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【2022年度愛知医科大学医学部】小論文と面接の二次試験対策

【2022年度愛知医科大学医学部】小論文と面接の二次試験対策

 

 医学部専門予備校京都医塾です。

 以下では、かなり特徴的なことでも知られる愛知医科大学の二次試験について、ご紹介したいと思います。

愛知医科大学の小論文について

 制限字数:600字

 制限時間:60分

 形式 : 課題文型小論文など

 愛知医科大学の小論文は形式的に見ると、テーマ型小論文・課題文型小論文・イラスト・短歌の感想など多種多様で、今年はどんな形式の問題が出るのか楽しみですね。

 ネットなどで、独特な入試問題として取り上げられ、何を答えていいのかわからないという声も聞きますが、私はいい問題だと思います。

 では、ここ数年の問題(問題は一部要約してあります)をいくつか見てましょう。

2021年 1/28

「整備不良の車で飲酒運転したJ氏が、煙草を買おうと道路を横断したR氏を轢き殺した。R氏が死んだのは煙草への欲求が原因だと主張する人物に、どう反論するか。」

⇒受験生の論理的思考力を試しているのでしょうね。

2021年1/29

「人間はなぜ『国』を持つのか。『国』に所属しない『無国籍者』は悪い人なのか」

⇒そもそも国とは何なのか。当たり前すぎて意識していないことを改めて考えるのは面白いですね。物事をどこまで考えられますか。

2020年1/30

「自分には借金がある。知的障害の兄弟あり。遺産をどう配分するか」

⇒法律の試験ならば、これは成年後見制度の話なので、書くべき答えは決まっています。しかし、そんなことを医学部受験生に求めているわけではありません。では、何を書けばいいのでしょうか。医学部の小論文が、医師適性を図るものであることを考えれば、答えるべき方針は自明ですね。

2020年1/31

「俳優育成のために鶏の首を切る指導をどう思うか。」

⇒これも面白いですね。問題の出題意図を考えないと書けないかもしれませんね。京都医塾の国語(小論文)の授業でも扱いました(解答例付き)が、語彙力がないと、適切に解答するのが難しいようにも感じました。。

2019年1/31

「『昨夜猫を轢き殺したるわれにして人の規則に許され働く』から感じたこと、考えたことを書け。」

⇒短歌の解釈自体は、枕詞や序詞などがあるわけでもないので、大きな問題はないでしょう。この短歌の主題は何かということさえわかれば、解答の方針は立てやすいでしょう。

2019年2/1

「オリジナル自作祝辞とプロが作った祝辞を買ったものとで、価値は変わるか。」

⇒これも面白いですね。二つの価値は同じだと言ってもいいだろうし、こちらの方が価値があると言ってもいいでしょう。大切なのは論理的に矛盾なく説明することでしょうね。

2018年2/2

「他人から奪うことで願いを叶える精霊が登場する物語を作れ。」

⇒物語を作るという問題は非常に珍しいものですが、自由に物語を創作すればよいというものではありません。物語を作るという点だけに注目するのではなく、その物語の主題を何にするかが大切なのです。

愛知医科大学の面接について

時間:15分程度

形式 :個人面接(受験生:1人 面接官:3人)

過去の質問例

・大学志望理由

・医師志望理由

・併願校はどこか

・興味のある分野はどこか。

・自分を文房具にたとえると何か

・自分を漢字1文字で表すと何か

・あなたが最も納得できる必要悪は何か

・少子高齢化における医師の役割は何か。また、その理由は何か

・医師として女性や障害者などの社会的弱者に何ができるか。

・AIについて、医療においてプラス面とマイナス面を1つずつ。

愛知医科大学2次試験のポイント

・小論文も面接もA~Eの5段階評価。ここでDやEをとると、一次の成績がよくても不合格になることも。

・不合格例:志望動機が弱い、コミュニケーション能力が著しく低いなど。

・小論文は、形式がいろいろと変わっていますが、出題意図を考えると解答の方針は大まかに決まるでしょう。出題意図を踏まえた上で、「社会通念上妥当な結論」「論理的な説明」を心がければよいでしょう。

・面接について、医療に関する質問は最低限の知識さえあれば、十分に対応できます。京都医塾の塾生なら、授業でしっかり対策しているので、大丈夫ですね。反対に、医療に関係しない一般的な質問は、対策の難しいものが多数含まれているようです。たとえば、「自分を〇〇にたとえる」など。

・面接は「圧迫面接」だという話もよく聞きますが、過去に愛知医科大学を受けた塾生の話を聞く限り、そうとも限らないようです。もちろん、面接官にもよるのでしょうが、つっこみどころのある受け答えをした受験生の回答の真意を理解したくて、追加質問をしているだけのような気もします。ただし、臆せず面接に臨みましょう。

医学部専門予備校京都医塾でも、「前期二次試験対策」(1回90分)を承っています。

どうぞご利用ください。

投稿者:島田 久遠

  • 役職
    医塾主任/国語科講師
  • 講師歴・勤務歴
    21年
  • 出身大学
    北海道大学文学部
  • 特技・資格
    漢検準1級など、役に立たない検定多数合格
  • 趣味
    万年筆、サイクリング、アウトドア、映画鑑賞、根付作成、断捨離
  • 出身地
    茨城県
  • お勧めの本
    7つの習慣

受験生への一言
『真似ること。』
自分が経験的に身につけてきたことなんてものは、人類の歴史からみたら紙屑みたいものです。もっと先人の知恵から学ぶことが大切です。個性や独創性を求める前に、まず最低限の型を身につけなければ私たちは何もできないと自覚し、常に周囲から貪欲にパクリ続けるもとい学び続けるという姿勢を、1日も早く身につけてください。これができれば「人生是日々勉強」なんて当たり前のことだと気づけるはずです。