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同志社大学 の過去問対策・出題傾向まとめ【英語編】その1

同志社大学 の過去問対策・出題傾向まとめ【英語編】その1

 皆さん、こんにちは、こんばんは。本日は円町校の江島がお送りさせていただきます。

 今回より「関関同立大過去問分析」というシリーズで、関西難関私大と謳われる4大学の過去問分析と学習アドバイスをお送りいたします。ご自身の志望校に合致するものがあれば、是非とも覗いていただき、今後の学習に活かしてもらえたらと思っています。

同志社大学の英語 概要

―形式―

第1問:長文読解

第2問:長文読解

第3問:会話文・英作文

以上、200点満点(※学部や試験形式によって変動あり)

―制限時間―

100分

というふうに文字にしてしまえば、意外にあっさりしていますね。全体の語数が多めなので、最初は100分という時間制限がかなりきつく感じますが、しっかりと長文対策をすれば、それほど厳しい時間制限ではないと思います。

 同志社大学は、理系文系ともに、多くの学部がありますが、どの学部でも試験形式は同じです。同志社大学を目指す方は、必ずこのことを念頭に置いてください。

問題分析 長文読解編

 では、大問ごとの具体的なお話に移りたいと思います。

 ここでは第1問と第2問を併せてご紹介いたします。ともに評論文形式の長文問題となっており、難易度に関しては、どちらか一方が比較的易しめ、そしてもう一方が難しめというバランス調整がなされています。設問に関しては、接続詞や前置詞を中心とした空欄補充問題、本文中の単語の意味類推問題、本文中のフレーズの意味類推問題、語句整序(そのうち虫食い部分のみを答える)そして長文の内容一致問題(内容に合致するものを2つ、または3つ選ぶ)を両問の共通パターンとし、どちらか一方の大問に和訳問題が1題用意されています。先ほどもお伝えしましたが、どの学部、試験方式においても、形式は同じとなっております。長文のテーマは、教育系、言語系、文化系、環境系、情報系…と多岐にわたっており、偏りのない内容理解の能力が求められています。さらに長文問題の語数は800語~1,000語を超えることもあり、長文を読み進める体力もガッツリつけていかないといけません。

設問対策 長文読解編

 続きまして、設問対策に移ります。

  • 接続詞や前置詞を中心とした空欄補充問題

 基本的には、英文の前後関係や話のつながりを読み取って、適切な語を選んでいくことになります。「ただ内容把握だけ出来れば解ける」という問題にはなっておらず、接続詞・前置詞・副詞の正確な用法も理解していないと正答を導き出せないようになっており、英文構造を把握する力も必要になります。

  • 本文中の単語の意味類推問題

 例年、8問~10問の出題数となっており、基本的には「前後内容から単語の意味を推測する」作業が求められます。ゆえに皆がよく知っている単語であるにもかかわらず、単語帳などで「見出し語にない」意味を求められることもあります。ただ、平均して2~3問程度ではありますが、単語帳での学習だけで解ける問題があるので、これらの問題に対し、如何に「素早く・正確に」正答を導き出せるかが勝負どころの1つだと思います。試験終了時間が迫ったあたりで地味にきいてきます。

  • 本文中のフレーズの意味類推問題

 例年、4問程度の出題数です。フレーズ部分の直訳から答えを導き出すよりも、前後関係を丁寧に確認して「こんなこと伝えたいんだろ」ということを考えながら解いていくようにしてください。困ったら消去法を駆使して、ありえない選択肢を切っていきましょう。

  • 語句整序(そのうち虫食い部分のみを答える)

 本文中のとある一部を穴抜きにして、該当する部分(あるいは穴抜き部分すべて)を答える問題です。語句整序問題は、まず「文構造を考える」ことがセオリーですので、それは当然のこととして、「本文中の一部」という問題の性質上、やはり本文内容をしっかり理解しているかどうかが、同じかそれ以上に重要になってきます。

  • 長文の内容一致問題(内容に合致するものを2つ、または3つ選ぶ)

 長文読解問題王道の内容一致問題です。選択肢がたくさんあるなか、内容に合致するものを複数個選ぶタイプの問題なので、内容一致問題に手をつけるタイミングが意外に重要です。もし長文読解問題を大得意としている生徒さんは、「本文を全部読んでしまってから一気に解く」のがいいと思いますが、大半の生徒さんはそれほど余裕を持てないでしょうし、「2、3段落ほど読み終えるたびに選択肢を確認しにいく」ことをおススメします。この際もしっかりと消去法を活用してください。積極的に選択肢を選びすぎると、ワナにかかるように設問が作られていますので。

学習アドバイス 長文読解編

 ここまで経たうえで、受験生の皆さんが強化すべきポイントは、まず「語彙力」です。一般的に販売されている単語帳は1冊丸々仕上げるようにしてください。単語を覚える際に、ただ見出し語を機械的に覚えるのではなく、「品詞」や「単語のイメージ」を掴めるように工夫しておくと設問に対応しやすくなります。派生語にも強くなっておくとなお良しです。

 次に「長文読解」の訓練です。まず1文レベルの文構造は、難なく把握できるようにしておきましょう。ただそれだけでは同志社大学の長文には全くと言っていいほど敵いません。常に「前後のつながり」を意識して読む癖をつけなければなりません。1文ずつ訳して満足するのではなく、1文同士の繋がりを理解できて初めて「文章を読む」という作業になるのです。なぜこの2文はつながっているのか?理由説明具体的説明?それとも逆のことを言いたいただ同じことを繰り返しているだけ?…などいくつか可能性が考えられますが、まずはこのあたりから考えるように心がけてください。それが十分に出来るようになれば、次は段落同士のつながりを意識してみてください。段階的に取り組んでいくことで、いつしか次の内容を予測しながら読み進められる読解力が身についてくるはずです。

最後に

 次回は、今回触れられなかった「和訳問題」と「第3問」について詳しく解説していきたいと思います。

 本日は以上です。お疲れ様でした。

投稿者:江島 祥人

  • 役職
    英語科主任/英語科講師
  • 講師歴・勤務歴
    7年
  • 出身大学
    大阪市立大学経済学部
  • 特技・資格
    特に目立ったものはないです
  • 趣味
    音楽鑑賞
  • 出身地
    京都府
  • お勧めの本
    武器としての決断思考

受験生への一言
初めて出会う事柄に対して、出来る限り「考えて」みてください。自分の価値観と照らし合わせてみて、ああだこうだと「腑に落ちる」まで考えてはじめてそれが知識となり、皆さんの力となります。