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国際医療福祉大学の一般入試の過去問対策・出題傾向まとめ【英語編】

国際医療福祉大学の一般入試の過去問対策・出題傾向まとめ【英語編】

 

京都医塾英語科です。

このページでは「国際医療福祉大学医学部の英語」についての過去問分析コメントを紹介します。

・“医学部受験に興味がある”という方
・“国際医療福祉大学医学部”の受験を考えている方
・“国際医療福祉大学医学部の英語がどのような問題か知りたい”という方

におススメの記事となりますので、興味のある方はご一読ください。

概要

【形式・制限時間・配点】2021年度(最新の問題より) 

形式: マークシート
制限時間:80分
配点: 200点

出題の傾向と特徴

形式に加え、大問数も固定されてきた2017年度以降の5年分についての傾向をまとめます。

【毎年恒例の出題形式】

  • 四択問題
  • 並び替え問題
  • 長文問題
  • 長文問題
  • 長文問題

【制限時間に対する問題量】

問題量が非常に多いです。そのため、相当な処理速度で解かなければ、時間ギリギリになったり、最後まで解き切れないと思います。

2021年度(最新の過去問)の分析

ここまでは近年の傾向を見てきましたが、ここではさらに踏み込んで、最新の入試問題を具体的に分析したいと思います。
※以下、過去問をお手元にご覧になるのが理想的ですが、過去問がなくても問題なくお読み頂けます。

【第1問】(難易度:標準) 

四択問題です。受験生として必須の語彙・語法(make senceやconsist in)や文法(強調構文や比較級)を問う問題、そして文構造把握に基づいて解く問4など、バランスよく出題されている印象を受けます。中には、問10のように、「~の瀬戸際で」を意味するon the verge ofを知らないと解きにくい問題もありますが、それさえも、消去法や意味の推測で十分に正解を選べる可能性があります。したがって、是非満点を目指したいところですが、後続の問題量を鑑みて、素早く解くことも意識しなければなりません。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…10問中9問~10問
他教科を得点源にしたい受験生…10問中7問~8問

【第2問】(難易度:標準) 

並べ替え問題です。日本語が与えられている形式ですが、そのことに依存してはいけません。なぜなら、日本語に依存して単語を並び替えてしまうと、文法的に正しい語順を作ることが出来なくなる受験生が多いからです。ですので、あくまで正しい語順を成立させるためのヒントを与えてくれるものとして利用してください。今回の問題で問われている知識は、それほど難解ではありませんが、問3の倍数表現の語順と、問4の動名詞の意味上の主語に気づくことができず、正しい語順の完成に失敗した人が少なくないのではないでしょうか。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…5問中4問~5問
他教科を得点源にしたい受験生…5問中3問~4問

【第3問】(難易度:標準) 

長文問題です。オーストラリアにおける遠隔地治療について書かれた英文になります。問題はすべて、それぞれのパラグラフに含まれている誤った英文を選ぶ、というものになります。ここで言う英文の誤りとは、もちろん文法と内容(意味)の両方から検討されなければなりません。例えば、第二段落や第三段落においては、準否定語のhardlyや仮定法過去完了の形の使用に気づいた上で、両者が意味(内容)の観点から使用されるべきではないと判断出来ないと、正解できないでしょう。さらに、意味上は問題なくても、二つの文を接続出来ない副詞に二つの文を接続させている箇所もあります。したがって、普段から文法と意味の両方に注意を払いながら、長文を読む訓練をしてきた人と、意味だけに頼って長文を読んできた人との差が、顕在化する問題であると言えます。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…5問中4問~5問
他教科を得点源にしたい受験生…5問中3問~4問

【第4問】(難易度:標準~やや難) 

長文問題です。タンパク質の無力化による風邪の予防の可能性について論じた英文です。このテーマ自体は、比較的に序盤で容易に把握することができます。しかし、例えば問1で問われているlached ontoやNo replication, no spreadなどの英語の意味の推測や解釈に時間がかかることが予測されます。また、問2以降で問題にされている空所補充に関しても、簡単に意味を明らかにすることができない選択肢がいくつかあります。以上より一定の語彙力に加えて、文脈を手掛かりに意味を考える力が試される問題であると言えます。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…12問中10~11問
他教科を得点源にしたい受験生…12問中8問~10問

【第5問】(難易度:標準) 

長文問題です。ローマ帝国の歴史を遺伝子の観点から解明しようとする研究を紹介した英文になります。問題は、後続する原形不定詞を手掛かりに、選択肢の知覚動詞を選ばせる問2の(2)のように、わずかに本文の読みと無関係に解ける問題もありますが、ほとんどが本文の内容理解に基づくものになります。特に、問4の内容一致問題に関しては、選択肢が8つと多い分、時間を浪費する危険がありますので、注意が必要です。ただし、①から⑧までの選択肢が、本文の順序通りに内容の真偽が確かめられるものになっています。そのことに気がつけば、一つの段落を読み終わるごとに、順番に選択肢の検討することで、効率的に問題に取り組めるのではないでしょうか。また、パラグラフを挿入させる問3においては、まずは指示語や冠詞、そして、ディスコースマーカーに注意を払うことが必要です。今回の問題ですと、本文の時系列に加えて、指示代名詞thatと定冠詞theを手掛かりに、適切な挿入箇所を判断することがポイントとなります。

≪2021年度の目標値≫
英語を得点源にしたい受験生…11問中9問~11問
他教科を得点源にしたい受験…11問中7問~9問

【総評】

以上より、国際医療福祉大学医学部の英語は、問題自体が難解というわけではありませんが、問題量が非常に多く、時間制限の厳しい試験であると言えるでしょう。ですので、解ける問題から解いたり、長文問題では先に問題を見ることで効率的に問題を解く順序を考えることができるとよいと思います。

まとめ

というわけで、今回は国際医療福祉大学医学部の英語についてまとめてみました。皆さんの参考になれば幸いです!

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投稿者:吉田 恒

  • 役職
    英語科統括/英語科講師
  • 講師歴・勤務歴
    25年
  • 出身大学
    京都大学文学部
  • 特技・資格
    英検1級、TOEIC満点※3~4年前
  • 趣味
    読書・音楽を聴く・自転車(休眠中)など
  • 出身地
    京都府
  • お勧めの本
    貴志祐介か小川洋子の本を読んで下さい

受験生への一言
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