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【7月 物理編】医学部合格に向けた学習アドバイス【現役生向け】

【7月 物理編】医学部合格に向けた学習アドバイス【現役生向け】

京都医塾物理科です。

 暑さもいよいよ本格的になってきて、夏らしい日が多く続きます。涼しい室内との出入りが多くなると体調も崩しやすくなるため、水分をしっかりとり、十分に気を付けて自己管理してください。

 さて、今月は、

・現役生の夏休みにおける勉強の目標

・7月の勉強のポイント・学習アドバイス

・もっと具体的な勉強の指針が聞きたい方へ

をお届けします!

現役生の夏休みにおける勉強の目標

 普段、学校や塾通いで忙しい高校生にとって、自分の自由に使える時間が大きく増える夏休みはとても貴重です。特に、高3生にとっては、この夏休みが受験本番までにまとまった学習時間が確保できる最後のチャンスとなります。そのため、この時間をどれだけ有効に使えるかが、秋以降の学力の伸びを大きく左右します。

 「もうすぐ夏休み、なんかしないといけない気がするけど、何したら良いか分からないなあ…とりあえず本屋さんに行って、良さげな問題集さがすかあ」

 よく見聞きする光景です。この時期、本屋さんの参考書コーナーにいけば、制服を着た高校生であふれかえっています。しかし、「勉強しなければ」という気持ちを持っていること自体は素晴らしいのですが、多くの場合、このように考える受験生はあまりうまくいきません。なぜならば、往々にして、目的を持たず、漫然と問題を解くことになってしまうからです。

 一般に、目的のない勉強は効率がよくありません。大人になり、趣味で勉強をしているというのであれば、自分の好きに進めればよいでしょう。しかし、受験に勝ち抜くため、限られた残り半年の期間で合格に足る実力をつけるとなると、効率を追求しなければなりません。また、すぐに問題演習に取り掛かろうとする態度も、よくありません。基本となる理論を理解していなければ、「ほとんど解けない→諦めて解説を我慢して読む→次も解けない→また解説を我慢して読む→…」の繰り返しとなり、不毛で実りのない時間を過ごしてしまいます(以前にも書いたことですので、4月の学習アドバイスもご参照ください)。

 つまり、目指すべき勉強はこの逆です。これまで通り、学校や塾で学習した内容の定着を目標として、基礎固めに徹してください。焦らずじっくりと、既習分野・単元の基礎固めと入試演習を進めていきましょう。力学にまだ不安があると感じるのであれば、目を背けずに、力学からきちんと復習しましょう。なお、独学での先取り学習は必要ありません(非効率です)。あれもこれもと手を出すのではなく、ここまでに学習した内容を完璧にするという学習態度で臨みましょう。

7月の勉強のポイント・学習アドバイス

 多くの学校ではこの7月までに熱力学、波動までを終えていることと思います。したがって、夏休みに大きくまたがるこの7月と8月は、これらの分野の基礎固めと入試演習を進めていきましょう。早い学校では電磁気に多少入っていると思いますが、本格的な勉強は9月からで十分です(むしろ、全体の理論的な見通しが立っていないまま、中途半端に演習を手を出す方が非効率です)。夏休み終了時点で、「力学、熱力学、波動」が完成できていれば、達成度としては十分です。そのため、前半にあたる7月では、まず熱力学の完成を目指しましょう。

 熱力学は、高校物理の全5分野中で最もコンパクトな分野です。一度、定理や公式の成り立ちを「理解」してしまえば、問題の題材となるパターンも他に比べて少ないため、得意にしやすい分野です(既に得意にしている人も一定数いるのではないかと思います)。逆に言えば、熱力学にまだまだ苦手意識を持っているという人は、「どういったときにどの公式を使えばよいのか分からない」と感じているのではないかと思いますが、これは登場する公式をただ丸覚えしているためです。一度、各定理や公式がどのようにつながっているのかを、教科書やノートを参考にしながら、手元に書き起こし、整理してみましょう。つながりが見えさえすれば、自然と使うべき式も選択できるようになります。

もっと具体的な勉強の指針が聞きたい方へ

 ここまでは、一般的な受験生をイメージしてアドバイスを書いてきました。しかし、当然のことながら、一人ひとりの学習事情は異なっています。そのような事情を鑑みて、京都医塾では、テストや体験授業を通して、個々人に応じた詳細な学力分析と今後の勉強のアドバイスをお伝えする「医学部合格診断」という取り組みを行っています。夏休みやそれ以降の勉強の指針に迷っているという方は、是非、「医学部合格診断」を利用してみてください。

夏休みを有効活用して成績アップを狙おう

高校3年生の夏休みは、成績が伸びる期間・伸びる前の準備期間です。この期間中に自分に合った学習を進めれば、秋以降の成績も伸びやすくなります。

一方で、夏休みの勉強を何をしたら良いか、よくわからない人は、夏休みを無駄にしないためにも、京都医塾にご相談ください。

京都医塾では現役生も随時募集しています。また、遠方の方にはオンライン授業も行っています。
下記リンクからお気軽にお問い合わせください。

投稿者:佐藤 寛之

  • 役職
    物理科統括/物理科講師
  • 講師歴・勤務歴
    14年
  • 出身大学
    京都大学理学部
  • 特技・資格
    作業に没頭できること
  • 趣味
    散歩
  • 出身地
    岡山県
  • お勧めの本
    高橋昌一郎「理性の限界」

受験生への一言
まず、目の前の問題が「解けない」という事実にこだわりましょう。解説を読んで理解した気になってはいけません。解けていない原因はほぼ間違いなく、基礎が理解できていないからです。自分でよく考え、それを先生に質問し、友達にも説明してみましょう。やがて、その一つ一つが大きな力へと結実していきます。