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数学講師が「ガチャ」から考える「直感に反する確率」

数学講師が「ガチャ」から考える「直感に反する確率」

京都医塾数学科の井上です。今回は、確率についてお話しします。

高校数学の各単元の中で、日常生活で一番触れる機会が多いのが確率です。しかし、直感と計算結果がずれてしまう事も多いです。

この記事では、身近な話題で考えながら、確率に関するありがちな「勘違い」をご紹介します。

1. \(\frac{1}{10}\) は「10回に1回必ず起こる」のか?

 確率は、「物事の起こりやすさ」を割合で表しています。

つまり、「確率が\(\frac{1}{10}\)」は「10回中1回の割合で起こる」という意味です。

(もう少し詳しく説明すると、100回・1000回・10000回…と繰り返し行っていくと、「10回に1回」の割合に収束する、という意味です。中学校の教科書でも説明されている話なのですが、意外と知られていない事ですね。)

ここで注意したいのは、「10回試せば必ず1回起こる」とは違うという事です。

まずはサイコロを例に考えてみましょう。

どの目も同じ確率で出るサイコロを1回振ると、1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) です。

例えば5回目まで1が出なかったとき、「1の目が出る確率は \(\frac{1}{6}\) 、だから次は1の目が出る!」とはなりません。6回投げても1の目が出ないことも、当然有り得ます。

何回サイコロを振っても、毎回独立して「 \(\frac{1}{6}\) の確率で1の目が出る」というのが、正しい表現となります。

2. 「ガチャ」で当たるまでには何回引く必要がある?

 1. でお話しした「違い」をもっと身近に感じられる例として、スマホのゲームでよくある「ガチャ」があります。

レアなカードやキャラクターが当たる「ガチャ」は、当たる確率が1%未満のものも存在するようです。

ここでは、あるレアキャラが1%、つまり \(\frac{1}{100}\) の確率で出るとします。

では、このキャラを当てるためには何回程度ガチャを引く必要があるでしょうか。

先程の例で挙げたように、「100回引けば、必ず当たる」というわけではありません。

まずは、「100回引いて当たる」確率を求めてみましょう。

ここで言う「当たる」は「少なくとも1回当たる」という意味です。(本当にあり得ない話ですが、極端な話を言えば100回連続で当たる可能性もあります。)

よって、「余事象」を用いて確率を求めることになります。

【解答】

「思ったより低い!」と感じた方も多いかもしれません。

4割近い人は、100回引いても当たりを引けないのです。

今度は、このレアキャラを「90%以上の確率で入手する」には、何回引けばよいか、計算してみましょう。

【解答】

この結果を言い換えると、「230回引いても、10人に1人は当たりを引けない」と言う事です。

ちなみに、もっと確実に、「99%以上の確率で入手する」には、459回引くと言う結果になります。

まとめ

いかがでしたか?

「ガチャ」に過度に期待しないようにする方が良いですね。

この他にも、確率では「思っていたよりも高い/低い!」という事例が色々とあります。

また機会があれば、お話ししたいと思います。

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