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【4月 英語編】医学部合格に向けた学習アドバイス【現役生向け】

【4月 英語編】医学部合格に向けた学習アドバイス【現役生向け】

京都医塾英語科です。

新年度が始まり、気持ちも新たに勉強に取り組んでいる医学部志望者もたくさんおられることと思います。そんな時期に、改めて「医学部に合格できる英語の勉強方法」についてお伝えしようと思います。今回は学年を問わず医学部合格に向けて英語学習のポイントについてお伝えしようと思います。

医学部に合格するにはどんな力が必要か

まず、そもそも医学部に合格するためにどんな英語力が求められるのでしょうか?医学部の英語の特色として以下のような点が挙げられます。

①制限時間に対して問題量が多い

②文法・語法問題や長文で出てくる語彙レベルが高い

③長文で医学系の内容が多い(それ以外も結構出題されてはいるが)そして長い

これらに必要な力は、

①制限時間に対して問題量が多い→問題処理の正確性とスピード

②文法・語法問題や長文で出てくる語彙レベルが高い→単語・語法・熟語の知識

③長文で医学系の内容が多い(それ以外も結構出題されてはいるが)→長い文章を読み進める集中力と内容を把握する力

といった感じになるかと思います。

とりあえず過去問を解いてみよう

このように特徴を述べることはできるのですが、あまりイメージがわかないと思う人も多いでしょう。特に高校1・2年の生徒さんは医学部に限らず、そもそも大学入試の問題を実際に解いたことがない人が多いかもしれません。

そこで皆さんに伝えたいアドバイスは「とりあえず志望校の過去問を解いてみよう」ということです。この記事を読んでくれているあなたが何年生なのかは分かりません。高校1年生かもしれないし、高校3年生かもしれないし、もしかしたら中学生の生徒さんもいらっしゃるかもしれません(あるいは保護者様かもしれません)。

あなたが何年生でも構いません。とりあえず志望校の過去問を制限時間内で解いてみて下さい。「僕は高校1年生です。まだ今の力じゃ過去問なんて解けるわけないじゃないですか」という疑問を持つ方もいるでしょう。はい、その通り。全く歯が立たない可能性もあります。でも、それが今から2年後なり1年後なりにあなたが実際に受け、それで6~7割程度の得点を目指さなければならないテストなのです。

もし「全然語彙力が足りない」と思うなら今以上に語彙系の学習に労力を割くべきでしょう。

もし「全然文が読めない」と思うなら英文の難易度を徐々に上げていく必要があるでしょう。

もし「全然時間が足りない」と思うなら解答速度を上げる訓練をしなければならないでしょう。

こんな感じで「目標」と「現状」の差をしっかり理解することが「とりあえず過去問を解いてみる」ことの効果です。

はじめに手をつけること

では、結局英語の学習として何から始めるべきなのでしょうか?受験英語という枠組みの中では、以下のような学習の柱があります。

①単語・語法・熟語といった語彙系の知識

②文法知識とそれを使った文法問題への習熟

③1つの英文を正しく読解できる力

④長文を読み切り、内容を正しく把握できる力

このうちどれから始めるべきか?なかなか難しいところです。本音を言うと、「全て同時に始めなさい」が答えです。上の4つは全て連動しているので、どれかを1つだけを学習することにあまり意味はありません。

あえて言うと、最も時間がかかるのは①なので、「とりあえず単語を覚えて下さい」というのは間違ったアドバイスではないかもしれません。しかし、その一方で、単語の学習は非常に退屈で、これがあるから英語が嫌いという人も多いでしょう。「単語やるくらいなら長文読んだ方がまし」と思うなら長文読解から始めてもいいと思います。あるいは「文法問題が勉強しやすい」と思うなら文法問題集から取りかかるのもありです。

でも、最終的にはこの4つの要素をまんべんなく学習するようにならないと英語の力は伸びませんよ。

計画の立て方=プロに頼ろう

どの科目でもそうかもしれませんが、英語は暗記量が多いため「毎日コツコツ継続する」ことがとても重要な科目です。しかし、ただ単にコツコツ続ければいいというものではありません。過去問を解くことで「いつまでに、どんなレベルに到達しているべきなのか」を知り、そこから逆算して今やるべきことを考え、それを日々継続することが正しい意味での「コツコツ」なのです。

しかし、高校生(特に英語が苦手な人)が、自分で「目標」と「現状」の差を把握し、その差を埋めるための適切な学習計画を立てることは難しいことです。あるいは自分では正しいと思っていても適切ではないかもしれません。そんなときは学校の先生や塾・予備校の先生などプロに相談しましょう。ただし、ここで大事なことは「プロ」なら誰でもいいというわけではないことです。必ずあなたのこと(少なくとも英語に関して)をよく理解してくれている先生に頼ることです。

そもそも学習で大切なこととは

学習において重要なのは「その勉強が自分にとって適切か」です。例えば特に運動経験もなく、無駄な脂肪もたくさんついている(筆者のような)中年男性がフルマラソンを完走するという目標を持ち、いきなり「毎日10キロ走る」という計画を立てても怪我をしてしまう可能性が高いでしょうし、そもそも続かないでしょう。「2日に一度20分程度のウォーキングから始めてみましょう」あたりが適切かつ継続可能なレベルだと思われます(多分)。一方、フットサルを週1回ペースで続けてきた筆者と同じ年齢の人なら、もうちょっと高い強度でマラソンの練習に取り組めるはずです。例えば、「2日に一度5キロ走る」とかですよね。勉強もこれと同じで「レベル設定」がとても重要なのです。

自分の学年や周囲に惑わされない

ある生徒さんが学習する適切なレベルとは、その生徒さんが所属している学校や学年とは関係がありません。どれほど有名進学校にいる生徒さんでも英語の基礎が欠けているなら迷わず中学レベルから学習し直すべきです。一方で、高校1年生の生徒さんでも英語が好き・得意なら、どんどん上のレベルを学習していくべきです。周りの友人たちが予備校の「難関国公立大コース」を選択していても、それが自分にとって適切なレベルとは限りません。

このように①自分のレベル・現状 ②目標 ③適切な学習内容 ④適切な学習ペース を正しく設定することは簡単なことではありません。ですから、ぜひ自分の周りにいる信頼できる先生に英語学習について相談することが重要なのです。

1年間の学習計画

という感じで「計画はプロに立ててもらえ」と書いてきたのですが、中には何らかの理由で頼れる先生が身近にいない、という状況の人もいるかと思います。そこで、高校3年生をモデルに受験までのおおまかな学習計画をお見せしましょう。

4月~7月中旬:基礎固めの時期

    例えば、

    システム英単語を1200まで覚えきる

    文法問題集(例えばNextStageなど)の文法セクションを解ききる

    文法問題集(例えばNextStageなど)の語法・イディオムセクションを覚える

    やさしめの長文読解(共通テストや偏差値50くらいまでの私立大学入試)を読む

8~10月:基礎の反復+レベル高めの問題に取り組む。

     例えば、

     システム英単語を最後まで覚えきる

     文法問題集(例えばNextStageなど)文法セクションの2週目

     文法問題集(例えばNextStageなど)語法・イディオムセクションの2週目

     少し難しめの長文読解(偏差値55~60くらいの私立大学入試)

11月~1月:過去問演習+基礎の反復。

     例えば、

     システム英単語の学習を継続

     文法問題集(例えばNextStageなど)文法セクションの3週目

     文法問題集(例えばNextStageなど)語法・イディオムセクションの3週目

     実際の過去問を制限時間を守って解く

といった感じになると思います。上記以外にも構文の学習や英作文の学習が必要になる場合もあると思いますので、あくまでおおまかな内容ではありますが。

大事なことは「基礎の反復を最後まで続ける」ことでしょうか。英語は知識が膨大な分、ちょっとやらないと忘れてしまうこともたくさんあります。過去問を解き始めたら基礎の学習がおろそかになる生徒さんは多いですが、最もやっては駄目な勉強法です。

まとめ

長々と書いてきましたが要点をまとめます。

①志望校の過去問を解いて自分の現状と目標の差を知る

②適切な学習計画を立てる・できればプロの先生と一緒に計画を立てる

③あとはそれを継続する

ということになります。

実は③の「継続する」がこの中で最も難しいことだったりするんですが、それはまた別の記事でお伝えします。

京都医塾では現役生も随時募集しています。また、遠方の方にはオンライン授業も行っています。
下記リンクからお気軽にお問い合わせください。

投稿者:吉田 恒

  • 役職
    英語科統括/英語科講師
  • 講師歴・勤務歴
    25年
  • 出身大学
    京都大学文学部
  • 特技・資格
    英検1級、TOEIC満点※3~4年前
  • 趣味
    読書・音楽を聴く・自転車(休眠中)など
  • 出身地
    京都府
  • お勧めの本
    貴志祐介か小川洋子の本を読んで下さい

受験生への一言
京都医塾には個性的で優秀な英語の先生が揃っています。英語が苦手な人、どうやっても英語の成績が上がらない人、英語の勉強法が分からない人、そんな皆さんに来て頂きたいです。