができてしまえば、あとは「」の中の関係から比例式を立てるだけです。計算は大変なことが多いですが、ここまでくれば、もはや解けない問題ではありません。
 以上の「2段階で変換する」ということを意識して、ここが苦手と感じている人は学習に取り組んでみて下さい。

8月の勉強のポイント・学習アドバイス(8月にすること)

 8月は有機化学の基本知識の定着と基本問題の演習を進めていきましょう。有機化学は化合物の構造式と名称が多数登場し、暗記が大変と感じている人も多いと思います。名称についてはしっかりと覚えていかなければなりませんが、構造についてはアルコールやカルボン酸といったグループごとに、その性質と合わせて構造を学習し、まとめて定着させていくことで学習の効率を上げていきましょう。
 また、化合物の合成方法もよく聞かれるポイントです。これについては各物質がどのような反応でどういった化合物に変化するのかをフローチャートにまとめ、各物質同士の関係を把握し、全体像を理解しておくようにしましょう。

 京都医塾では、こうした学習のポイントを踏まえて、基本的な内容を一つずつ学習するための授業を展開しています。興味がある人は是非、体験授業に来てみて下さい。

京都医塾では現役生も随時募集しています。また、遠方の方にはオンライン授業も行っています。
下記リンクからお気軽にお問い合わせください。

投稿者:安達 康明

  • 役職
    化学科統括/化学科講師
  • 講師歴・勤務歴
    8年
  • 出身大学
    京都大学工学部
  • 特技・資格
    バレーボール
  • 趣味
    ゲーム、アニメ鑑賞
  • 出身地
    岡山県
  • お勧めの本
    ビーカーくんとそのなかまたちシリーズ

受験生への一言
なぜその思考が必要なのか、なぜこの解法なのかをキチンと理解できれば点数は必ずついてきます。その手助けをしていくことを最優先で考え、授業を進めています。合格のために出来るサポートは全力でやります。