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電池の中身は?

電池の中身は?

京都医塾化学科の森岡です。

今回は「電池の中には何が入っているのか」をお話していきます。ややこしい反応式などは扱わないので気楽に読んでみて下さい。

「あ、時計が止まってる。電池切れかなぁ。だれか電池変えといて!」

「スマホのバッテリーがあと5%しかない。充電しないと…」

という会話を日常でよく耳にします。多くの人が持っているイメージは、電池(バッテリー)の中には電気が蓄えられていてそれを使い切ったら新しい電池に交換しよう、とか無くなった電気を充電して補充しよう、という感覚だと思います。しかし、実は電池の中には電気が入っているわけではないって知ってましたか?

電池の原理とは?

そもそも、電池とは「電子の流れを作り出す装置」です。

したがって、電池の中には「電子」ではなく「化学反応によって電子の流れを作りだす材料」が入っているというのが正しい理解です。

原理は単純で、二枚の異なる金属板と電解質が揃えば電池となり、これだけで電子を流すことができます。ちなみに身の回りの物質で電池を作ろうと思ったら、食塩水で濡らした紙(電解質水溶液)を10円硬貨(銅)と1円硬貨(アルミニウム)で挟めば完成です。

ただし豆電球を点灯させるだけの電圧を確保しようと思ったらこのセットを合計9つくらい繋がなければなりません。よく理科の工作で99円電池として紹介されていますね。

(このとき、実は化学反応で1円硬貨のアルミニウムが少し溶けてしまいます。硬貨の加工は法律で禁止されているので、この方法は厳密には違法だと思います…)

つまり電池は、必要な電子をその場で作り続けているということになります。そして、電子を作るための材料を使い切った時、いわゆる「電池切れ」という状態になります。

では、充電とはどのような操作でしょうか?

結論は、使い切った材料を化学変化で元通りにして復活させる操作です。材料が復活すれば、再び電子を作れるようになるという訳です。

ちなみに、虫歯の治療等で歯に金属の詰め物が入っている人は、その部分でアルミホイルを噛んでみて下さい。不快な痛みが走ります。

これは、アルミホイル(金属)と歯の詰め物(金属)、そして唾液(電解質水溶液)という組み合わせがまさに電池であり、結果として微量な電流が流れ神経を刺激することによって起きています。(結構いやな感じの痛みなので、あまりお勧めはしません!)

まとめ

いかがでしょうか。簡単にではありますが電池の仕組みについて説明してみました。身近な存在である電池を誤解している人はいませんでしたか?

化学の学習でまず大切なことは原理や現象を正しく捉えることです。テストで点数を取ることも大事ですが、せっかく勉強するなら、身の回りの事柄への理解度も高めていきましょう。

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