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【6月 生物編】医学部を目指すための学習アドバイス 【現役生向け】

【6月 生物編】医学部を目指すための学習アドバイス 【現役生向け】

京都医塾生物科です。

今年は4月から5月にかけて、日中が急に暑くなったり、かと思えば朝晩に急激に冷えたり、と気候がなかなか安定しませんでしたが、体調を崩したりしていないでしょうか。学習を「継続する」ためには、体調管理も重要な要素です。入試本番まではまだしばらく学習を続けていくことが必要になりますから、食事や睡眠など基本的な生活習慣を最低限整えた上で「受験勉強を頑張る」時間を積み重ねていきましょう。

今月は、

・部活を引退してからの学習
・オープンキャンパスはどうするべき?
・6月の学習アドバイス

をお届けします!

①部活の引退時期がそろそろ…勉強に充てる時間が増えたらまずしたいこと

これまで「部活動のため」に費やされていた時間が「受験勉強のため」に使えるようになると、受験生の学習の効率は大幅に上がります。これまでの習慣だった部活動の喪失感からダラダラしてしまうことなく、早めにモードを切り替えて勉強に取り組みたい所です。

生物の学習においては、1学期の間は既習範囲の知識確認を優先して進めるべきだ、というお話をしてきました。毎日少しずつ時間を作って繰り返し復習すること、を推奨してきましたので、短い時間ではどうしても「見る」形の確認作業が学習の大半を占めてきたのではないかと思います。しかし、実際の入試問題では、用語は正確に表記できなくてはいけませんし、その意味合いなどを説明する文章表現も必要になってきます。ある事実が解明される過程で行われた実験については、その条件や結果なども正しく理解していることが求められる場合もあります。そのため、学習に使える時間が増えたこのタイミングで、手を動かして「書く」形での学習の割合を増やしていきましょう。漢字を正確に書けているか、実験の流れを示して内容が分かるように伝えられるか、など、実際に書き出してみることで理解の度合いが分かってくることもありますし、複雑な考察の過程も要点を自分で整理して書き出すことで理解がより深まることもあります。書き出した内容の正確性に不安がある場合は、学校や塾の先生などの元に書いた内容を持参して確認してもらうことで、修正すべき部分を明らかにしていくこともできますよ。

②高校3年生がオープンキャンパスに行くことへの是非

ここ数年は、大学案内やオープンキャンパスなどはコロナ禍の影響で実地での実施だけではなくオンライン形式での実施が多くなり、それまでは「わざわざ大学に足を運んだからこそ」得られていた情報の多くが、自宅からでも十分手に入るようになってきましたね。遠いことで足を運ぶのを諦めていたような大学の情報も気軽に手に入れやすくなった一方で、気になる色々な大学の情報の閲覧に多くの時間を費やして学習を圧迫してしまう危険性も孕んでいます。そのため、高校3年生になってから、という時期に限定すると、対象は「今年受験する可能性が高い」大学に絞り、入学試験の形式などの情報を中心に集める、というのが望ましいと考えます。一般選抜だけでなく、学校推薦型選抜等の形式でも出願条件を満たしていれば、その分受験機会が広がりますから、募集要項が出揃ったこの時期から積極的に調べてみるのもよいですね。

③6月の学習アドバイス

6月もまだまだ基礎知識の確認を進めていく期間です。好き嫌いや得意苦手で扱う分野を区別することなく、教科書の内容に沿って丁寧に学び直していきましょう。復習の範囲は、そろそろ遺伝や発生など、知識の有無が得点に直結する分野にさしかかっているのではないでしょうか。類似している内容が非常に多いため、混ざってしまわないように整理・区別して覚えていきましょう。また、医学部受験という観点で考えると、受容器や神経系、効果器など、動物の反応に関わる分野は特に丁寧に詳細な部分まで確認しておくことが大切になります。情報をどのようにやり取りするか、そのしくみまで説明できることを目指して理解を深めましょう。

これまでに確認してきた範囲も一度やり直したから大丈夫、ということはありません。実際に、やり直した時には忘れていた内容もたくさんあったでしょう?知識は身につけた後も維持するための努力を続けることが非常に重要なのです。定期的に以前の内容にも戻って、何度も復習を繰り返しましょう。

模試や定期試験などで「問題を解く」機会があり、現在できないことが浮き彫りになって焦りが生じやすい時期かと思います。しかし、これまでにも何度か書いてきているように、基礎知識を正しく理解することが生物の学習では優先課題です。現状では、基礎的な知識を問われた問題に対して、根拠に基づいて解答できているかどうか、を確認する程度で十分です。この時に「何となく」「多分」で解答している場合は、基本的な内容の確認に再び戻る必要がある、ということですよ。

おわりに

基礎の積み重ねは地味な学習の繰り返しなので「頑張っているのになかなか結果が出ない…」と思ってしまう時期かと思います。しかし、この知識習得の段階を疎かにしてしまうと問題演習に入ってから伸び悩んでしまうことが多いので、諦めず地道に学び続けていくことが大切なのです。身につけた知識は絶対に無駄にはなりませんから、ここから夏休みに向けて改めて気合を入れ直して、基礎知識を完璧なものに近づけていくようにしましょう。

京都医塾ではご相談・体験授業を随時募集しています。下記リンクからお気軽にお問い合わせください。

投稿者:廣瀬 希

  • 役職
    生物科統括/生物科講師
  • 講師歴・勤務歴
    11年
  • 出身大学
    京都大学大学院理学研究科
  • 特技・資格
    中高の理科教員免許所持
  • 趣味
    読書
  • 出身地
    岐阜県
  • お勧めの本
    ざんねんないきもの事典

受験生への一言
興味を持つこと、が理解に近づく第一歩です。いきものに興味を持って、生物の学習に取り組んでほしいです。