「医学部の偏差値は実際どのような傾向なのか」と気になる受験生も多いのではないでしょうか。
医学部の倍率や偏差値は他学部と比較しても高い水準を保っており、「最難関」ともいわれています。
今回の記事では、国公立大学・私立大学医学部の偏差値の推移について、短期・長期双方の観点から解説します。
目次
医学部の偏差値推移と傾向を一覧で紹介

まずは医学部の偏差値推移と傾向について、国公立大学医学部・私立大学医学部それぞれ見てみましょう。
国公立大学医学部の偏差値の推移
大学名 | 2024年度 | 2025年度 |
東京大学 | 76.8 | 72.5 |
京都大学 | 76.2 | 72.5 |
大阪大学 | 73.7 | 70 |
東京科学大学 | 73.3 | 70 |
千葉大学 | 69.8 | 72.5 |
奈良県立医科大学 | 68.2 | 70 |
山形大学 | 63.8 | 62.5 |
旭川医科大学 | 63.8 | 65 |
福井大学 | 63.3 | 62.5 |
浜松医科大学 | 66.3 | 65 |
三重大学 | 66.3 | 65 |
名古屋大学 | 69.5 | 67.5 |
神戸大学 | 69.5 | 67.5 |
横浜市立大学 | 69.2 | 67.5 |
九州大学 | 70.2 | 67.5 |
大阪公立大学 | 69.2 | 67.5 |
岡山大学 | 68.5 | 67.5 |
筑波大学 | 67.7 | 65 |
北海道大学 | 68.3 | 65 |
信州大学 | 66.7 | 65 |
熊本大学 | 65.8 | 62.5 |
滋賀医科大学 | 66 | 62.5 |
和歌山県立医科大学 | 65.5 | 62.5 |
札幌医科大学 | 64.5 | 62.5 |
鳥取大学 | 64.2 | 62.5 |
香川大学 | 64.5 | 62.5 |
大分大学 | 64.5 | 62.5 |
徳島大学 | 64.2 | 62.5 |
宮崎大学 | 64.2 | 67.5 |
佐賀大学 | 63.8 | 62.5 |
琉球大学 | 63.8 | 62.5 |
2024年度と2025年度を比較してみると、多くの国立大学医学部で偏差値は下落傾向です。
ただし、2025年度の偏差値は62〜76台と依然として全体的に極めて高く、難関であるという状況は変わっていません。
私立大学医学部の偏差値の推移
大学名 | 2024年度 | 2025年度 |
慶應義塾大学 | 72.5 | 72.5 |
順天堂大学 | 70 | 70 |
東京慈恵会医科大学 | 70 | 70 |
日本医科大学 | 70 | 70 |
関西医科大学 | 70 | 70 |
自治医科大学 | 67.5 | 67.5 |
国際医療福祉大学 | 67.5 | 67.5 |
昭和大学 | 67.5 | 67.5 |
東京医科大学 | 67.5 | 67.5 |
東邦大学 | 67.5 | 67.5 |
大阪医科薬科大学 | 67.5 | 67.5 |
産業医科大学 | 67.5 | 67.5 |
日本大学 | 65 | 65 |
東北医科薬科大学 | 65 | 65 |
杏林大学 | 65 | 65 |
帝京大学 | 65 | 65 |
東海大学 | 65 | 65 |
藤田医科大学 | 65 | 65 |
近畿大学 | 65 | 65 |
久留米大学 | 65 | 65 |
獨協医科大学 | 62.5 | 62.5 |
埼玉医科大学 | 62.5 | 62.5 |
東京女子医科大学 | 62.5 | 62.5 |
北里大学 | 62.5 | 62.5 |
聖マリアンナ医科大学 | 62.5 | 62.5 |
金沢医科大学 | 62.5 | 62.5 |
兵庫医科大学 | 62.5 | 62.5 |
福岡大学 | 62.5 | 62.5 |
愛知医科大学 | 62 | 62 |
岩手医科大学 | 60 | 60 |
川崎医科大学 | 60 | 60 |
国公立大学医学部の偏差値の推移が全体的に下落傾向にあるのに対し、私立大学医学部の偏差値の推移は全体的にほぼ横ばい傾向です。
また、私立大学医学部も2025年度の偏差値帯は60〜72.5と高水準で安定しています。
医学部の偏差値推移は長期だとどう変わる?
ここ数年の傾向に続いて、もう少し長期的な偏差値の推移についても見てみましょう。
以下の図の折れ線グラフの部分は、毎年実施される難関医学部志望者対象の駿台全国模試において、国公立大学・私立大学それぞれを表したものです。
(出典:日本内科学会雑誌(2015年12月号) 医学部入試の変遷と今後の方向(石原 賢一))
グラフからもわかるように、2006年度〜2015年度の10年間では、国公立大学・私立大学ともに2011年度から微増傾向ではあるものの、大きく変わってはいません。
しかし、さらに長期的なスパンで同模試での平均偏差値を見てみると違った結果になります。
1990年度〜2015年度の25年間では国公立大学は+4.9ポイント、私立大学は+10.0ポイントとどちらも偏差値が大きく上がっており、長期では明らかに医学部は難化しているといえます。
「偏差値の推移が上昇してない=医学部の難易度は変わらない」ではない理由

医学部の偏差値が大きく変動していなくても、それだけで難易度が変わらないとは言い切れません。
その背景には、偏差値の仕組みだけでなくさまざまな要素が関係しています。
偏差値は「相対評価」で決まる
偏差値は「相対評価」の指標であるため、医学部の偏差値が大きく変動していないように見えても、それだけで難易度の変化を正確に捉えることはできません。
偏差値は受験生全体の中での順位を示すものであり、たとえ全体の学力レベルが上昇しても、順位が変わらなければ偏差値の数値自体はほとんど動かない仕組みであるためです。
したがって、偏差値に大きな変動がないからといって医学部に合格する難易度も変化していないとは限りません。
受験者全体の学力レベルは変動する
偏差値を算出する仕組み上、偏差値が大きく変わらない場合でも受験生全体の学力が年々高まっている可能性は十分考えられます。
実際、長期的なスパンで見ると私立大学医学部を中心に偏差値は大きく上昇しています。
これは、数年単位で偏差値が大きく変わらなくても、年々受験生の学力レベルは底上げされていることを示しているともいえるでしょう。
そのため、難易度を正確に把握するには、偏差値だけでなく合格最低点やボーダー得点率など、「実際に合格に必要な得点水準」にも注目する必要があります。
医学部の偏差値が変動する主な要因
また、実際に全体として偏差値が上昇傾向でなかったとしても、年度によって偏差値が変動し、安全圏と思われていた大学で偏差値が上がるケースもあります。
次に、医学部の偏差値が変動する主な要因について解説します。
入試方式・日程・募集条件の変更
医学部の偏差値は、入試方式や日程、募集条件によっても左右されます。
例えば、入試日程が他大学と重なると志望者が分散し、倍率や偏差値が変動することがあります。
また、学費の大幅な値下げは受験生層を広げ、実際に2008年の順天堂大学では志願者数と偏差値がともに急上昇しました。
さらに、地域枠や推薦枠など多様な入試形式の拡大により一般枠の定員が減少した結果、一般枠の偏差値に影響しているともいわれています。
試験の難易度や出題傾向の変化
入試問題の難易度や出題傾向の変化も、医学部の偏差値に大きな影響を与える要因の一つです。
問題が難化すれば高得点を取れる受験生が限られるため、合格ラインが変動し、結果として偏差値にも影響が及びます。
また、出題傾向が大きく変わると過去問対策が通用しなくなり、受験生の得点分布や合格者層にも変化が生じます。
医学部受験で偏差値だけ見て油断するのは禁物

医学部の偏差値、つまり難易度が安定しているというのは、裏を返せば「難しいまま高止まりしている」ということでもあります。
高い競争率が続く医学部受験では、志望大学の偏差値に十分届きそうな状態でも決して油断できません。以下で、その理由について見てみましょう。
合格ライン付近での激しい競争
医学部入試は全体の難易度が高止まりしているため、どの大学でも合格最低点が非常に高い水準に設定されています。
その結果、わずかな得点差が合否を大きく左右し、合格ライン付近では数点の違いで結果が分かれることも珍しくありません。
年度や大学ごとの難易度変動リスク
医学部入試は、試験自体の難易度・傾向の変更以外にも、入試制度や募集枠の変更、志願者数の増減などによって、年度や大学ごとに難易度が大きく変動します。
一例として、ある年に志願者が集中すれば倍率が急上昇し、翌年は反動で志願者が減る「隔年現象」が挙げられます。
こうした変動要素が多いため、偏差値だけで安全圏を判断するのは危険です。
偏差値以外の評価要素
医学部入試では、学力試験だけでなく面接や小論文などの評価も合否に大きく関わります。
特に小論文や面接は、学力が十分でも不合格となるケースがあるにもかかわらず評価や採点基準は明らかにされていないため、「偏差値をクリアしていれば合格できる」とは限りません。
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まとめ

医学部の偏差値は年度ごとの上下はあれど、依然として極めて高水準にあり、受験生の間での熾烈な競争が続いています。
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