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物理の得点につながる図とは何か(前編)

物理の得点につながる図とは何か(前編)

京都医塾物理科です。

物理の問題を解く上で、ぜひ心がけてほしいことがあります。それは、「必ず、図を描く」ということです。

生徒さんの中には、式だけを書いて答えを求めている人も見受けられます。しかし、式だけに頼ると、どうしてもミスが起こりやすくなってしまいます。また、状況が複雑になってくると、頭で追いきれなくなって、結果的に手も止まりやすくなります。

かといって、図を描きさえすればよいというわけでもありません。せっかく描いたとしても、自己流でなんとなく描いてしまっていては、十分に役に立つものにはならないということが多々あります。大切なのは「得点につながるような、自分を助ける図を描くこと」です。今回は、どのようなポイントを押さえて図を描けばよいのかということについて、具体的な内容をご紹介したいと思います。

作図のポイント

まず、初めに要点を挙げておきます。

問題に与えられた情報を盛り込む

物体ごとに力を描図する

状況の変化を考える場合は、「変化前→途中→変化後」を描く

問題に与えられた情報を盛り込む

例として、次の問題を考えてみましょう。

例題

この問題文からは、以下の情報を読み取る必要があります。

・各物体の名称

・各物体の質量

・各面の動摩擦係数

・Aに与えた初速度

・加速度の正の向き

これらの情報に注意して、それらすべてを図に盛り込むようにします。なお、問題文とともに図が用意されていたとしても、原則「自分で一から作図する」ようにしましょう。図を描きながら、頭の中で状況を整理していくとよいでしょう。模範例としては、以下のような図が描けると思います。

与えられた情報をきちんと盛り込むことには、以下に挙げる2つの大きなメリットがあります。

・ケアレスミスを減らせる

・解答時間を短縮できる

皆さんの中には、「質量を逆にして、大失点してしまった…」といった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。この例ではさらに、各面における動摩擦係数も異なります。こういった物理量を取り違えてのミスは、ケアレスミスと言えばそれまでですが、予防線を張ることはいくらでもできます。また、情報を図に集約して書き込むことにより、何度も問題文を見返すことがありません。医学部入試のような高難度の問題となると、問題文自体が長文化する傾向があります。そのため、式を立てる度に「質量はいくらだったっけ?」などと探していては、大幅に時間をロスしてしまいます。パッと一目見ただけで、必要な情報が全て詰まっているような図が理想的です。そのような図が描けるように、日々練習していきましょう。

長くなったので、今回はここまでとします。後編に続きます。