北陸地方には、新潟・富山・石川・福井の4県に計5つの医学部があります。
いずれも地域医療の中核を担う大学であり、国公立4校と私立1校(金沢医科大学)が存在します。
とはいえ、「偏差値はどのくらい?」「学費にどれほど差がある?」といった疑問を持つ受験生も多いでしょう。
この記事では、北陸エリアにある5つの医学部を偏差値・難易度・学費・入試情報・大学の特色の観点から徹底比較します。
志望校選びの判断材料としてぜひ参考にしてください。
目次
北陸・甲信越エリア(新潟・富山・石川・福井)にある医学部5校
北陸・甲信越エリア(新潟・富山・石川・福井)には国公立の医学部が4校と、私立の医学部が1校あります。
以下の一覧表に、それぞれの概要をまとめました。
| 設置区分 | 大学名 | 所在地 | 附属病院(大学病院) |
| 国立 | 新潟大学 医学部 | 新潟県新潟市(旭町地区) | 新潟大学医歯学総合病院 |
| 国立 | 富山大学 医学部 | 富山県富山市(杉谷キャンパス) | 富山大学附属病院 |
| 国立 | 金沢大学 医薬保健学域医学類 | 石川県金沢市(宝町キャンパス) | 金沢大学附属病院 |
| 国立 | 福井大学 医学部 | 福井県吉田郡永平寺町(松岡キャンパス) | 福井大学医学部附属病院 |
| 私立 | 金沢医科大学 医学部 | 石川県河北郡内灘町 | 金沢医科大学病院 |
偏差値・難易度・倍率の比較
ここでは、各大学医学部の入学難易度について、偏差値や入試倍率の観点から比較します。
北陸の国立大学医学部4校と私立大学医学部1校の偏差値レンジや一般入試の競争倍率を確認し、全国の医学部の水準に照らした位置づけについて述べます。
医学部受験生にとって、自分の実力に合った志望校選定の参考になる情報を提供します。
【国立】4校の偏差値と合格目安
北陸の国立大学医学部4校(新潟・富山・金沢・福井)について、一般選抜(前期)の難易度(ボーダー偏差値)は次のように示されています。
- 新潟大学 医学部 医学科:2次偏差値 65.0
- 金沢大学 医薬保健学域 医学類:2次偏差値 65.0
- 富山大学 医学部 医学科:2次偏差値 62.5
- 福井大学 医学部 医学科:2次偏差値 62.5
いずれの大学も、同表に掲載された国公立大学医学部の中では中堅〜やや上位の難易度帯に位置しており、共通テストでも高得点が求められることがわかります。
ボーダー偏差値はあくまで合否可能性が50%前後になるラインの目安であり、出願年度の志望動向などによって変動する可能性がある点には注意が必要です。(※出典:河合塾 私立大、国公立大)
【私立】金沢医科大学の偏差値・倍率
北陸唯一の私立大学医学部である金沢医科大学 医学部 医学科(前期方式)のボーダー偏差値は、4教科型で62.5とされています。
これは、同じくボーダー偏差値62.5とされる富山大学医学部・福井大学医学部と近い難易度帯にあたります。
しかし、私立大学医学部特有の募集人員に対する志願者数の多さから、入試倍率は非常に高くなる傾向があります。
金沢医科大学一般入試(前期)では毎年倍率15~25倍前後にも達し、受験者数延べ数千人の中から合格者が選抜されます。
これは全国の私立大学医学部でも平均的な水準ですが、国公立大学医学部と比較すると数倍以上の競争率です。
一方で同大は複数回の試験チャンス(一般前期・後期やAO等)を設けており、学力試験の得点が合格最低点にわずかに届かなくても、面接・小論文で挽回できるケースもあります。
私立大学医学部志望者にとって金沢医科大学は、学費負担は大きいが偏差値的には手が届きやすい学校として併願候補となることが多く、高倍率ながら一定の合格チャンスがあると言えます。
学費・初年度納入金・奨学金の比較

ここでは、北陸の医学部5大学の学費(授業料)、入学初年度に必要な納入金額、および主な奨学金や授業料減免制度について比較します。
国立大学医学部(新潟・富山・金沢・福井)の学費は全国共通の標準額となっており、私立大学医学部(金沢医科大学)はその数十倍に上る高額な納入金が必要です。
ただし、経済的理由に配慮した奨学金制度や、学業成績優秀者を対象とした授業料減免・特待生制度も各大学で設けられています。
最新の学費情報と支援制度を確認し、経済面から見た各校の特徴を説明します。
国立大学医学部(新潟・富山・金沢・福井)の学費と初年度費用
北陸・甲信越エリア(新潟・富山・石川・福井)の国立大学医学部4校の学費は国が定める標準額に基づいて設定されており、入学金が282,000円、授業料が年額535,800円です。
したがって初年度の納入金(入学手続時に納める金額)は817,800円程度(入学金+初年度授業料)となります。
これは他の国立大学医学部と同額であり、2年次以降は毎年535,800円ずつの授業料が必要です。(標準修業年限6年間の総額は約350万円強)
国公立大学では授業料の他に教育充実費や施設設備費は徴収されず、私立大学と比較して大幅に学費負担が少ないのが特徴です。
ただし大学ごとに、学生教育研究災害傷害保険料や同窓会費など数万円程度の諸経費が別途必要になる場合があります。
また、各大学とも授業料については後期・前期の分納が可能であり、経済的な理由がある場合には授業料の納付延期などの相談も受け付けています。
私立大学医学部(金沢医科大学)の学費と納入スケジュール
金沢医科大学医学部の学費は私立大学医学部の中でも平均的な水準ですが、国公立と比べるとはるかに高額です。
2026年度入学者向けの学納金では、1年次の学納金は合計1,100万円(入学金200万円、授業料330万円、設備更新費170万円、教育充実費400万円)とされています。
これに医学生総合保険料や同窓会費などの委託徴収金94万3,000円が加わり、初年度に必要となる納入額は合計約1,194万3,000円です。
1年次の学納金1,100万円のうち、入学手続時に650万円、残りの450万円を後期分として納付するスケジュールになっています(納付時期の詳細は年度ごとの募集要項で確認が必要です)。
このほか、医学生総合保険料や同窓会費などとして初年度に約94万3,000円の委託徴収金が必要になります。
2〜4年次の学納金は各600万円、5年次は550万円、6年次は500万円で、6年間の学納金総額は約3,950万円となります。
このほか、各年次で委託徴収金や実習関連費用などが別途必要になる場合があります。
各大学共通の奨学金・授業料減免制度の概要
経済的負担を軽減するため、各医学部では奨学金制度や授業料減免制度が整備されています。
国立の4大学では、文部科学省の高等教育修学支援制度(授業料減免と給付奨学金)により所定の収入要件を満たす家庭の学生は授業料の全額または一部免除が可能です。
また各大学ごとに授業料免除制度を設けており、申請により選考の上で授業料が減免されます。
さらに、日本学生支援機構(JASSO)の第一種奨学金(無利子)・第二種奨学金(有利子)を利用して在学中の生活費や学費に充てる学生も多くいます。
入試科目・配点・日程の比較

ここでは、北陸にある医学部5校の入試科目や配点の違い、および入試日程の最新情報を比較します。
共通テストを課す国立4校と、独自試験の私立(金沢医科大)では受験科目が異なり、また各大学の二次試験では配点比重や面接・小論文の扱いにも差があります。
面接試験や調査書評価にどの程度重点が置かれるかも学校ごとに異なるため、事前に傾向を把握して準備することが大切です。
ここでは、各大学の主な入試科目と配点、出願期間や試験日程の概要をまとめます。
共通テスト・二次試験の科目と配点の違い
国立4校の一般選抜は、共通テストで多くの科目が課され、二次は数学・理科・英語を中心に配点比率が大学ごとに異なります。
人物評価は本見出しに含めて整理します。
全校で面接を実施し、金沢大学は面接や調査書の比重が相対的に高く、評価が極端に低い場合は合否に影響します。
国公立の多くは小論文を必須としていませんが、年度や方式により課す場合があります。
私立の金沢医科大学は独自試験に加えて小論文・面接を重視し、一次通過後の二次で総合的に判定します。
最新年度の主な出願期間・試験日程
2025年度入試(令和7年度入学)における各大学医学部の一般選抜日程は以下の通りです。
国公立4校(前期日程)は共通テスト受験後に出願し、二次試験が2月下旬に実施、3月上旬に合格発表という共通スケジュールです。
具体的には出願期間が1月下旬~2月上旬、二次試験日が2月下旬、合格発表日が3月6日前後となっています。
福井大学医学部ではさらに後期日程の募集もあり、出願期間は前期と同じく1月下旬~2月初旬、試験日は3月12日頃、合格発表は3月20日頃です。
金沢医科大学(私立)の一般入試(前期)では、年内~年明けにかけて出願を受け付け(例:12/15~1/16)、一次試験(学科試験)が2月上旬に行われます。
その合格者を対象に2月中旬に二次試験(面接)が実施され、2月下旬に合格発表となります。
一方、同大学の後期日程は出願締切が2月下旬、試験日が3月上旬、合格発表は3月中旬と、国公立後期とほぼ重ならない日程です。
このように私立と国公立の試験日程は大きくずれているため、多くの受験生は私立大学医学部を併願しつつ国公立大学医学部の結果を待つ形になります。
最新年度の正確な日程は各大学公式募集要項で必ず確認する必要がありますが、大枠のスケジュールとしては毎年ほぼ同様の時期に設定されています。
北陸にある大学医学部別の特徴

最後に、北陸地方の各大学医学部それぞれの教育・研究の特徴や魅力について簡潔にまとめます。
新潟大学医学部、富山大学医学部、金沢大学医薬保健学域医学類、福井大学医学部、金沢医科大学医学部の5校は、それぞれ歴史や規模、教育方針に違いがあります。
ここでは各校のカリキュラムや立地環境、関連病院ネットワークや卒業後の進路傾向などに触れ、地域医療との関わりや学生生活の特色を紹介します。
北陸で医学を学ぶことの意義や各大学ならではの強みを理解することで、志望校選びの一助としてください。
新潟大学医学部
新潟大学医学部は旧制新潟医科大学を前身とする伝統校の一つです
新潟市中心部の旭町キャンパスに医学部(医学科と保健学科)があり、隣接する新潟大学医歯学総合病院は地域の特定機能病院として高度医療の拠点です。
教育面では6年一貫の統合カリキュラムを敷き、3年次から早期臨床体験実習を取り入れるなど実践力重視の方針です。
研究においても脳研究所など全国的に有名な施設を擁し、基礎医学から臨床医学まで幅広い分野で業績を上げています。
学生は新潟県内出身者が多い反面、全国各地からも進学者が集まり、卒業生は地元新潟を中心に東日本の医療機関で活躍します。
新潟大学医学部は「雪国新潟の地で地域医療に貢献する高度医療人の育成」を掲げており、日本海側有数の総合大学の一員として充実したキャンパスライフも送れる点が魅力です。
富山大学医学部
富山大学医学部は、富山医科薬科大学医学部を前身とし2005年に富山大学へ統合された比較的新しい歴史の医学部です。
富山市郊外の杉谷キャンパスに位置し、附属の富山大学附属病院は富山県唯一の大学病院として地域医療の最後の砦を担っています。
カリキュラムの特色として、基礎医学教育と臨床医学教育の統合を図った臓器別モジュール制を採用し、少人数チュートリアルや早期臨床実習にも力を入れています。
また薬学部・理学部との連携も盛んで、薬都富山の伝統を背景に創薬研究や和漢医薬学との協働研究などユニークな取り組みも見られます。
富山大学医学部の学生は北陸出身者が比較的多い傾向があり、卒業後は富山県内の病院・診療所に就職する割合が高いです。
地域医療枠で入学した学生は卒業後一定期間を僻地医療等に従事することで地元医療に貢献します。
キャンパスは自然豊かな環境にあり、医・薬・看護系学部が集うことで専門職連携教育も推進されています。
金沢大学医学類
金沢大学医薬保健学域医学類は、1862年創設の加賀藩種痘所を起源とする伝統校です。
石川県金沢市の宝町キャンパスに医学類の教育施設と附属病院があり、歴史ある城下町に根ざした医学教育が行われています。
教育理念として「高度で総合的な能力を有する医療人・医学者の育成」を掲げ、問題解決型学習 (PBL) や早期からのベッドサイド学習を導入しています。
とくに5~6年次のクリニカル・クラークシップ(診療参加型実習)は学生が医療チームの一員として主体的に臨床に関わる実習で、高い評価を得ています。
研究面ではがん、循環器、神経難病、再生医療などの分野で全国トップクラスの研究拠点を形成し、医学類生も卒業研究などで最先端に触れる機会があります。
金沢大学附属病院は特定機能病院として北陸全域から高度医療患者を受け入れており、地域の中核病院との連携も強固です。
卒業生は石川・富山・福井の北陸三県はもとより、大学医局ネットワークを通じて全国の医療機関で活躍しています。
金沢大学医学類は「地方にありながら世界水準」を合言葉に、伝統と最新知見を融合させた医学教育を展開している点が大きな特徴です。
福井大学医学部
福井大学医学部は1980年代に新設された比較的新しい医学部で、前身の福井医科大学から数えてまだ40年ほどの歴史です。
福井県吉田郡永平寺町の緑豊かな松岡キャンパスに所在し、県内唯一の医育機関として地域医療を支えています。
少人数教育を重視しているのが特色で、1学年あたり定員約110名(医学科)に対し教員数が充実しており、きめ細かな指導が行われます。
また「ひとり一研究プロジェクト」として在学中に学生全員が何らかの研究課題に取り組むなど、研究マインド育成にも力を注いでいます。
福井大学医学部附属病院は600床規模で特定機能病院に指定され、先進的な地域医療・災害医療の拠点です。
地域医療教育に熱心で、地域医療実習や地域枠学生へのサポートが充実しています。
福井県は医師偏在対策が課題のため、地元出身の学生が地元に戻って医師として定着することを奨励しており、卒業生の多くは県内の病院・診療所で勤務しています。
キャンパスが福井市街から離れている分、学生同士や看護学科との交流が活発でアットホームな校風です。
「良き臨床医を育てる」ことを掲げる福井大学医学部は、地域住民に信頼される人間味豊かな医師の養成に力を入れている点が特徴と言えるでしょう。
金沢医科大学医学部
金沢医科大学医学部は1972年創立の私立大学医学部で、石川県内灘町の広大なキャンパスに立地しています。
教育の特徴は少人数グループ制によるきめ細かい指導で、特に1~2年次の基礎教育段階から7~8名のグループに教員が付き、学生の疑問や学習を手厚くサポートしています。
また統合型の臓器別カリキュラムを採用し、講義と実習・演習を組み合わせたチーム基盤型学習(TBL)を積極的に導入しています。
附属の金沢医科大学病院は石川県の特定機能病院の一つで、電子カルテを用いた実習環境が整備されています。
6年次までに臨床実習を重ねることで、国家試験対策だけでなく即戦力となる臨床技能を身につけられるのが強みです。
学費は高額ですが、その分特待生奨学金による学費減免制度や卒業後の学費返還免除型奨学金など支援策も整っています。
卒業生は地元石川を中心に全国の関連病院で研修し、多くは北陸地域の医療現場へ貢献しています。
金沢医科大学医学部は「人間性豊かな良き医療プロフェッショナルの育成」を理念に、私立ならではの柔軟な教育プログラムと充実した設備で学生を迎えている点が特徴です。
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まとめ

この記事では、北陸の医学部について偏差値・学費・入試科目・各校の特色を横断的に整理しました。
志望校を選ぶ際は、偏差値だけでなく学費や入試方式、地域で学ぶ価値まで複数の条件を見比べることが重要です。
とはいえ、科目配点や出願枠の違い、直前期の学習配分など迷いやすい部分も多く、独学では判断が難しい場面も少なくありません。
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