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「医学部に合格してからが勝負!“どんな医師になりたいか”考えよう」泌尿器科医 窪田徹矢医師

「医学部に合格してからが勝負!“どんな医師になりたいか”考えよう」泌尿器科医 窪田徹矢医師

あなたが「医師になりたい」という夢を抱いたのはいつですか?

「医師になる」ためには、6年間、医学部で学んで卒業し、医師国家試験に合格する必要があります。
そして、臨床研修で実務経験を積むことになります。

京都医塾は大学受験のための予備校ですが、
「医学部に合格すること」はゴールではなく、あくまで通過点だと考えています。

じつは、京都医塾では、国公立志望/私立志望にかかわらず、国語の授業が年間通して設定されています。そこでは、1対1の面接・集団討論・小論文や志望理由書の書き方など各種対策を進めながら、さまざまな医療テーマに触れることになります。

・ 自分の頭で考え、それを他者に伝える。
・ 他者の意見を聴いて、自分の考えを深める。

そうして、「医師になる」という「決意」を固め、医学部に合格したあとの短くはない道のりを、前を向いて歩み続けられる力を身につけてもらっています。

このブログでは、実際に「医師になる」という夢を叶えて、医療現場でご活躍されている
全国のスーパードクターのみなさまにインタビューして、

・ 医師になったきっかけ
・ 現在のお仕事のやりがい
・ 医学部を目指す受験生へのメッセージ

について、お伺いしていきます。

受験生のみなさんが、医師として働くイメージを広げる一助となれば幸いです。

【 窪田徹矢医師 プロフィール 】

出身大学:獨協医科大学
勤務先 :医療法人社団おもいやり くぼたクリニック松戸五香
診療科 :泌尿器科

東京都江戸川区出身。祖母からの勧めで、幼稚園の頃から医師を目指す。
2017年「くぼたクリニック松戸五香」開設。

「名医のいる相談室」‪にもご出演中‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬
□ YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCUxW5dvUs0y7sMELkpyRJHQ
□ PodcastQR
https://podcastqr.joqr.co.jp/programs/superdoctors/episodes/96f9fee1-f26a-4e6f-83a6-9afa4d158558


「医師になる」と決意したのはいつ?

京都医塾)医師になりたいと思ったきっかけやエピソードについて教えてください。

窪田先生(以下、窪田))祖母から勧められたことがきっかけです。祖母は大正生まれで、本当は医師になりたかったのですが、当時、女性が医師になるというのは難しく、薬剤師になったそうです。
父(息子)は経営者でしたから、自分が叶えられなかった夢を孫に託したかったんだと思います。

京都医塾)お孫さんが医師になるという夢を叶えてくれて嬉しかったでしょうね。
     窪田先生はどのような学生時代を過ごされたんですか?

窪田)中学高校が男子校で、体重が90kgの肥満、そして友達は3人くらいしかいない、消極的で、ゲームばっかりしている人間でした。いわゆる陰キャラですね。 運動も大嫌いで何をやってもうまくいかないし、人に嫌われないようにビクビクしながら生きていました。 高校時代はあだ名もなくくぼたって誰くらい本当に影が薄い人間だったし、自分に自信もなかったので、目立たないように生きていくかを考えていました。 医学部に入って、今まで女性と話すこともできず、医者の卵ってモテるのかなって思っていましたが全然モテず、大学に入っても全く変わらない人生でした。

【 引用:窪田徹矢の経歴・プロフィール https://tetsuyakubota.com/profile/ 】

京都医塾)今の明るく元気な先生のご様子からは想像もつかないです!

窪田)やっとのことで医者になって、スポーツや筋トレの楽しさを知ったことで、外面だけでなく、内面も変化し、積極的になり、人間関係も良好になり、仲間が増えて、友達もたくさん増えて充実した毎日を過ごしています。そんな経験をしてきたからこそ、今度は自分が世の中を明るくするお手伝いができればと思っています。

京都医塾)先生の想いが世の中に伝わっていくと良いですね。

医師として働くということ

京都医塾)学生時代から、将来働きたい診療科は決まっていましたか?

窪田)絶対に泌尿器科というような希望があったわけではありませんが、これから高齢化が進むにあたって、今まで以上に高齢者のケアは重要になってきますし、ニーズもどんどん増えていくだろうなって。

ただね、泌尿器科って人気がないんですよ!かっこよくないじゃないですか!なんか脳外科医とか心臓外科医とかと比べて。ニーズはあるのに医師になる人が少ない、ブルーオーシャンの診療科なんです。例えば、アメリカでは日本に比べて泌尿器科医の地位が高いんですよね。移植手術などを行っていて、なるのも難しく、一目置かれている。日本での泌尿器科医の地位を向上させたいと考えていて、一人でも多くの医学生に泌尿器科医になりたいと思ってもらえたらなと。そういう意図もあってYouTubeなどいろいろな情報発信をしています。

京都医塾)泌尿器科医っていいかも、と思ってもらえるようなきっかけづくりをされているということですね。窪田先生は、どういう経緯で泌尿器科医になろうと思われたのですか?

窪田)5年生のときのポリクリで、いろいろな診療科を回るのですが、泌尿器科は必修ではなく、選択なんですよね。ちなみに僕の学年では100人いて、泌尿器科を選択したのは僕を含め、2人だけでした。例年、だいたい平均して2~3%くらいなんです。
そうするとどうなるか。内科には毎年たくさんの医学部生が研修に来るので「はい、また医学生ね。」という感じ。一方、泌尿器科では「よく来たな~!」と言って歓迎してもらえるわけです(笑) 手術室にも立ち会わせてもらえましたし、手厚く指導してもらえました。優しい先生も多かったので居心地も良く、自分もこの診療科で働こうと思いました。

京都医塾)現在のお仕事内容を教えてください。窪田先生は“ダヴィンチ手術”ができると伺いました。

窪田)自院のくぼたクリニック松戸五香にて、泌尿器科、内科、皮膚科を診察しています。
今は“ダヴィンチ手術”が主流になっていますが、私が働く松戸では、一番早くに“ダヴィンチ”を導入しました。週1回、総合病院でも働いており、常に新しい医療に触れ、技術を取り入れられるように学び続けています。

医学部を目指す受験生のみなさんへ

窪田)医師を目指す理由のひとつとして、「安定的であること」や「定期的な収入を得られること」があると思います。親御さんが子どもに医師を勧める理由としても、「食いっぱぐれがないし、社会貢献もできる職業だから」というのもあるでしょう。
それが満たされればいい、ではなく、SNSなども活用しながら、自分が学んだ情報をどんどん発信していけるといいですよね。医学部生というだけでブランディングです。医学部に入ることだけでも財産ですし、親御さんも投資をして医師になるわけですから。

京都医塾)“医学部生というブランディング“新しい視点です!アドバイスありがとうございます。

窪田)1人でできることには限りがありますが、1対多数の関わりが可能になるという点で、例えばTwitterを通して、自分が学んだ医療知識を何万人のフォロワーさんに届けて役立ててもらうということもできるわけです

私もやっていますが、オンライン診療がこの先10~20年で、対面での診療を逆転して診察に来ない患者さんが多くなるんじゃないかなと。生活指導をオンラインで行い、その後は個人指導のような形になっていく。そうなると“患者さんが透明化される”というか、今まで以上に、クチコミというかネットへの書き込みなどで情報が晒されるようになると思います。勉強をしていない医師は分かるし、悪いことをしていたら分かるので、患者さんは来なくなりますよね。それだったら逆に情報を自ら発信していけるといいのかなと。役に立つ医療知識などを発信していく流れは、これからますます加速していくと感じています。

京都医塾)たしかにSNSなどを活用されているお医者さまもたくさんいらっしゃいますよね。

窪田)離島など医療過疎地において病院にかかれないという問題も、いろいろなデバイスが整ってきたら解消していきますよね。離島にいる医師に診てもらうのもいいですが、大学病院などの専門の医師にオンラインで診察してもらえるのであれば、その方が的確だと思います。まずその診断を受けてから、近くの開業医の方に治療してもらうというように分担がよりはっきりしてくる。これから「普通のお医者さん」という定義が難しくなって、人口も減っていく中で、自分がどういうスタンスで働くかっていうことを示していくことが大切だと感じます。

京都医塾)世の中の変化に合わせて、働き方のスタンスを考えることが大切なんですね。

     これから医学部を目指す受験生に応援メッセージをお願いします!     

窪田)「医学部に入れてよかったね」「お医者さんになれてよかったね」ではなく、「医学部に入ってからが勝負」「お医者さんになってからどう働くか」が大切だと思います。なかなか17・18歳くらいのときには思いつかないかもしれませんが、まずは医学部に入るために、そして医学部に入ってからもしっかりと学ぶことが、社会貢献につながります。そう考えると勉強が大変だっていうよりも、楽しいと思いますよ。自分のブランディングにもつながるし、将来の糧になります。

京都医塾)最後に、医学部を目指す受験生の保護者さまへのアドバイスもお願いします。
窪田先生もお子さまがいらっしゃるとのことですが、どのようなサポートをしていきたいですか?

窪田)医師である立場で考えると、自分がこういう仕事をやってるんだ、というのを見せてあげることですかね。僕がYouTubeの撮影などを楽しそうにしていると子供も一緒になって撮影したり楽しんでいます(笑) 社会人って大変で辛くて…というのではなく、子供は親が幸せそうかを敏感に見ていると思うので、子どもをサポートするというよりも、楽しそうに働いている姿を見せることが大切だと思います。これはどんな職業でも同じです。そうすると自分もそうなりたい、同じ医師という仕事に就きたいと自然に思うのかなと。

僕の場合、自分の子供が医師にならなくてもいいですが、例えば経営者になるにせよ医師のライセンスを持っていた方がメリットが大きいことを伝えると思います。医師がただ診療する時代は終わったと考えていて、アップル社もデバイスを使ったヘルスケアに力を入れていますが、そのような企業に就職して、医師というライセンスを持って、医師というブランディングを活かして働くという形も増えていくでしょう。

“医師にならされている”のではなく“医師になりたい”と能動的に思うようになってほしい場合は、親御さんが医師でなかったとしても、このような医師になるメリットを伝えてみるとよいのではないでしょうか。

京都医塾)親御さん目線でのアドバイス、ありがとうございました。医師であり、経営者であり、親である窪田先生のお考えを伺えて、とても勉強になりました。

おわりに

医学部に合格してからが勝負!“どんな医師になりたいか”。 

もちろん、受験生のみなさんにとっては、まずは医学部に合格することが最大の目標です。目標達成のために全力で頑張っていただきたいですし、京都医塾はそのサポートを惜しみません。ただ、医学部に合格してから“どんな医師になるか”“どう働きたいか”どんなふうに社会貢献をしていくか”など、今の時点で自分なりのイメージを膨らませておくことは、本当に大切なことだと思います。

受験生・保護者のみなさんが、今回の窪田先生のブログを読んで、将来について考えを深めてくだされば幸いです。

窪田先生の経験を参考に、医学部合格を目指していきましょう!

医師になりたいけど、「何をしたら良いかわからない」「勉強方法について相談したい」等ありましたら、下記リンクからお気軽にお問い合わせください。

投稿者:矢野 佑佳

  • 役職
    サポートスタッフ
  • 講師歴・勤務歴
    10年
  • 特技・資格
    JADP認定メンタル心理カウンセラー®資格、上級心理カウンセラー資格
  • 趣味
    食べ歩き・映画鑑賞
  • 出身地
    愛媛県
  • お勧めの本
    ちはやふる

受験生への一言
「人生で一番がんばった!」と言えるような時間を京都医塾で過ごしてください。そのサポートをできることが本当にうれしいです。